誰でもいつでも気軽に遊べるスマホ版『アイカツ!』誕生秘話を直撃!
2016-02-08 18:00 投稿
待望のスマホ版『アイカツ!』
2016年1月27日、バンダイナムコエンターテインメントから、スマホアプリ『アイカツ!フォトonステージ!!』が配信された。『アイカツ!』は、データカードダスやテレビアニメとして人気を博している作品だ。女児はもちろんのこと、その親世代まで幅広いファンを獲得している『アイカツ!』のスマホゲームは、『アイカツ!フォトonステージ!!』が初となる。
今回は、『アイカツ!フォトonステージ!!』アプリ開発元のバンダイナムコエンターテインメント、テレビアニメシリーズを手がけるバンダイナムコピクチャーズ、データカードダスを展開するバンダイの3社3名にインタビューを実施。本作の誕生秘話やゲームの魅力について伺った。
『アイカツ!フォトonステージ!!』とは?
アニメやデータカードダスで人気の『アイカツ!』を題材にしたライブゲーム。本作では、大空あかりや星宮いちごといったキャラクターの“アイカツ!フォト”、つまり写真を使うことで、自分だけのユニットを組めるのだ。好きなアイドルたち最大8人でユニットを組み、リズムゲーム形式のライブシミュレーションを行おう。楽曲はアニメの曲に加え、新曲も続々追加予定だ。
開発者インタビュー
『アイカツ!フォトonステージ!!』誕生のきっかけ
――『アイカツ!』のアプリゲームを作ることになった、企画の発端を教えていただけますか。
鈴木 『アイカツ!』をバンダイナムコエンターテインメントでアプリ化するという話は数年前から出ていたんです。別の形や少し違うコンセプトのアプリもあった中で、2014年前後に改めて内容を再検討して、いまの形になりました。
――話自体は前々からあったものが、今回ようやく実現するにいたったと。
伊藤 じつは我々アニメチームやバンダイの前任者が、ちょうど時期を同じくして「そろそろアプリゲームが欲しい」と思っていました。一方で、『アイカツ!』はデータカードダスやアニメを中心に展開していくに当たって、ターゲットに対してまっすぐに向かっていなければいけないという思いもありまして。
――ターゲットというのは、メインとなる女児層ですかね?
伊藤 そうですね。それに対して、アプリゲームではユーザーのターゲット年齢層が少々上向きになって、子どもたちが触れにくいところでしか展開しないものになってしまうのではないか、という危惧があったんです。ただ、実際にライブイベントや映画などで、『アイカツ!』自体の認知度が上がっているという実感も得られたので、やりかたを少し変えることでより幅広い層に訴求できると思いました。
鈴木 新たにスマホアプリという形でコンテンツを提供することで、現在の『アイカツ!』ファンにも訴求しつつ、新たなファンを獲得できたらいいなと。
伊藤 キャラクターの広がり、楽曲の広がりが出始めた時期でもありました。キャラクターだったり、楽曲だったり、アニメ『アイカツ!』を見ていない人にも、なんらかの形で触れてほしい。そう思っていたタイミングで、バンダイナムコエンターテインメントさんからお話をいただいたので、我々的には「よし来たか!」と、願ったり叶ったりでした。
――3社の意向が見事に合致したわけですね。
伊藤 ええ。親子で遊んでいただいたうえで、さらに10代以上の方や男女問わずさまざまなファンの皆さんにも触れていただけるとありがたいです。
中村 『アイカツ!』は大好きなんだけど、お店に行って子どもに交じって遊ぶことに抵抗のある方もいらっしゃると思いますので、そういった方々もアプリなら、入って行きやすいかなと思っております。
――手元で遊ぶスマホアプリなら、人目を気にせず遊べますからね。逆に、もともと遊んでいる女児たちはスマホを持っていない気もしますが……。
中村 お子さんは、親御さんから借りて遊んでいるんです。『アイカツ!ミュージックアワード みんなで賞をもらっちゃいまSHOW!』をきっかけに、映画やテレビ、イベントで楽しめる『アイカツ!みんなでおうえん』というアプリをやらせていただいているのですが、劇場でも親御さんがお子さんに自分のスマホを持たせて遊ばせるということがけっこうありまして。
――なるほど、家族の誰かがスマホを持っていれば、遊ぶ機会はあるわけですね。
鈴木 お子さんが勝手に遊んだりしても、ロックをかけておけば課金などの誤操作がないようにしています。
フォトがテーマになったわけ
――本作はタイトルが『アイカツ!フォトonステージ!!』となっているように、フォトがひとつのテーマになっていますが、そうなった経緯や狙いを教えていただけますか。
鈴木 最初に、アプリ立ち上げの際に3社で話をしたんです。データカードダスでは、3Dのモデリングで展開していたので、ゲーム性や見た目の部分で差別化をというお話もいただき、アニメイラストをベースでやってみたいというのがありました。
中村 データカードダスでは、ドレスやアクセサリーといったお着替えアイテムとしてカードが出ています。キャラクターも入ってはいるのですが、主体はあくまでドレスなのでキャラクターを前面に出したカードというのはないんです。今回のアプリはそういった形もいいなと。
――キャラクターそのものがカードになっているというのは、これまでの『アイカツ!』のゲームの中でも本作が最初になるのでしょうか?
鈴木 そうですね。弊社で発売しているタイトルも、3Dモデルで着せ替えというデータカードダスに近い形のものでしたので。
――フォトをテーマにしたことによるメリット、魅力を教えてください。
鈴木 フォトにすることで、いろいろなキャラクターと“お出かけ”して『アイカツ!』フォトを集めるというゲーム性に繋げやすくなりました。
伊藤 アニメでは、ステージで着る衣装=データカードダスのドレスなのですが、フォトにすることによって着ている衣装がアイドルのオフショットだったり、浴衣だったり、季節に合わせたイベントの衣装だったりしています。アニメオリジナルで作っているものを拾っていただいているところも、アニメ視聴者によろこんでいただけるかなと思います。
中村 3Dのモデリングですと、歌ったり踊ったりする関係上、裾の長いドレスが作れなかったり、被り物ができなかったりなど、ドレスの形自体にけっこう制限があるんです。今回はフォトイラストということでフードを被ったり、すごく長い……いわゆる日本の着物のような形のドレスを着てステージに立てる点もいいですね。
鈴木 あとは世界観の話ですが、“アイカツ!フォトシステム”という新たなマシンのようなものを導入し、それでバーチャルライブをやっているという形なんです。そういった仕組みなので、たとえば自分の好きなキャラクターを8人並べてライブができます。データカードダスでは、同キャラクターでユニットを組むことはできないんですが、これも本作ならでは実現できたことですね。
――別レアリティであれば同一のキャラクターを並べられる、ということでしょうか?
鈴木 そうです。完全同一カードではなく、同じキャラクターでも別種類のカードであればそのキャラクターだけで組めます。
フォトの種類はどのくらい?
――ちなみにカード……“アイカツ!フォト”の種類は、サービス開始当初ゲーム中にどれくらいのあるのでしょうか。
鈴木 現段階で、レアリティがN、R、SR、PRの4種類ありまして、すべて合わせて100種類以上はあります。主要なキャラクターはもちろん収録しているのですが、たとえばクラスメートの子、アニメでワンショットだけ出た子なども、カードとして収録しています。この点は、本作のささやかな推しのひとつです(笑)。“アイカツ!フォト”はキャラクターによって進化できるんですが、アニメだったら制服を着ているだけのクラスメートの子も、進化することでドレス姿が見られたりも。
――メインキャラクター以外の、その他大勢的なキャラクターもけっこういるんですね。
鈴木 見た目とかを含めてもクラスメートの子だけでもけっこうインパクトがあって、アニメでもチラチラ出ている子はファンのあいだでもけっこう話題になったりしています。
伊藤 そういう子たちは、アニメを制作している人間たちの間でもわりと人気があるキャラクターなんですよ。そういったキャラクターたちに、ようやく陽が当たるというか(笑)。
中村 じつは彼女たちも設定資料集などでは、ちゃんと座席表があったりするんですよ。
伊藤 あとは季節イベントの衣装をまとったメインキャラクターのバリエーションなども見せていただいて。こちらもけっこうな数がありました。「これはおもしろいけど、チェックがたいへんなことになるぞ」と思ったら、ハイペースでたくさんの物量が続々やってきまして(笑)。可能な限りかわいいアイドルたちを送り出せるように、がんばって監修を進めているところです。
――“アイカツ!フォト”のイラストは、すべて本作用の描き下ろしなんですよね?
鈴木 そうですね。アプリ用にすべて描き下ろしています。また、魅力伝授でLv.MAXにするとキャラクターのサインが入ったり、SRとPRは、ドレスアップしてアプリオリジナル衣装に進化します。また、SR以上のレアリティでは、そのフォトを手に入れた人しか聞けない専用ボイスもありますので、集める楽しさに繋がるのかなと思っております。
ゲームシステム誕生の経緯
――ゲームのシステムがいまの形になった理由、経緯をお聞かせいただけますか。そもそもとして、いままで出ている『アイカツ!』のゲームは、すべてライブゲームなのでしょうか?
鈴木 そうですね。『アイカツ! ミュージックビデオメーカー』だけ少し違っていまして、こちらはダンスを覚えるという、子どもが楽しんでマネして踊るみたいな内容でした。それ以外はすべてライブゲームとなっています。アプリとして『アイカツ!』のライブゲームは初めてなので、データカードダスとの差別化というお話もありましたので、どんな見せかたがいいかを議論して現状の形に落ち着いています。
――ライブゲームというと縦持ちのイメージですが、本作は縦持ちですよね。
鈴木 リズムゲームのアプリは、スマホを横持ちで両手操作するものも多いんですよね。ただ、本作は最初から縦持ちにこだわっていて、難易度によっては片手でも遊べて、通勤・通学中にも軽く遊べるようにしたいと思いました。上級などの難しいレベルだと、両手やスマホを置いてプレイする設計にしている曲もあります。また、ゲーム中の“アイカツ!フォト”がキャラクター全身の立ち絵なので、縦のほうが見やすいということもあるんです。このふたつの理由から縦持ちにしました。
――ちなみにゲーム中の楽曲は、サービス開始時の段階でどれくらいの種類があるのでしょうか?
鈴木 キャラクターと紐づいていまして、アニメやデータカードダスで流れた既存の曲が25曲以上、毎月シナリオとセットで1、2曲追加する予定です。
――ゲームオリジナルの曲もあるのでしょうか?
鈴木 毎月1、2回、期間限定でPRやSRの“アイカツ!フォト”が手に入るイベントを行う予定です。そのイベント専用の新曲を用意しており、イベント用の新曲はアプリ専用オリジナル曲としてCDとしても発売を当面予定しています
今後の展開について
――アプリの今後の展開的なものを教えてください。
鈴木 アプリでは、まずは1月にサービス開始してすぐに、2wingS (ツウィングス)という人気ユニットのイベントを行いまして、そのつぎはバレンタインイベントの予定で、原作にちなんだ形でチョコポップ探偵のイベントもあったりします。
――ゲーム内イベントが目白押しですね。
鈴木 それから2月の下旬にまたもうひとつアプリ用の新曲が出ます。キャラクターにはポップとかクールとか4つの属性があるのですが、ポップのキャラクターが集まったイベントでそれに紐づいた曲になります。あとは3月のひなまつりがあって、3月の末には『アイカツ!』全体で合同ライブがあるのですけど、それにちなんだ合同ライブをアプリ内でちょっと別の形で開催する予定です。
――今後の展開も楽しみです。では、最後に皆さん、ひと言ずつコメントをお願いします。
鈴木 個人的にも『アイカツ!』のIPが本当に好きで、ベストタイミングで本作の担当をやらさせていただいて、とてもありがたいことだと思っております。本当にモチベーションマックスです! 大人も遊べる身近なアプリということで、期待と不安はすごくあります。アプリは運営していくタイトルなので、これから皆様に触れていただいていろいろなご意見をお送りください。チーム一同ずっと続けていけるようにがんばってますので、末永く応援していただけると幸いです。
伊藤 『アイカツ!』のキャラクターを見て、なんとなくかわいいなと思っているような方は、気軽にたくさんのフォトを集めてみてください。また、『アイカツ!』の楽曲ってよさそうだとか、いいという噂を聞いたという方であれば、とりあえず無料でプレイしてみてください。遊んで、曲を覚えていただいて、「『アイカツ!』っていいものだな」と思えるのであれば、アニメも見ていただければと思います。これからお話的には盛り上がっていきますので、そういった形で『アイカツ!』という作品の世界観全体を楽しんでいただきたいなと思います。
中村 『アイカツ!』というIPに、新しいタッチポイントがひとつできるという気持ちで携わっております。アプリは気軽に遊びながら、『アイカツ!』の世界を体験していただける場だと思いますので、まずはアプリで『アイカツ!』に触れていただき、もっと興味を持っていただいたら、アプリとともにアニメやデータカードダスにも来ていただけたらうれしいです。応援よろしくお願いいたします!
©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO
©BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
アイカツ!フォトonステージ!!
- ジャンル
- アイドル体験ライブシミュレーション
- メーカー
- バンダイナムコエンターテインメント
- 配信日
- 配信中
- 価格
- 基本無料(アイテム課金制)
- 対応機種
- iOS、Android
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