NTTドコモ with 『ジョジョの奇妙な冒険』!? コラボに驚かされたNTTドコモ 2012年夏モデル発表会をリポート
2012-05-16 18:42 投稿
●新サービスもチェック! 今夏のドコモはちと違う!?
2012年5月16日、NTTドコモが2012年夏モデルの機種の発表会を行った。発表会では、世界中から注目を集めるGALAXYシリーズの最新モデル、”GALAXY SIII”や、ドコモ初のクアッドコア端末”ARROWS X F-10D”、人気漫画『ジョジョの奇妙な冒険』とのコラボ端末などのリリースが明らかとなった。
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また、NTTドコモは端末の発表に合わせて、クラウドサービス、及びdマーケット(NTTドコモが提供する、スマートフォン・タブレット向けコンテンツマーケット)サービスの拡充を公表。クラウドサービスは、今後”ドコモクラウド”と銘打たれ、これまで以上に力を入れた展開を予定しているとのこと。その中には、クラウド上でメールを翻訳する(※1)サービス”メール翻訳コンシェル”や、アプリ『evernote』との連携も含まれており、今後の展開に期待が持てるものとなっている。
dマーケットサービスの拡充では、月額420円でアニメが見放題(※2)となるマーケット“アニメストア”と、J-POPを中心とした音楽マーケット”MUSICストア”の新設が発表された。なお、NTTドコモ代表取締役社長 山田隆持氏は「これからもマーケットは拡大していく。ゆくゆくはゲーム専用のマーケットも作りたい」とも述べており、スマートフォンゲームの力を入れていく意向を見せた。
発表会の最後には、特別ゲストとして同社CMキャラクターである渡辺謙と、堀北真希が登壇。堀北は”ARROWS X F-10D”を手に「便利なサービスが増えて嬉しい。これを利用すれば楽しく便利な生活が送れそう」とコメント。渡辺はGALAXY S IIIを手に「たくさんの機種があるから、自分のライフスタイルに合わせたものを見つけ、楽しんでください」とコメントした。
※1:現時点では、日、英、中、韓の相互翻訳が予定されている。
※2:一部、追加料金が必要となる作品がある。
●ぬるぬる動くのは当たり前! ハイスペックな端末たちをレビュー
今回の発表会で公開された端末は、全部で19種類! そのなかでも、ファミ通App編集部が注目すべきハイスペック端末である、docomo NEXTシリーズの新端末を紹介していく。実際に触った感想・レビューを交えての紹介をするので、この夏に機種変更を考えているゲーマーは、こちらを参考にしてほしい。
【GALAXY SⅢ】
前身となるGALAXY SⅡは、いまもなお高スペック端末として市場に存在しているが、GALAXY SⅢはそこからさらにグレードアップ。搭載メモリ(RAM)を、GALAXY SⅡの倍となる2GBへと増やし、さらなる進化を遂げた印象が強い。バッテリーの容量も2100mAhと大容量になった点に触れる人も多いが、メモリ (RAM)が増量したぶん、消費電力も大きくなるので、バッテリーの持ちがよくなるという実感はそれほど得られないかも? スペックとはまた別に、新たな操作方法”Motion UX”を採用している点もGALAXY SⅢの特徴。これは、端末を耳に近づけるだけで通話ができるようになったり、ユーザーが画面を見ている間はバックライトを消灯させないよう設定できるようになったりと、ユーザーの使い心地に焦点を当てたもの。使い勝手は人により異なるとは思うが、この新たな操作方法のアプローチが、将来どう活かされるのかには着目していきたい。このほか、待望のおサイフケータイ機能やワンセグ視聴機能も搭載しており、日本人にはうれしい端末にしあがっている。 |
【AQUOS PHONE ZETA SH-09D】
一見すると、既存の技術の集合体という印象が強く、真新しい発見のない、いつもどおりのガラパゴススマートフォン(ガラスマ)に見える。しかし実際には、 デュアルコアCPUに加え、デュアルチャンネルメモリが採用されており、バッテリーマネジメントという点では、従来の端末からは抜きんでた性能を擁している端末である。さらに新開発された省エネ液晶”Super-CGSilicon液晶”を搭載していたり、バッテリーの消費を抑える機能”エコ技”が搭載されていたりと、ことエコにおいては最優秀な端末と言えるだろう。実際に触った印象は、可もなく不可もなくといった具合。ホーム画面は滑らかに動き、カメラの起動も早い。しかし、これらは昨今のスマートフォンでは当たり前の仕様。そこそこ高いスペックがあるスマートフォンを持ちたいが、バッテリーの持ちが気になるという人にオススメ。 |
【Xperia GX SO-04D】
Xperiaシリーズ初となるクロッシィ対応端末。形状はarcをベースとしているため、非常に手になじむ作りとなっている。4.6インチの大画面は魅力 的ではあるが、そのほかにこれといって魅力的な点は感じられない。もちろん信頼のXperiaブランドであるため、安定した快適な動作は保障されている。 どのスマートフォンを買えばいいのか悩んでいるという人には、迷わずこれをオススメできるが、特別なこだわりを持つ人にはほかの選択肢を提示してあげたいというのが、正直なところ。 |
【ARROWS X F-10D】
NTTドコモ初となるクアッドコアCPU”Tegra 3″搭載端末。”Tegra 3″はグラフィックの描画に強く、その上バッテリーの消費を抑えるための第5のコア、コンパニオンコアが搭載されてるという、世界中でも注目されているチップセット。防水機能やおサイフケータイ、赤外線通信、ワンセグ視聴機能など、日本人にはありがたい機能をすべて有しているのも特徴。端末に詳しい人の中には、これを見て「防水機能をほどこすと、端末内に熱がこもりやすくなって、すぐダメになるんじゃない?」と思う人もいるだろうが、そこはご安心いただ きたい。発熱の発生要因となるCPU、”Tegra 3″は、コンパニオンコアの働きにより、省エネ稼働が動作のメインとなるため、そもそも熱が発生しにくい仕様となっているのだ。しかし、高いグラフィック 描画機能を要求するようなゲームを長時間プレイすれば、熱が発生して、こもってしまう可能性があるので、そこは留意しておくといい。 |
【REGZA Phone T-02D】
鮮やかなボディカラーと、シンプルなデザインが特徴的な、REGZA Phoneシリーズの最新モデル。液晶テレビ”レグザ”の技術が、スマートフォン向けに最適化され搭載されているほか、きめ細やかなノイズさえも除去するシステムが採用されているため、映像の描画は驚くほど美しい。また、タッチパネルには指先のつぎの動きを予測することで、快適な操作を実現させる”タッチ操作予測アルゴリズム”が搭載されているため、快適な操作も体験できる。このほかにも、電池を長持ちさせるサポートをしてくれるシステム”NX!エコ”や、 29種類の電子辞書を閲覧できる”富士通モバイル総合辞書”など、日本人ユーザーのことを考えた機能が満載となっている。 |
【AQUOS Phone sv SH-10D】
AQUOS Phone ZETAとほとんど中身は同じ。違いを上げるとすれば、ディスプレイと形、そして採用されている省エネ技術が”エコ技”ではなく”エコ技Ⅱ”となっている点くらい。そのため、AQUOS Phone ZETAと同じくバッテリーの持ちが非常にいい端末である。また、この端末もELUGA Powerと同じくスリープボタン、音量変更ボタンが端末の右下というユニークな位置に配置されている。端末を左手で持つ人にとっては、操作しやすい配置かもしれないが、右手で端末を持つクセがある人には非常に使いにくい配置となってしまっている。 |
【ELUGA Power P-07D】
5.0インチの大画面や、1.5GHzのデュアルコアプロセッサは魅力的だが、この端末で着目したいのが、スリープボタン、音量変更ボタンの位置。リアカメラの横にボタンが位置しているため、操作中に誤操作を起こすケースが大幅に減少する。かといって、ボタンが押しにくいわけではない、絶妙な配置となっている。これに加えて、たったの30分でバッテリーの約50%が充電できる、急速充電(※)に対応しているという点も特筆しておきたい。専用のACアダプターを持ち歩いていれば、ちょっとした合間でも、バッテリーを大幅に回復できるのだ。職場でよくスマートフォンを利用するという人にはオススメ。※充電のお知らせが表示されてから、すぐに充電を行った場合。 |
【Optimus Vu: L-06D】
スマートフォンでは珍しい、アスペクト比(画面の縦横比)が4:3となっているスマートフォン。従来のものに見慣れていると「想像しているより、四角」という印象が強く、ちょっと敬遠してしまうかもしれないが、電子書籍や仕事のpdf資料などに目を通したり、画面に手書きメモをしてみると、このサイズが非常にありがたく感じられる。また、1.5GHzデュアルコアCPU搭載、内蔵メモリ(ROM)32GB、バッテリー容量2000mAhとスペック も非常に優秀。ハイスペック、資料が見やすい、手書きメモが残せるという3点から、忙しいビジネスマンの強い味方になるであろうことが予想できる。いくら大きく見えるとはいえ、スーツの胸ポケットに入るサイズではあるので、慣れてしまえば気にはならないだろう。 |
【Optimus Vu: L-06D JOJO】
前述の端末をベースに作られたコラボレーションモデル。コラボ相手は、言わずと知れた名作漫画『ジョジョの奇妙な冒険』。リアパネルには原作者である荒木飛呂彦描き下ろしのイラストとサインがあしらわれた、クールなボディとなっている。また、描き下ろしイラストは、壁紙・ライブ壁紙にも採用されており、これらを6種類の着せ替えテーマと組み合わせることで、自分だけのホーム画面を演出することも可能。さらに、内蔵コンテンツには、作中に登場したレースゲーム『F-MEGA』や、写真中にスタンドを合成できるカメラアプリ、特別に編集されたカラー版コミック(原作1巻~12巻)を閲覧できるものなど、さまざまなアプリを収録。このほかにも、文字の予測変換候補の中に、作中の名台詞が出現する機能や、オリジナルの絵文字、デコメテンプレートなどが収録されている。ファンなら絶対に抑えておきたい端末だが、この端末は15000台の限定生産品。絶対に手に入れたいという人は、早めに予約を済ませておくといい。 |
【SH-06D NERV】
2012年春モデルであるAQUOS Phone SH-06Dをベースに作られた『ヱヴァンゲリオン新劇場版:Q』とのコラボ端末。リアパネルやインターフェイスのデザインを、エヴァのデザインを担当していたTGB designに依頼するほど、世界観の演出・表現にこだわって作られた端末だ。内蔵コンテンツには、第8使徒との戦いを再現したアクションゲームや、NERVのオペレーターである伊吹マヤと通信している気分になれるアプリをはじめ、3Dムービーや描き下ろしイラストなどが搭載されている。こちらのリリース予定日は、夏モデルよりも一足早い6月下旬。予約自体は6月16日から開始される。なお、生産台数は30000台限定となっているので、手に入れたい人は、量販店やドコモショップで予約をするといい。 |
もはや、スマートフォンが滑らかに動くというのは、当たり前の領域。今回発表された夏モデルでも、動作が重いという端末はほとんど見受けられなかった。ちょっと前まではひとつのアピールポイントとなっていた“ぬるぬる動く”という点が、アピールポイントにならない時代になったのだ。また、スペックに関してもみな高いレベルで横並びになっている反面、特に秀でているものがない限り、それもアピールポイントにはならないとも言える。そういった視点で見てみると、今回発表された夏モデルには、独自性・個性が感じられるものが多かったと感じた。特にコラボ携帯は、iPhoneには絶対にできない、日本らしい個性を固めた端末だ。これからも、こういった日本ならではの個性を持った端末が出てくることを、期待したい。
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