【新作】目覚めたらひとりぼっち！ 恐怖と孤独まみれの遊戯 『隠れん坊(Story of Dorothy)』

かくれんぼ中の居眠りに気をつけて！

タンスに隠れて身を潜めていた少女ドロシー。

いつのまにか寝てしまった彼女が目覚めたとき、そこにいたはずの“誰か”の姿が消えていた……。

どうしてタンスで寝てしまったのか。
その記憶をなくしたドロシーが洋館をさまよい謎を解いていく。

それが、本記事で紹介するホラー探索ゲーム『隠れん坊(Story of Dorothy)』だ。

館に刻まれた失われし記憶を集めよう

みんなはかくれんぼの経験あるかな？

著者はこどものころ団地住まいで、その敷地内にある大きな公園と各階を使った大規模なかくれんぼが大流行。

ファミコン世代ど真ん中だったこともあり、「隠れる」と言いながら誰かの家に集まりゲームに没頭。鬼役を放置しちゃったこともあったよな、と本作をプレイしながら思い出しました。

探しても探しても誰もいない団地。
まさにこれ、本作のシチュエーションにそっくりじゃないか！

誰と遊んでいたのかわからない。
記憶を失くしたドロシーは、こうなってしまった経緯をまったく知らないようだ。

大きな洋館にたったひとり。
廊下で響いた物音を追いかけて、孤独な冒険が始まる。

ホラー脱出ゲームとしての難易度は中級。
ローカライズがあいまいで、ちょっとだけ意味がわかりにくい点もあるけど、十分理解できる範囲だった。

まずは、赤いソファーのある部屋でぬいぐるみをチェック。
その下に隠された2本のマッチを入手したら、左手のフロアへ。

上階を目指すことで記憶を取り戻すドロシー。

とくに1階はわらしべ長者のような流れで、手に入れたアイテムがつぎに向かう、解くべきポイントに関連していることが多い。

倉庫のカギを使って解錠。
その中にある切断機を手に入れたら南京錠の扉へ。

2階からはちょいと謎解きの難易度がアップ。

各所のヒントをメモ帳に書き記しておくと攻略が捗るはずだぞ。

恐怖＝即ゲームオーバーの緊張感

ひとりぼっちだけど、人の気配を感じる奇妙な洋館。

隠れていたはずのドロシーだけど、気づけば誰かを追う側になってしまう。

しかし、ここは恐怖の館。
一瞬の油断が最悪の事態を招くことに……。

洋館には危険を知らせるメッセージが多い。

消えてしまった誰かが残してくれたのか、それとも記憶を失う前の自分が記したものなのか。

何者かの視線

わずかに残る人のぬくもり

ひとりじゃないと感じられる瞬間が何度もあるのに、誰ひとり姿を表さない孤独と恐怖。

誰か見ているなら出てきてほしい！

時計でこまめにセーブ、これ大事！

問答無用の串刺しトラップにドクロとの追いかけっこ。ドロシーはつねに死と隣り合わせの極限状態にいる。

アイテムを入手、謎解きを達成したときなどこまめなセーブを徹底。

くり返しの作業にならないよう心がけることをオススメしたい。

なお、ゲームオーバーになるとハートをひとつロスト。
0になると時間or課金で回復するまで、ゲームを再開できない。

限られたハートを有効に使うためにもセーブは重要。

また、Clockというアイテムを消費するとドロシーの移動速度がアップする。このへんの機能は課金要素なので、お財布と相談して有効活用しよう。

ハートの回復などは抜きとして、クリアーまでは平均3時間程度。

程良い謎解き要素＋想像以上に驚かせてくれる恐怖演出。

ドットで描かれたクラシックなゲームだけど、グラフィックだけ立派なホラーゲームより何倍も怖かったな。

ただひとつ。

端末によって音が出ない不具合が続いている。ゲーム自体はとてもおもしろいので、ぜひ修正してもらいたい！

P.N.深津庵
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