【新作】北関東にあると噂される異世界の真実を暴くTRPG『群馬ファンタジー』

本当にあった群馬の怖いはなし!?

主人公を乗せた旅客機が北関東の上空を飛行中、何らかの力に引き寄せられて急降下。天然の要塞に守れし封印の地と呼ばれた“群馬”に墜落してしまう。

本記事で紹介する『群馬ファンタジー』は、陸の孤島や異世界のように扱われる群馬県を舞台に、クトゥルフ神話をかけ合わせた独自の世界“グヌマトゥルフ”に迷い込んだ主人公らを描くテーブルトーク系ロールプレイングゲームだ。

群馬を代表するスポットを巡る異世界ファンタジー

旅客機の墜落という大事故ながら負傷した人間は誰ひとりいなかった。

全員無事というのはなによりなのだが、事故が発生したのは事実。その場に残された人々は混乱し、緑色に染まった大空の下で途方にくれている。

そこはまさに異世界、SNSなどで噂される群馬そのものだったのだ。

本作では、2014年に世界遺産にも正式登録された富岡製糸場を始めとする有名なスポットがダンジョンとして登場。モンスターの巣窟である各所を探索し、群馬に秘められた真の姿に迫っていく。

水竜フキュワーレが眠る“吹割の滝”やトミーウォーカーを封印した廃工場“富岡製糸場”。幾億の生死を俯瞰してきた霊峰“赤城山”など、群馬という地をファンタジー世界に感じさせる設定もおもしろいポイントだ。

群馬を代表する2大鍾乳洞のひとつ不二洞を本作では“不二洞窟”と呼んでいるなど、1部実際の名称と異なる部分はあるが地元を感じられるスポットが豊富。

本作に登場するスポットを後日訪れるといった聖地巡礼的な旅をしたくなるはずだぞ!!

ステータスで変化する多彩なイベント

本作には医術師や傭兵、聖職者や魔術師などの職業があり、それぞれ特化した能力を持っている。

序盤は無職しか選ぶことができないが、ゲームをくり返してアンロックに必要な魔符を集めていくのだ。

初期のステータス設定はダイスで行われ、バトルで得る経験値を積み重ねてレベルを上げてポイントを自由に振り分けていく仕組み。

ここで注目したいのがSTR（腕力）やDEX（素早さ）など、6種類あるステータスの振り分けかたに応じて1部のイベントに影響を与える要素だ。

腕力を必要とするものや素早さを活かして解決するものなどイベントはさまざま。どんな試練が待ち受けているのか、ステータスによって変化する群馬を隅々まで探索していこう!!

死んだらリセットされる過酷な冒険

シチュエーションに応じた探索や会話など、テーブルトークやゲームブックのような感覚でゲームを進めていく本作。

どんな危険が待ち受けているかもわからない群馬ではモンスターと戦うためのSTRも必要だが、INT（知力）やLUK（運）といったステータスはもちろん、プレイヤー自身の正しい判断力も求められる。

また、本作は死んでしまったキャラクターは復活せず、新たに作り直さなければならない。

少々ハードな設定だが、これも陸の孤島や異世界と呼ばれた群馬の地が与える悪しき効果なのだろう。

さらに、冒険中に遭遇するボスの中には人間の力では太刀打ちできない邪神も登場する。生きて逃げることができるのか、それとも工夫次第でどうにかなるのか。

筆者自身、群馬の冒険を始めたばかり。

もしも無事、この異世界から帰還することができたら、そこでの経験を後世に伝えていきたい。

P.N.深津庵
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