レビュー
投稿日2019.11.17
アメリカンジョーク満載の終末世界
20世紀フォックステレビジョンが配信するアメリカ合衆国の風刺テレビアニメシリーズ『American Dad!』をどれくらいの人が知っているだろうか。
CIAエージェントであるスタン・スミスとその家族など、個性的なキャラクターの生活を描く笑劇のようなシリーズ作だ。
本記事で紹介する『American Dad! Apocalypse Soon』は、本編中にも登場する宇宙人ロジャーのクローンを作り、エイリアンにさらわれた家族の救出を目指すタワーディフェンス風のシミュレーションである。
ゲームの見どころ
●クローン部隊大暴れのタワーディフェンスバトル
●自宅を魔改築!? 地下に拡大していく秘密基作り
クローン部隊大暴れのタワーディフェンスバトル
エイリアンが仕掛けたマインドコントロールによって操られる人々。CIAエージェントであり一家の大黒柱であるスタンは、家族と世界を救うため、本編でもおなじみな同居人のエイリアン“ロジャー”をベースにしたクローンによる軍隊を結成した。
本作の基本はタワーディフェンス風のセミオートバトル。ゲームを進めていくことでクローンが増加、スキルを習得するなどバトルの幅も広がっていく。
互いの勢力差を確認できる偵察、ひと目で分かるユーザーインターフェイスは、日本人には伝わりにくいアメリカンジョーク満載の世界で唯一の救いだ。
また、銃火器や刀など多彩な武器があり、装備するものに応じて前衛と後衛といったクローンの立ち役割が決まる。
防具やアクセサリーを含む装備品はバトルの報酬、特定のノルマを達成していくミッションで獲得。ホーム画面の左側にあるスマホのアイコンをチェックして課せられているミッションを順に攻略していこう。
自宅を魔改築!? 地下に拡大していく秘密基作り
本作の醍醐味はこちら、スタン・スミス邸の地下を改築してクローン部隊や活動資源などを量産していく秘密基地作りだ。
バトルをするのに必要な食品(スタミナ)を生み出すキッチン。秘密基地のアップグレードに欠かせないお金を生成する造幣所。クローンたちの戦闘力を高めるUFO実験室など、10の生産ラインと6の訓練項目をゲームの進行度に応じて手に入れることができる。
また、同じ施設を並べてアップグレードすると大きな1つのフロアに拡大。配備できるクローンの数が増え、それに応じて1度に得られる活動資源の量が増加していく。
何でもいいので施設を長押しすると“編集モード”に移行。“削除”という項目を選ぶと対象の施設を一時的に解除し、任意の場所に再配置できるので試してみよう。
エイリアンの世界侵略という重いテーマをアメリカンジョーク全開で描くストーリー展開は、『サウスパーク』や『シンプソンズ』に通ずるおもしろさ。
アニメ本編はこれまでに150を超える話数を放送される人気作だが、筆者が加入しているNetflixやHuluなどの配信サービスでは検索にヒットせず。国内ではなかなか観ることができない作品だが、風刺アニメ系が好きな人はぜひチェックしてもらいたい。
P.N.深津庵
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