レビュー
投稿日2021.03.20
ウホウホッウッホォッホゥ
太古の地球を舞台に草木を芽吹かせ、人類を生み出し進化を促していく。
歩みは遅いけど確実に成長していく生命たち。
自分だけの世界を構築していけるのが本記事で紹介するシミュレーションゲーム『ホマロ!』だ。
国際語として作られた人工言語エスペラント語で“人類”を意味する“ホマロ”の世界を冒険しよう。
ゲームの見どころ
●神の目線で楽しむ原始の箱庭シム
●制約の多い本作における生命の進化論
神の目線で楽しむ原始の箱庭シム
人類や動物たちはもちろん、天候や自然をも操り自分だけの世界を創造。
生命の源となる“発祥の地”を中心に開拓を進めていくのが本作の醍醐味だ。
発祥の地に寄り添う1頭の草食動物が最初のユニット。
そこを中心に隣接するマスを順に進んで荒野を草原に、雨を振らせて林にするなど乾燥地帯に変化を与えていく。
また、平原に雨を降らせることで穀物を育て、そのマスに草食動物が訪れるとマンモスが誕生。自分がいま太古の世界にいるんだという実感を感じさせる大きな瞬間だ。
さらに、雲を海まで動かして雨雲に変化。風の強い乾燥地帯を避けながら草原に誘導するなど、少々手間のかかるプロセスが多いが創造をしている気分をバッチリ味わえる。
砂漠に雨を降らせてオアシスを作ったり、焚き火に木材を持ち帰った人類がこん棒を手に入れるといった瞬間は、大きな革命が起こったのだとうれしい気分になってくる。
壮大なBGMと優雅なSEに耳を傾け、世界をゆっくりと進化の道へと誘っていこう。
制約の多い本作における生命の進化論
人類や草食動物、雲といったユニットを操り、世界を広げていくのが本作の醍醐味。そのいっぽうで、操作できるのはつねに1つという大きな制約がある。
しかも移動速度がかなりの鈍足。同じマスにいるユニットでなければバトンタッチできず、世界が広がれば広がるほど往復だけで時間を費やしてしまう点はかなりのストレスだ。
その移動速度を2倍にするのが課金要素。本作においてプレイヤーが神であると思っていたが、その上に開発陣という絶対神がいたことを思い知らされる瞬間だ。
2倍のダッシュ機能は120円、プレイヤー自身を進化させると考えればリーズナブルである。
■移動速度2倍の参考PV
なお、開拓していくルート(配置)によっては詰んでしまうこともあるが、これは多くの人が経験する最初のステップくらいに考えると丁度いい。
草原を絶やさず草食動物を一定数維持するには、どんなマスの配置が理想的か。
雨雲を手軽に誘導できるポジションを考えるなど、効率のいい進化論を導き出すことがとても重要だ。
それでも行き詰まったときはボタン1つで世界リセット。発祥の地を中心に数手先の展開を考えていこう。
P.N.深津庵
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