School Aloneの概要

一冊の日記から始まる暗闇の廃校探索

絶対に体験したくない恐怖の目覚めスポットTOP3があるのなら、ランクインしていること間違いなし“真夜中の廃校”を引き当ててしまったからさぁたいへん。

本記事で紹介する『School Alone』は、不運な主人公となって血なまぐさい校内を探索。どうしてこんな場所で目覚めてしまったのか、その真相と怪現象の謎を解き明かしていく。

子どもにはちょっと刺激が強いホラーアドベンチャーゲームだ。

思わず声が出ちゃう随所に隠された恐怖演出

本作は俯瞰視点で廃校を探索する2Dを主体にしたホラーアドベンチャー。稲光に合わせてわずかに照らされる校内には、大量の血痕や不気味な人形などが残されている。

そんな場所で目覚めた主人公のそばには赤い日記が……。

目に見える情報から状況を推測するしかない状態で、最初の教室から順に謎を解き、行動範囲を広げながら物語の真相に迫っていくのだ。

体中にナイフが刺さった人形や少女と思われる3人のイラスト。人物の名前がぎっしり描き込まれているノートなど、おぞましい事態を連想させるものがそこら中に転がっている。

また、序盤は精神的な恐怖演出が多く若干慣れてしまうのだが、とある部屋への行き来が可能になるとプレイヤーを追跡するクリーチャーが登場。徐々にアクション性が高まっていく。

怖がりのくせに（だからこそ）ホラー系が大好きな筆者にとって、作中に仕掛けられた恐ろしい演出の多くは予想の範囲内だったが、その王道を外さない約束された恐怖に好感が持てた。

真新しい演出こそないが、最近すっかり減ってしまったホラーアプリ業界を嘆いているユーザーにとって、本作は十分満たされるだけの恐怖体験が凝縮されていると感じたぞ!!

適度な難易度で遊びやすい謎解き要素

本作の謎解きは記号や絵柄から答えを導き出す手法が多く、日本語非対応ということを気にせずプレイすることができる。

また、手に入れた情報に紐付く仕掛けも連想しやすく、直感的にプレイできるのも遊びやすいポイントだ。

ただし、冒頭の教室を含め最初から触れられるものが多く、行き来しているうちに混乱してしまう可能性もある。

そんなときは、3人の少女と2個のボタンがセットになっている仕掛け。さらに、ネームプレートで解錠できるロッカーと特定の名前を入力して解錠するロッカー。これら簡単なものから消化して、つぎにつながるアイテムを入手していこう!!

悲劇の真相は!?　深読みしたくなる物語

冒頭で赤い日記が描かれる以外、まったく物語性を感じる演出がないままゲームがスタート。日記が自分のものなのか、そもそも何者なのかもわからず、シチュエーション重視のホラーゲームという印象が強いだろう。

しかし、謎解きのキーにもなっている数々の遺留品が、言葉なき世界で起こったであろう真実を語りかけてくるのだ。

最後までプレイすれば解明する物語だが、そこまでのプロセスでさまざまな考察を行い、“もしかすると!?”と推理ゲームのように仮説を立ててプレイするのもおもしろい。

3人の少女とそれに関連する怨念のこもった人形。首を吊り命を絶ったと思われる少女は何を訴えているのか。

ぜひ、友人らを集めて意見を出し合いながら物語を紐解いていこう!!

P.N.深津庵
※深津庵のTwitterはこちら

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