はじまりの島 -淡路島日本遺産RPG-の概要

太古の淡路島を巡る和風ファンタジー

現代の淡路島で平和な毎日を過ごす高校生の優弥は、伊弉諾大神によって古代の淡路島へと召還されてしまう。

彼の使命は“歴史に干渉する能力”を持つという恐ろしい魔物の討伐。逃げ場のない過去という舞台の中で、太古の人々と協力して使命を果たすことを決意する。

本記事で紹介する『はじまりの島 -淡路島日本遺産RPG-』は、淡路島観光協会が開発した郷土愛溢れる和風ファンタジーRPG。

淡路島を実際に訪れてGPSを利用すれば強力な武器が入手できるなど、おもしろい仕掛けが満載。王道RPGとしても完成度の高い内容にも注目だ!!

淡路島の遺産と文化に触れる壮大な物語

悪しき魔物たちの手に落ち混沌に包まれた世界。神々の宝を奪われ追いやられていく中で、高天原の神々は神代七代の最後に生まれたイザナギとイザナミという二柱の神に、1度は混沌から救われた淡路島を助けてほしいと救いをこうところから本作は始まる。

特定の地域活性化を狙ったアプリは、その特性上ゲーム要素が薄く、現地に行かなければ何も楽しめないものが少なくない。

しかし、本作は淡路島の歴史をファンタジーRPGテイストに昇華。淡路島の歴史を知らない人、そこに興味がない人でもひとつのゲームとして違和感なくプレイできる。

操作性に少々クセがあるがそこはご愛嬌。チュートリアルがなくても直感的にゲームを進めることができる。

また、いつでもセーブができるので敗退したとき大幅に巻き戻される心配もない。

さらに、町から町へと渡り歩き、その過程で何らかの大きなイベントが発生。それに合わせて魔物の強さが上がっていくので、唐突に行き詰まったりすることもなく、自然な流れの中でレベリングをしながら冒険できるのもよかった。

子孫たる淡路島の人々を救うため立ち上がるイザナギは、禍々しい邪気を放つ少女の手によって封印。歴史が改変された現代では優弥のクラスメートたちが次々と存在を消していく。

イザナギとそっくりな顔をしている優弥は、特異な力によって弥生時代から古墳時代への過渡期に召喚。イザナギに代わって現地の人々と魔物に立ち向かっていくのだが……。

随所に仕掛けられた日本遺産の魅力とそれらをモチーフにした壮大なストーリーを余すことなく感じ取ってほしい。

現地を観光して強力な武器を探すGPS機能

ど直球のロールプレイが楽しめるのでついつい忘れがちだが、本作は観光推進の目的もあり、特定の町には淡路島の観光スポットを知るための施設が設けられている。

フィールドマップが観光地とリンクしているだけでなく、実際に現地でGPS機能をオンにして本作を起動すれば、そこでしか入手できない強力な武器を獲得できる仕掛けはとてもおもしろい。

また、本編中にはそれら遺産を連想させるスポットの多いので、説明文に添えられた写真を参考にゲーム内を散策するのもいいだろう。

現地でどんな武器が入手できるのか、実際に行って体験してみたいが今回は断念。いつか筆者がイザナギに召喚されることがあれば追ってその情報を紹介したい。

P.N.深津庵
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