『マビノギ』の魂を引き継いだ『マビノギ デュエル』はゲーム性よし、ビジュアルよしのカードゲーム
2015-03-27 20:33 投稿
オンラインゲームの金字塔が本格派カードバトルになった!
PCのオンラインゲームを数多く運営し、最近では『ファイナルファンタジーXI』のスマートフォン向けネイティブアプリの開発、運営を発表して注目を浴びるネクソンコリア。スマートフォンゲーム分野への力の入れ具合がひしひしと伝わってくるのは、従来のコンテンツが小型端末のスペックアップによって、サービス展開可能と判断したからだろうか。
今回紹介するのは、そのネクソンが10年前にサービスを開始したオンラインゲーム『マビノギ』の世界観を引き継いだトレーディングカードゲーム、『マビノギ デュエル』。
「昔やってたな~!」という人は、懐かしいキャラクターも出てくるので触るが吉! もちろん、はじめて『マビノギ』の世界に入るひともご安心を。
端的にいうと、「こんなカードゲームを待ってました!!!」
ストーリーあり、対戦あり、コレクション要素あり……etc. と、カードを使った対戦ゲーム好きにはたまらない。
さらに、ケルト神話をモチーフにした世界観を体現しているのが、ファンタジー要素の強いグラフィック。お気に入りにしたくなるようなかわいい子から、使うのをためらってしまうようなデティールの細かいゾンビなど、そのカードの枚数は1503枚にものぼっている。
オシャレな雰囲気をまとったその『マビノギ デュエル』とは……? さてさて、どんなゲームなのかは、これから紹介していこう。
ストーリーモード
『マビノギ デュエル』では、ストーリーモード、ランダム・ドラフト・チャレンジ、デイリーミッションチャレンジの3つのバトルチャレンジモードが用意されている。
トレーディングカードゲームというジャンルは意外と世界観がしっかりしていて、本作においてもそれは例に漏れず。物語の始まりは、エルフ族と人間のハーフである主人公(ハーフエルフ)が、その出自から住んでいる村の人間たちに忌み嫌われ虐げられてしまうところから描かれる。そして主人公が大人になったある日、ついには村から追放されてしまい、人間になろうと決意するのだ。
言い伝えで聞いた聖地……そこには、水を浴びると人間になれる、という伝説の泉があり、主人公は聖地を目指し、旅に出ることに……。
このストーリーモードはというと、ストーリーを追いながら、ゲームシステムを覚えつつ進められるようになっているため、ゲームをはじめて最初にプレイするといい。
プレイをはじめるとシナリオが進み、バトルに発展。あらかじめ用意されているカードを用いて、相手を撃破していこう。
使用したいカードを選びタップ、またはスワイプし、“資源”を使ってフィールドにクリーチャーを召喚していく。
一部を除き、召喚したカードはつぎのターンから攻撃開始。また、カードには特殊能力を持つものもあり、ターンには制限時間もないのでじっくり考えながらカードを出していけるので、戦略を練る楽しみがあっていい。
ランダム・ドラフト・チャレンジ
つぎに紹介するのは、少し変わったモードのバトルチャレンジ。このモードでは、最初に選ぶ12枚のカードがランダムで配られ、気に入った列をホールドし、残りをシャッフルしていく。
3回までシャッフルでき、カード構成が決まったらスタート。シャッフルという運の要素がドキドキ感を生み、ベストなカード構成に近づけたときは思わず「よしっ!」と唸ってしまう。
ちなみに“資源”の種類は3つまでとなっているため、上の画像では2種類の“資源”を削らなければいけない。また、カードを決定する際には、画面上部分にあるデッキの評価を参考にするといい。
召喚できるクリーチャーカードが強いと、その分必要になってくる“資源”も多くなるので、最初はバランスいいデッキを意識してシャッフルしていこう。
デッキを構築すると、3つの継続バトルに挑戦でき、それぞれにクリアー報酬が用意されている。デッキ構築に運の要素が絡んでくるため、ある程度の腕を磨くにはもってこいのモードと言える。
デイリーミッションチャレンジ
毎日、気兼ねなく遊べるデイリーモードでは、自身のデッキを使用し挑戦していく。
クリアー報酬でもらえるゴールドは、カードショップでカードを購入するときに使えるのでガンガン回していこう。
12枚のカードを使ってバトル
続いて、本作のルール説明から。『マビノギ デュエル』では、12枚のカード(=デッキ)を駆使して戦う。
自分と相手の陣地に5スロットずつ用意されたフィールドにはカードを5枚まで出せる。基本的にはフィールドに出した向かいあうカード同士が攻撃し合う。設置したスロットのさきに相手のカードがなければ、相手プレイヤー自身を直接攻撃することが可能になり、相手のHPを0にすれば勝利だ。
デッキからカードを使用する、またはフィールドに出すためには、5種類ある“資源”を消費する。5種類の“資源”はそれぞれ、
①ゴールド ②マナ ③自然 ④光 ⑤闇
となっている。
バトルでは交互に行動可能のターンがやってくる。ちなみに自分のターン中にできる行動が以下のとおり。
“資源”消費しカードを使用する
“資源”を獲得する
レベルを上げる
一定のターンが過ぎると可能になる、“レベルを上げる”のコマンドについては、おもに1ターンのあいだに行動できる回数が増えること、そして最大HPや手札の強化といった効果が挙げられる。
カードの種類は大きく戦闘系、補助系に分けられる。フィールドにクリーチャーを召喚して攻撃するカードや、プレイヤーが使用して直接攻撃できる呪文カードが存在。
呪文などの補助系カードを使用、またはフィールドに出したモンスターが撃破された場合は墓場へ。手札がなくなったときは墓場からカードを復活させることができるが、墓場にあるカードの枚数分HPが減少するので注意。
デッキを組もう! バトルしよう!
カードの入手方法は、クエストクリアー報酬や、カードショップなど。集めたカードをバインダーから選択することでデッキ編成できる。
デッキを組んだらやりたくなるのが、やはりバトル! プレイヤーと対戦する“アリーナ”や、CPUと対戦するデイリーミッションなどの多彩なバトルモードが用意されている。自分のデッキを試してみたいときは、“アリーナ”にある練習モードで試すことも可能だ。
あーだこーだ悩みます!
ここまで読んで「ほかのTGCとどこがどう違うの?」と思った人もいるだろう。普遍的な戦略に加えて、「これがあるから『マビノギデュエル』はよそとは違う!」という要素がある。そう、“レベルアップ”だ。
上でも紹介したが、カードを使用すると一定量の貯まっていき、“レベルを上げる”コマンドが使えるようになる。このコマンドによって、行動回数が増えるというプレイヤー自身の強化、そしてカード自体も体力、攻撃力が強化されていき、バトル展開がさらに加熱していく。
ここで、強化されたカードは、必要になる“資源”も増えることに注意が必要だ。なお、“レベルを上げる”というコマンドを使用するのにも1回の行動になるので、1発で勝敗が決まる瞬間などを見逃さないようにしよう。
ある意味オフライン! 直に向かい合って戦うソウルリンク
そしてじつは、違いといえる要素がもうひとつある。それが、フレンドとカードを交換したり、バトルしたりできるモード、そう“ソウルリンク”だ!
「普通じゃ……?」と思うことなかれ。“ソウルリンク”という、カードゲームにおいて温故知新ともいえようこのモードは、懐かしい赤外線通信のようにお互いの端末を近づけて行う。(近くなくてもつながる……?)お互いの認証のもと、ルームのようなところに入ると、3つのモードが用意されている。
ここでは、お互いのカードを使ってバトルすることも可能で、ランク上昇のためのポイントをゲットできる。なお、ポイントは負けてももらえるので、ガンガン対戦しよう。
もちろん、カードゲームといえばトレード。カードどうしの交換と、カードに付与された価値のゴールドで支払うことも可能だ。
顔をつきあわせて、面と向かって交渉する……という、オフラインでのやりとりも含めて楽しめるモードとなっている。
『マビノギ デュエル』ファーストインプレッション
『マビノギ』というIPを活かしたカードゲームとなった本作だが、その世界観はケルト神話をモチーフに作られている。
オンラインゲーム版の絵柄とは打って変わり、よりファンタジー要素が強まったように感じられる。これまで過去に人気のあったTCGに、ファンタジー要素をしっかりと裏付ける設定があることを鑑みても、『マビノギ』がカードゲームにマッチしているということが再確認できるだろう。
プレイしてもらうとわかるが、とくにストーリーモード中のバトルでは、展開によって音楽も変化するため、非常にドラマチックに感じられる。しかも音楽に関してかなりの定評があるネクソンなので、知っている人はもちろん、『マビノギ』を初めて体験する人でもワクワクするはず!
じつを言うと昔、筆者の友だちが『マビノギ』をはじめたころに誘われたことがあった。だが、不幸なことにそのとき受験生だった筆者は、泣く泣く断念したという過去を持つ。もしあのときにプレイしていれば、「あー! これね!」的な楽しみかたができたのだろうか……と思うと、残念でならない。が、ふと気づいた。
残念がるぐらい楽しんでしまっている……!(笑)
世界観、カードを揃えていく楽しみ。そして「えっ、何そのカード!?」という驚き。童心に戻ったような気持ちでプレイ……よし、ひさしぶりにその友だちに連絡して、『マビノギ デュエル』で対戦してみよう! (ファミ通Appライター)
マビノギ デュエル
- メーカー
- ネクソンコリア
- 価格
- 無料(アプリ内課金あり)
- 対応機種
- iPhone、Android
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