【新作】竜巻を自在に操り破壊をくり返す過激なシミュレーター『Tornado Alley - Nature’s Fury』

人間への復讐に目覚めた竜巻の大進撃

急激な上昇気流によって発生する竜巻は、強力なものでは100m/sを超える風速で家屋やクルマなどを吹き飛ばす自然災害のひとつである。

本記事で紹介する『Tornado Alley – Nature’s Fury』は、人間への復讐を目的に虐殺をくり返す存在となった竜巻をプレイヤーが操り、破壊という名のノルマを達成していく過激なゲームだ。

簡単操作で破壊の限りを尽くす爽快SLG

どんな理由があって人間への復讐を求め発生したのか、具体的なことはいっさい語られずに始まる本作。

プレイヤーみずからが操る竜巻は、風速50～60m/sと定義されるEF2スケール（改良藤田スケール・竜巻の強さを表す）で天高く渦を巻いて動き出す。

竜巻の操作は画面下のバーチャルパッドを使った進路の指示のみ。

ステージごとに指定された対象物を制限時間内に破壊していく、まさに復讐のごとく意思を持って大地に生まれた脅威なのだ。

ゆっくりを動き出す竜巻は破壊をくり返して風速を上げ、徐々に移動速度も上げていくのだが、瞬時に方向転換できるわけではなく、ゆるやかに曲線を描くような挙動で進行する。

もちろんこれはゲームであり架空のものだが、現在の風速を参考に破壊対象に正しく導くプロセスはとてもリアルなのだ。

電線を切ったときの放電や家屋を破壊したときに響く悲鳴、風速を上げることで変化する風音など、臨場感を高めてくれる細かな演出にも注目。

ゲームとしてはシンプルなものだが、破壊することに突破したアプローチのしかたはまさに竜巻そのもの。大画面に出力してその光景を観測したくなるはずだぞ!!

5段階で成長する竜巻と多彩なミッション

木を折ったりガラスを割るEF2スケールから始まる本作には、家屋が倒壊し自動車も飛ばされるEF3（61～74m/s）、自動車が宙を舞うEF4（75～89m/s）、列車が舞い上がるほどの勢力でるEF5（90m/s以上）と5段階の難易度がある。

難易度ごとに複数のステージがあり、家屋や風車、家畜やクルマなどそれぞれ決まった対象物を破壊していく。

その進行度は画面右上に並ぶアイコンに示され、達成したものにはチェックマークが付くのでとても遊びやすい。

なお、本作が無料で楽しめるのはEF2のみで、それ以降は150円でアンロックする必要がある。

とてもリーズナブルな価格設定であることはもちろん、EF4やEF5では難易度も一気に上がり十分な手応えを感じられたぞ。

もちろん、天災を楽しむということに抵抗がある人もいるだろう。

本作をどう捉えるかは人それぞれだが、スマホライクでカジュアルなシミュレーターとして、まずは無料でプレイできるES2だけでも割り切ってチャレンジしてもらいたい作品だ。

P.N.深津庵
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