コンセプトライブや朗読劇など多様化していく『アイドルマスター』イベント【アイマス日記第217回】
2023-03-08 09:00 投稿
各ブランドの成熟によってさまざまな広がりを見せるイベント
バンダイナムコエンターテインメントが展開する『アイドルマスター』シリーズ関連の話題を取り上げる『アイマス日記』をお届け。
担当:東響希
先日、発表されたように『アイドルマスター シンデレガールズ』のコンセプトライブ『THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 燿城夜祭 -かがやきよまつり-』が開催される。今回のようなコンセプトライブは第3弾となり、第1弾『THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS LIKE4LIVE #cg_ootd』、第2弾『THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS Twinkle LIVE Constellation Gradation』と、昨年2回のライブイベントが開催されていた。
前者はSNSや写真、ファッションなどがテーマ、後者は星や冬をテーマとしたライブイベントで、第3弾はタイトルもわかる通り“お祭り”となっている。10周年ライブツアー以降、今回のようなコンセプトライブを行っているわけだが、そもそもこの形で大きな話題となったのが、同じシンデレガールズの7thライブツアー『THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 7thLIVE TOUR Special 3chord♪』だ。3ヵ所のツアー公演でポップ、ダンス、ロックとライブごとにテーマを決め、それぞれに合致する曲を中心としたセットリストが披露された。
10周年ライブツアーも計5ヵ所での公演が行われたわけだが、ファイナルを除くと“CosmoStar Land”や“Tropical Land”などのライブタイトルが付随していた。それぞれのテーマに合わせて公演衣装やイメージが近い楽曲も選出され、これもある意味ではコンセプトライブと言えなくもない。改めて考えてみると、他のブランドと比べても桁違いに人数が多いシンデレラガールズにはマッチした演出だ。人数が多いだけにアイドル自身のテーマも振り切って楽曲の幅もかなり広い。そういった点でもコンセプトライブは展開しやすいように思う。
そして、10周年ライブツアー前後で違う点と言えば、ライブに11thなどのナンバリングがないことも挙げられるだろう。振り返ってみると、本家である『アイドルマスター』も9thライブを最後に、その後のライブではナンバリングが付いたライブは開催されていない。
あくまで個人的な感想ではあるが、ナンバリングがないことによって、新人“プロデューサー”のライブ参加のハードルが下がるのではと思う。ナンバリングの多さは歴史を感じられる表現だが、一方でその歴史の長さが初心者には少々重いような気もする。
これは、コロナ過の影響によってオンライン配信が定番化したことで、結果的に遠方の会場でも視聴可能となったこととも無関係ではないだろう。手軽に視聴できる点でもハードルが下がり、より多くの人が参加できるようになった。結果として、ナンバリングがついていないことの利点を生かしていると考えられないだろうか。
今年は『アイドルマスター ミリオンライブ!』も10thライブツアーが控えているが、会場ごとに“Act-1 H@PPY 4 YOU!”や“Act-2 5 TO SP@RKLE!!”などテーマが決まり、ある種コンセプトライブのような雰囲気だ。こちらも今年で10周年を迎えてひとつの区切りとなるが、10周年以降のライブの展開を示唆しているようにも見える。
そして、『アイドルマスター SideM』はコンセプトライブではないが、今週末に『THE IDOLM@STER SideM PASSIONABLE READING SHOW -超常事変~対立スル正義~-』を開催する。タイトルからもわかる通り、こちらは朗読劇がメインとなるイベント。これまでの各ブランドのイベントでもコーナーやMCなどで朗読劇を行うことはあったが、メインに据えたイベントはおそらく開催されていない。そもそも『アイドルマスター』はアイドルの声を担当している声優がライブを行う2.5次元的展開をしており、朗読劇イベントはまさに『アイドルマスター』における2.5次元舞台公演とも言えるだろう。しかも、朗読劇の内容は劇中劇のストーリーで声優陣は「アイドルが演じるキャラクターの芝居をする」二重構造なっている。“プロデューサー”の反響次第では、他ブランドでの同様のイベントに発展する可能性も秘めていると思う。とくに、ミリオンライブではいくつもの劇中劇が展開。前述したように朗読劇コーナーもあったが、イベントまるまる1本となればどの劇中劇が選ばれるのか、妄想は尽きない。
多面的に見せるイベント展開はそれぞれのブランドを、より深く楽しめる要素になってくる。とくに今年は、VTuber的企画となる“vα-liv”も始動予定で、また新たなコンテンツの展開が考えられる。再来年には、シリーズ20周年も控え、イベントがどのように多様化していくか期待が募るところだ。
©BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
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