『ヴイアライヴ』定点観測-18：アイマスサウンドの重鎮・中川浩二氏が候補生たちをガチ評価するスペシャル配信【アイマス日記第260回】

アイマス歌枠メドレーから、各自の評価と改善点を語る

バンダイナムコエンターテインメントが展開する『アイドルマスター』シリーズ関連の話題を取り上げる『アイマス日記』をお届け。

担当：東響希

2023年7月31日、『ヴイアライヴ』のYouTube公式チャンネルにて、“【緊急特番】ヴイアラにサウンドP中川浩二が登場!!候補生の歌をガチ評価!?”が配信された。こちらは、『アイドルマスター』のサウンドチームで長年活躍し、チームの中心的存在であるサウンドプロデューサーの中川浩二さんと候補生たちの対談が行われた特別配信だ。

本来、この日は毎月行われている月ごとのオフィシャルレッスンの後編が配信予定だったが、特別講師兼審査員のサウンドクリエイター・渡辺量さんが体調不良ということで延期となった。そこで、今回は渡辺さんの先輩でもある中川さんを招いての特別対談配信が行われ、先日行われたアイマス歌枠メドレーを振り返りながら候補生たちへのアドバイスが行われた。

冒頭では、中川さんと渡辺さんのあいだでのやりとりや、じつは渡辺さんが若干の酒乱の気があるといった意外な一面も語られ、候補生たちと盛り上がりながら序盤のアイスブレイクが行われていく。そして、改めてアイマス歌枠リレーの動画から、良かったところともうひと息という改善点について解説に移った。

まずは、トップバッターを飾った灯里愛夏さん（以下、愛夏さん）から。当日は、渡辺さんと同じく愛夏さんも体調不良ということでリアクションは見られなかったが、他のふたりが熱心に聞き入っている様子だ。良かった点については、“ありったけの輝きで”がピックアップされ、歌詞に合わせた感情の表現が上手くできている点を評価した。歌声についても、可愛く聞こえる素質が備わっているということで、中川さんをして「いい楽器を持っている」と言わしめた。一方で、改善点については“虹色letters”を挙げつつ、若干声に震えがある点を指摘。恐らく緊張もあったのではとフォローしつつも、同曲はそんなに強く歌う曲ではないため、ロングトーンが震えると目立ってしまうとのこと。そのため、もっと安定して歌えるようになると良いとアドバイスしていた。

つぎはサラ・レトラ・オリヴェイラ・ウタガワさん（以下、レトラさん）だ。良かった点については、中川さん自身が手掛けた“relations”からでラスサビの部分を例に挙げて、意図的に歌声の強弱をつけて独自のやり方で歌詞の世界観を表現している点を評価。原曲を歌っているキャスト陣もやっていないアプローチで、オリジナリティもありつつ耳を奪われたと絶賛していた。また、渡辺さんと同じく耳の良さをはじめ、スキルの高さについても言及しており、ポテンシャルの高さが改めて示された。一方、改善点ついては、同じ“relations”の中で冒頭の歌いだしをピックアップ。すべての部分でうまく歌おうとしてテクニックが前に出てきてしまい、言葉や歌詞の意味が弱くなっている部分があったため、もっと緩急をつけることが重要だと語った。

最後は、上水流宇宙さん（以下、宇宙さん）について。良かった点については、“FairyTaleじゃいられない”からラスサビの部分を挙げ、曲の中でメリハリがしっかりと感じられた点と、ファルセットが綺麗に出ていて聞き心地がよかったと高評価。また、色気のある歌声とキラキラした可愛い歌声の両方を持っている点についても評価をしており、締める部分を少し落ち着いて出すようにすると、色気がより強調されるとアドバイスしていた。改善点については、“バベルシティ・グレイス”を挙げており、強調したい部分ではもっと思いっきり出したほうがいいと指摘。メリハリの付け方で色々なアプローチをしてみたり、リズムの部分での緩急についても自分なりに研究してみるといいと語っていた。

続いて、候補生から中川さんへの質問コーナーでは、まずは中川さんが手掛けている“オーバーマスター”を、候補生3人でカバーした動画についての感想を聞いたり、さらに歌が上手くなるために必要な練習や、歌の表現を向上させるためのアドバイスなど、専門的なやりとりが行われていく。

最後の質問として、宇宙さんが中川さんが思うアイドルの心得を尋ねると、「周りから求められることよりも、自分の心がときめくこと選択したり、発見できることが結果的に自分を輝かせる」と語る。これについては、多くは語らないので自分自身で考えて欲しい、とひとつの指針として提言した。

序盤では楽しいやり取りがあったものの、後半にかけては終始、熱量の高い濃密な対談となっており、思わず聞き入ってしまう特別配信となった。今回のアドバイスで、延期となっている7月のオフィシャルレッスン配信での歌唱発表がさらにレベルアップすると思うと、いまから大いに期待が膨らむ。

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