レビュー
投稿日2017.12.09
恐怖と笑いが入り混じる列島バトル
古来より語り継がれる、鬼退治に挑む桃太郎や竜宮城でおなじみの浦島太郎といった日本昔話を題材に、列島に存在する妖怪たちを討伐していく横スクロール型RPG『こわい日本昔話』。
百鬼夜行のテイストで描かれた妖怪たちと戦い、仲間にしてともに旅をしていくチーム編成システムなど、とてもシュールな世界設定は見どころ満載だぞ!!
●子どもには見せられない!? 刺激が強い昔話
●タップ操作で駆け巡る百鬼夜行バトル
●パズル感覚で構築する妖怪チーム編成
子どもには見せられない!? 刺激が強い昔話
「むかしむかしあるところに、おじいさんとおばあさんが」と、なじみある語りで始まる本作。
子どものころに誰もが読み聞かされてきた昔話には、人を思いやる気持ちや勇気を与えるものなど、時にはさまざまなテーマが存在する。
聞き慣れたフレーズに冒頭から気持ちはすっかり若返り、どんな学びがあるのかと読み進めていくとどうにも様子がおかしい。
おじいさんは山へ芝刈りにいくと……
そして、川に洗濯をしに行ったおばあさんは……
慣れ親しんだ昔話の世界に紛れ込み悪さをしている妖怪を討伐するため、主人公はゆく先々で“これじゃない”感満載の昔話に巻き込まれていく。
もちろんこれはほんの入口。
子どもには刺激が強くパンチの効いた物語に最初は戸惑うが、これが気付けばクセになってしまうのだから、まさに“こわい話”なのである!!
タップ操作で駆け巡る百鬼夜行バトル
本作のバトルは攻撃を開始する際のタップと、画面下にある妖怪アイコンを必要に応じて選択するだけのシンプルなもの。
横スクロールするステージの各所に現れる妖怪を討伐しながら、シュールな昔話を読み進めていくのだ。
画面下部に並ぶ妖怪アイコンはプレイヤーみずから設定したパーティーで、バトル中に個々のゲージが上昇。MAXになり点灯したものをタップすると必殺技で応戦してくれる。
また、3体以上の妖怪がゲージMAXのとき、画面左下にある専用のボタンをタップすると連続で必殺技をくり出し、大ダメージを与えることができるのだ。
知っているはずの昔話も改変され、右も左もわからない妖怪討伐の旅では、ときどき桃太郎一行が現れ遊びかたを指南してくれる。
もちろん彼らも訳ありの存在、お供の3匹と桃太郎のシュールな関係性と会話にも注目してほしい!!
パズル感覚で構築する妖怪チーム編成
バトルを通じて手に入れる妖怪はプレイヤーをサポートしてくれる大切な相棒だ。
本作のチーム編成は、7×7の盤面にさまざまな形状の妖怪カードをパズルのように当てはめていくもの。
火や水、木といった属性を持つ妖怪に打ち勝つため、対になる属性を多く取り入れるもよし、バランスよく配置して幅広いバトルに対応できるものを作るなど、さまざまな戦略を練ることができる。
なお、同じ妖怪でも形状は異なるので組み合わせのいいものを求め、くり返しバトルに挑むことも必要だ。
そしてすでに勘のいい皆さんは気付いているとおもうが、本作のガチャで出てくるのはこれら百鬼夜行な奴らばかり。
妖怪好きにはたまらない世界だが、かわいい女の子に萌えるとかイケメンにキュンキュンすることなんてありはしない。
何度回そうが出てくるのは徹底してこのおどろおどろしいデザインなのだ。
北は北海道から南は九州まで日本列島を旅して妖怪退治をしていく『こわい日本昔話』は、ゲームとしてのつくりはシンプルなものだが、絶大なインパクトで描く物語は見どころが満載。
昔話を題材にしたシュールな百鬼夜行を存分に楽しんでもらいたい!!
P.N.深津庵
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編集長!これ、どうでしょう!?