『ヴイアライヴ』定点観測-53：配信活動の制限撤廃！話題となったホラーゲームで初のマルチ視点実況も【アイマス日記第313回】

三者三様の視点で、リアクションが楽しめる合同配信

バンダイナムコエンターテインメントが展開する『アイドルマスター』シリーズ関連の話題を取り上げる“アイマス日記”。

『ヴイアライヴ』定点観測では、バーチャルな姿で活動する灯里愛夏さん（以下、愛夏さん）、上水流宇宙さん（以下、宇宙さん）、サラ・レトラ・オリヴェイラ・ウタガワさん（以下、レトラさん）のライバーアイドルプロジェクト、『ヴイアライヴ』について記録していく。

担当：東響希

『ヴイアライヴ』では、デビューをかけた候補生としてのラストライブ・“PROJECT IM@S vα-liv LIVE-THE LAST STATEMENT!!!-”にて、圧倒的な支持が集まり、無事アイドルデビュー権を獲得した現在は、本格的なデビューに向けた準備期間となっており、これまでと同様の動画やライブ配信で“プロデューサー”を楽しませてくれている。4月中は、残念ながらレトラさんが長期に渡って体調を崩していたため、少々寂しいところもあったが、5月からは本格復帰。

さらに、プロジェクトの今後の運営方針として、3人の配信活動に関する制限を撤廃することも発表された。これまでは、配信頻度や日程に関しては極力横並びになるようプロジェクトで調整を行っていたものの、本格的にプロのライバーアイドルになるということで、個人の裁量で配信日程を決めることを発表。学業やアルバイトのほか、アイドルとして必要な個人レッスンなど、私生活とのバランスを取りながら配信活動を行っていくことになる。

と、個々人での配信活動に関してお知らせがあったわけだが、今回取り上げるのは『迷宮校舎』のゲーム実況のコラボ配信である。『迷宮校舎』は、RainyDollGamesからリリースされた1人称視点のホラーアクションゲーム。校内で噂になった夕方の怪談を試した結果、怪奇現象が発生し夜の学校に閉じ込められてしまった子供たちが、唯一の出口である非常口を目指すというストーリだ。システム的には、ランダム生成されるダンジョンで謎を解きつつ、ゴールの場所を特定して脱出するというもので、最大4人までの協力プレイが可能となっており、今回は3人でのコラボ実況ということになった。

これまでも何度かゲームコラボ配信は行ってきており、その際には『ヴイアライヴ』の公式チャンネルで3人が集まる形で配信が行われていたが、今回は3人がそれぞれのチャンネルで配信しつつ協力プレイをするという初のマルチ視点でのゲーム実況だ。また、それぞれの自宅からの同時配信ということで、今後もこういった形の企画が行われる機会を見越しての練習配信でもあるようだ。冒頭では、この手の配信にある音量調整なども行われており、ライバーやVtuberのコラボとしてはよくある光景だが、3人の配信で見るとなんとも新鮮な感じだ。

改めて、今回はホラーゲームの実況ということで冒頭から戦々恐々としている愛夏さんと宇宙さんに対し、レトラさんは飄々とした様子。これまでも話題となったさまざまなホラーゲームにチャレンジしているが、恐怖で悲鳴を上げる愛夏さんと宇宙さんに比べ、思わず笑ってしまうというレトラさんの配信は、トークセンスも相まってホラーゲームが苦手な視聴者でも楽しめてしまう内容だ。今回は、初となる協力プレイで愛夏さんと宇宙さんの恐怖をレトラさんが中和することで、かなりバランスの取れた配信になるのではと期待が感じられた。

実際にゲームがスタートしてからも、プレイヤーを襲ってくる落武者や人体模型などの怪奇現象に、レトラさんは笑いながらも煽ったりしたかと思えば、冷静に状況を観察する余裕も見せ実況を盛り上げる。ほかのふたりも、それぞれが個人で行っているホラーゲーム実況と違い、仲間がいっしょにいるというところで恐怖も若干抑えられているようだ。また、序盤はおっかなびっくりで動きが鈍かったが、何回でもコンティニューができるということを学んだことで恐怖感も薄れ、それぞれが脱出のために単独で動くなど、ゲーム攻略に注力するようになっていく。

ところが、途中で愛夏さんの画面で不具合が発生し、一からやり直す時間もないために泣く泣くひとり離脱することになってしまった。そのため、愛夏さんは、自身のチャンネルで映像は表示ができないものの、レトラさんと宇宙さんの画面をザッピングしながら実況中継するという内容に変更。自分で操作しているときは恐怖感があったものの、人の画面を見ているだけならそんなに怖くないと苦笑いだ。けっきょく、愛夏さんが抜ける前に脱出するための具体的な手順はわかっていたものの、ゴールが特定できずに、これ以上は配信時間も伸ばせないということで、残念ながらギブアップとなった。

それぞれの感想では、愛夏さんは仲間がいたおかげで怖がりつつも楽しめたと落ち着いた様子だ。宇宙さんは、難易度イージーでも十分難しかったと語りつつ、これまでのゲームコラボと比べて役割分担や攻略がしっかりできていたのではと、手応えを感じたようだ。「全然怖くなかった」と早口で語っているところは、その心中にある恐怖がダダ漏れになっているというツッコミどころだが、ゲーム中は恐らく一番ダウンが少なかったのは流石である。レトラさんも難易度イージーなのでゴールできるかと思っていたと語り、怖さよりも攻略するためにいろいろと考察していたものの、結果に結びつかなかったと悔しさを滲ませた。

3人での初のマルチ視点による協力プレイは、ホラーゲームではあるものの、ワチャワチャした賑やかさで楽しませてくれる内容だった。一方で、それぞれが自宅からの配信ということで、個人の回線環境やスペックなども影響するため、愛夏さんのようなトラブルが起こることも珍しくない。しかし、その後の対応として、直ぐにふたりの実況に切り替えるなど、愛夏さんのリカバリーもうまくいっていたと感じた。個々人の実況はそれぞれのセンスが感じられて面白いが、コラボ実況では3人のチームワークが楽しめるうえに、各視点の映像で2度どころか3度美味しい企画なので、ぜひ今後も積極的に取り入れて欲しいところだ。

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