『アイドルマスター シンデレラガールズ』アニメ化でアイドルたちの解像度がより鮮明になる【アイマス日記第228回】
2023-04-13 09:00 投稿
ビジュアル的な補完がさらに魅力を引き出す
バンダイナムコエンターテインメントが展開する『アイドルマスター』シリーズ関連の話題を取り上げる『アイマス日記』をお届け。
担当:東響希
2023年4月から『アイドルマスター シンデレラガールズ』の新作アニメ『アイドルマスター シンデレラガールズ U149』がスタートした。いまさら説明の必要はないかもしれないが、こちらは『アイドルマスター シンデレラガールズ』の複数あるコミカライズ作品のひとつをアニメ化した作品だ。芸能事務所の中にある“第3芸能課”に集まった149cm以下の年少アイドルたちの物語が描かれる。
これまで『アイドルマスター』ブランドではさまざまなタイトルがアニメ化されており、今年10月からは『アイドルマスター ミリオンライブ!』のアニメ、そして来春には『アイドルマスター シャイニーカラーズ』のアニメが放映予定。これで現在進行中の5つのブランドすべてがアニメ化されることになった。そして、『アイドルマスター シンデレラガールズ』については2作目のテレビシリーズで全5ブランド初となる(ショートアニメが制作されているブランドはあるが、30分枠のアニメシリーズ2作目は初。また、『アイドルマスター XENOGLOSSIA』はあくまで原案の作品なので除く。)
2015年に放映された『アイドルマスター シンデレラガールズ』とは直接のつながりはなく、パラレルワールドとなっている。例えば、前回のアニメでは“橘ありす”が“Project:Krone”に所属しているなどの要素はなく、基本設定は引き継ぎながらもまったく新しい時間軸でのストーリーとなっているため、初めて見る“プロデューサー”でもスッと入れるはずだ。
テレビアニメ第一話は、コミックスの第一話をベースにしながらもストーリーのメインとなる“橘ありす”のシーンが多く追加され、よりキャラクターを引き立たせている。例えば朝目覚めて学校に行くまでの様子、具体的には両親との会話や食事シーンだ。何気ない朝のシーンだが、ここで両親が共働きであることが伺える。また、学校での同級生とはどのような会話を行っているのかも見てとれる。そして、“第3芸能課”の所属が決まった後の母親とのやり取りでは、とくに反対されているわけでもないが、彼女の表情は寂しげに見える。アイドル活動に対する自分と両親のスタンスのズレへの不安なのか、評価して欲しいと思う渇望なのか、ただ賢い“橘ありす”だからこそ、それを口にすることへの葛藤のようなものも観られるなど、視覚的に補完されていき、本作での“橘ありす”の解像度がくっきりしてくる。
【このあとすぐ📺💨】
このあと、テレビ東京にて24時から「U149」
第1話「鏡でも見ることができない自分の顔って、なに?」放送です📺
よろしくお願いいたします🎵#U149 pic.twitter.com/QGOIhgXWV6— TVアニメ「アイドルマスター シンデレラガールズ U149」公式 (@u149_anime) April 5, 2023
ちなみに、ゲーム中のストーリーではライブでのソロ曲披露が決まったものの、両親が忙しく招待したい旨や寂しい思いが伝えられずに葛藤する様子が描かれている。こちらは、“プロデューサー”があいだに入ることで、母親に素直に感情が伝わり解決する流れになっていった。アニメではその辺りが非常に丁寧に描かれており、また今後の伏線のようにもなっているので、ストーリーへの期待がより高まるようになっている。
このように、映像化されることでアイドルたちの解像度が鮮明になり、よりその魅力が引き出されていく。例えば、前作アニメの『アイドルマスター シンデレラガールズ』では、“島村卯月”の母親が登場しており、明るく優しい性格に育った家庭環境が、母親の朗らかさや人の好さから感じられる。また、“赤城みりあ”は前作のアニメでは、母親と生まれたばかりの妹が登場しており、仕事ではなく子育てという点で母親との距離ができるシーンが描かれていた。家族や友人などの周辺人物との何気ないシーンやビジュアルのおかげでその辺りの理解度がさらに上がっていくという点は、アニメ化での大きなメリットだ。親との関係性がアイドル活動の要素に大きく影響しているアイドルはほかにもいるので、今後アニメでどのように取り上げられるかも見どころだろう。
©BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
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