スマホRPGの一線を越えた完成度!『セブンス・リバース』の進化の過程を開発陣と振り返る【インタビュー】

2017-04-14 20:00 投稿

RPGファンはいまこそ注目!

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セブンスリバース

昨年11月の配信以降、ほぼ月1ペースのアップデートで、要素の拡充や遊びやすさの改善などが行われてきたガンホー・オンライン・エンターテイメントのスマホアプリ『セブンス・リバース』。

いつでも仲間と遊べるような感覚を味わえる“非同期型MMORPG”という配信当初のコンセプトは変わらないが、多岐にわたる育成要素と魅力的なシナリオで、オンライン・オフライン問わずRPG好きなユーザーが満足できる姿になりつつもある。

今回は、本作のプロデューサー・田中弘道氏と、ディレクター・廣瀬髙志氏、プランナーの畠山寛生氏の3名に、『セブンス・リバース』の現在の姿とこれからの展望についてお話をうかがった。(インタビュー収録:2017年3月28日)

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プロデューサー・田中弘道氏(写真左)
大ヒットRPG『ファイナルファンタジー』シリーズの1~3作目や、『ファイナルファンタジーXI』などを手掛けてきた。2012年にガンホーに入社。(文中は田中
ディレクター・廣瀬髙志氏(写真中央)
『ラグナロクオンライン』のゲームマスターとして、ガンホー・オンライン・エンターテイメントに入社。約10年のあいだ、同作のディレクターを担当。(文中は廣瀬
メインプランナー・畠山寛生氏(写真右)
『ラグナロクオンライン』のゲームマスターとしてガンホー・オンライン・エンターテイメントに入社。コンシューマー向けタイトルのディレクターとして活動。(文中は畠山

プレイヤーのプレイ状況で刻々と形を変える『セブンス・リバース』

――前回のインタビューでは田中さんと廣瀬さんにご登場いただきましたが、今回は畠山さんも加わっていただきました。畠山さんはメインプランナーということですが、具体的にはどのようなことをしていらっしゃるのでしょうか?

畠山 おもにバトルの構造や装備品、イベントの報酬まわりの設計を担当しています。あとは、“ここでプレイヤーの方に成長していただきたい”とか、このあたりで“このジョブを活かせるようにする”など、そういったゲームサイクルのバランス調整なども行っています。

――では、今回は3月27日に行われたアップデート(Ver.1.6.0)についてのお話を、と思っているのですが、その前に今回で6回目、月イチペース以上で規模の大きいアップデートを継続されていますが、これまでを簡単に振り返るかたちで、開発の手応えなどを教えていただけますか?

『セブンス・リバース』これまでのアップデートとおもな変更点
・2016/12/12 ver1.1 アサルトバトル実装/合成とバトルのユーザビリティ改善
・2016/12/21 ver1.2 ジョブバランスの調整/ギルド掲示板の実装
・2017/01/31 ver1.3 チュートリアル改修/育成バランス調整/新エリアの開放
・201702/22 ver1.4 アサルトバトルリニューアル
・2017/03/03 ver1.5 ジョブバランスの再調整/おでかけ装備の実装
・2017/03/29 ver1.6 世界樹の塔実装/おしゃれ装備の実装

田中 立ち上げの段階で顕著になってきた“遊びにくい点”を少しでも改修して、プレイヤーの皆さまに少しでも快適に遊んでもらえるようにする、というのがVer1.5までの課題でした。

廣瀬 実際にサービスが始まってからユーザーの皆さまに遊んでいただいて「わかりにくい」とか「遊びにくい」といった感想をいただいた部分は即座にテコ入れをしていくという方針です。育成だったりバトルだったり、“遊んでいて気持ちのいい部分”をどうすみやかに理解していただくかという点を重視した感じですね。

――ゲームの調整を行いつつ、新要素も追加していったと。

畠山 どんどん先に進んでいく上級者の方向けの遊びと、序盤の育成でつまづいてしまった方へのケアという、ある意味別軸の部分でゲームを改修していかなければならいということが、運営を始めてみて難しい部分ではありました。

田中 やり込み要素ばかりを追求するとどうしても複雑になっていくので、スマホRPGとしてのとっつきやすさを失わないように、という気持ちは今後も持ちながら開発を続けていきたいですね。

――たしかに、サービス開始当初と比べると、現在は段違いにプレイの快適さが向上したように感じます。

田中 それでも、育成要素などは複雑な部分が多いので……。

畠山 育成といっても本作にはいろいろありますからね。レベル、アビリティ、スキル、継承、進化、限界突破、とくに合成まわりなどもまだまだ整備できる余地はあると思います。

廣瀬 プレイヤーごとの個性を出しやすくする多彩な育成要素が『セブンス・リバース』の魅力のひとつなので、まだまだ力を入れていきたいところですしね。

田中 課題だったチュートリアルについては、現在はだいぶわかりやすくなったと思います。また1からプレイしなおす人は少ないと思うので、気づかないかもしれませんが(笑)。

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▲ゲーム内でのわかりやすいプレイガイドも充実。

――Ver1.5までのアップデートは改修に比重が置かれていましたが、本来予定していたアップデートへの影響などはありましたか?

畠山 変わりましたね、だいぶ(笑)。

廣瀬 新ジョブも、いまより早い時期に増やす予定でしたしね。そのあたりはプレイヤー全体のプレイ状況を見ながら、いま何をすべきかをその都度考えて、まずはベース部分のテコ入れを優先してきたのが現状です。

田中 上位プレイヤーからはレベルキャップの引き上げなども要望ももちろん頂いているのですが、我々としては上級者と初心者の2極化を抑えて、どのレベル帯にもプレイヤーがバランスよく存在するゲームにしていきたいと考えていますので。

廣瀬 もちろんエリアなど先々の要素を作ってはいるのですが、あまり先へ先へと足していくだけどだと、初心者が追い付けないゲームになってしまいかねないので、ベストなタイミングを見計らって投入していきます。

田中 現在はいまの範囲でも遊べるコンテンツが膨大になってきたので、当初あったレベル引き上げの声も少なくなってきているんです。プレイヤーさんたちが独自の遊びかたを考えたりなど、楽しみかたの幅が広がってきている感触はあります。

――独自の遊びかた、ですか?

畠山 印象に残っているのは、“ケトゥスイベント”ですね。これは当初、クリアーできるかできないかのハラハラ感を味わっていただきたいコンテンツだったのですが、上級者はこちらの想定以上に手ごわい人が多くて。

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▲1月に実施された上級者推奨のイベント。3月30日にはケトゥスを超えるデルフィヌスも登場。

廣瀬 かなり強めの敵なのに、ほとんど何も装備していない状態の縛りプレイでタイムアタックし始めるプレイヤーなどもいました(笑)。そういったプレイも参考にしたり、幻獣戦なども本来は中~高レベル帯の特別なチャレンジイベントだったのですが、想定以上に多くの人がクリアーして素材集めダンジョンになったりしているので、こちらは週替わりのコンテンツに変更したりもしました。今後もプレイヤーがどのような遊びを求めているかを見極めて変化していくゲームにしていきたいですね。

最新Ver1.6はここに注目!!

――いまのお話にあったタイムアタック要素が含まれた“世界樹の塔”がVer.1.6で追加されました。この新コンテンツの見どころを教えてください。

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▲各階層の敵を倒して、上層を目指す新コンテンツ。ギルメンやフレンドの進行状況なども確認できる。

畠山 “世界樹の塔”は自分のキャラクターの成長を確認と、プレイヤーの腕試しをする場として実装しました。さきほどプレイヤーの2極化といったお話がありましたが、上級者しか楽しめないというものではなく初心者も恩恵を受けられる要素を入れました。

廣瀬 この塔は全30階層あるんですが、各階層のベストタイムを合計したタイムアタックを楽しむことができます。上級者は各階層でどれだけタイムを縮められるかバトルを極めてもらいたいですね。初心者の方ももちろん30階層クリアーを目標にしていただきたいのですが、階層のクリアー報酬で、レベルアップに必要な“経験値キー”がけっこうな数もらえるので、挑戦しながら育成も捗る要素になっています。

畠山 だいたい20階層あたりのクリアーレベルを35あたりで想定していますが、19階層までにもらえる経験値キーでレベル35まで上げられるようになっています。気軽にチャレンジしてもらいたいのでスタミナ消費もゼロにしました。

――これから始める人は恵まれていますねぇ。

田中 レベルアップ以外の育成にもがんばってもらいたいので、ここはストレスなくというところですね。自分の村のすぐ横に世界樹の塔が生えてますので、序盤からどんどん登ってください(笑)。

――もうひとつ“おしゃれ装備”が追加されました。こちらはユーザーの要望に応えた要素ですか?

廣瀬 それもありますね。実際にバトルするときとそれ以外の装備を別々に設定できる要素ですが、コラボ装備など見た目がおもしろいアイテムが増えてきたので、以前から実装したいなと考えてはいました。でも田中が……(笑)。

――田中さん、あまり乗り気ではなかったのですか?

田中 キャラクターの装備って、プレイヤーの力量がひと目でわかる要素でもあるし、上級者の強そうな装備がある種の目標になるわけじゃないですか。性能はそのままに見た目が自由に変えられるようになってしまうと、そういった目標もなくなってしまうので、そうならないような仕組みができるなら、と伝えました。

廣瀬 つれていくプレイヤー側が、ほかのプレイヤーのおしゃれ装備とじっさいに装備しているものを切り替えて確認できるインターフェイスを作ることができたので、田中にはこれで納得してもらいました(笑)。せっかくこのような機能が実装できたので、今後は見た目もこだわった装備を増やしていきたいですね。

――ちょうどよいタイミングに新たなコラボが『七つの大罪 聖戦の予兆』の始まりますね。

畠山 『七つの大罪』のメリオダスやバン、エリザベスが『セブンス・リバース』の世界に迷い込んだという形でシナリオは展開していきます。

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▲主人公のメリオダスたちが村人としていっしょに戦える『七つの大罪』コラボは好評開催中!

廣瀬 村人としていっしょにバトルをすることもできます。コラボ装備もたくさん用意しているので、自分も『七つの大罪』のキャラクターになりきってプレイすることもできます。

――『セブンス・リバース』はわりとシリアスあり漫才ありの珍しい世界観が確立していきていますが、他作品とのコラボで意識していることはありますか?

廣瀬 本作のキャラクターは、わりと突飛な発言をよくしちゃうのですが、コラボでは他作品の世界観を壊さない程度にギリギリのラインを攻めていきたいと思っています(笑)。

畠山 今回のコラボも、メインシナリオを担当している井上信行さんが担当しているので、本作ならではの井上テイストを楽しんでいただけると思います。

――それは楽しみですね。それでは今後のお話になりますが、みなさんが気になっている新ジョブ“ダークナイト”について、そろそろ詳細が欲しいところですが…。

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▲昨年末のスペシャル生放送で存在が明らかになったダークナイト。

畠山 ダークナイトのコンセプトは“ハイリスク・ハイリターン”で、攻撃系統は斬撃の攻撃になります。ファイターと違う部分はHPなどの代償を支払って超火力を出せるという部分ですね。

廣瀬 リスクは自分である程度コントロールすることができるので、うまく活用できれば超アタッカー的な位置づけになると思います。もしかしたらパラディンなどほかのジョブとの組み合わせが活きるかもしれません。今回追加した“世界樹の塔”などの短期決戦でも活躍できるはずです。お待たせしていますが、4月末ごろには実装予定です。

――これは4月も目が離せないですね! それでは最後に、すでにプレイされている方、これからプレイをしようと考えているユーザーの方へのメッセージをお願いします。

田中 プレイされている多くの方がレベル50に到達し始めて、そこから先で何を遊べるのか。武器防具をがんばって強化する動機をより明確にできるようなコンテンツを拡充していきたいと思います。ギルドを使ってみんなで協力しあったりというような、おもしろいコンテンツもますます増えていくと思いますので、よろしくお願いします。

廣瀬 僕はバトルをもっとおもしろくしたいですね。状態異常にかける意味だとか攻略性の奥行をいま以上に色濃くしていけば、今後追加していくチャレンジコンテンツがより楽しめる要素になるんじゃないかなと思っています。PRGとしてバトルシステムの完成度を今後も高めていきますので、ご期待ください。

畠山 スマホゲームなので利便性や操作性を考えて作っているところもありますが、やっぱりRPGなので大作感も大切しています。シナリオも全部スキップで飛ばせばいいというものではなく、きちんと楽しんでいただけるよう、スマホRPGと家庭用RPGの矛盾している部分を融合させて『セブンス・リバース』ならではのプレイ感を確立できればいいなと思っています。

――中の人としてほかには?

畠山 そうですね。個人的には自分が考えたモンスターやダンジョンのクリアー報告を見ると、安堵感がありつつも、「まだあまかったか」とくやしかったりするので(笑)。そのあたりはプレイヤーのみなさまとお互いにライバル関係だと思いながら磨き上げて、おもしろいゲームにしていきたいですね。

――ぜひ、今後も神バランスお願いします(笑)。ありがとうございました。

セブンス・リバース

ジャンル
オンラインRPG
メーカー
ガンホー・オンライン・エンターテイメント
公式サイト
http://7.gungho.jp/
価格
無料(アプリ内課金あり)
対応機種
iOS 7.0以降/Android OS 4.0以降

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