【スマホとゲーム機どっちで遊ぶ?#10】ローグライク×デッキ構築の中毒性で時間が溶けるカードゲーム『Slay the Spire(スレイ・ザ・スパイア)』

2022-04-10 13:00 投稿

無限に続く、あと1回……!

スマートフォン・タブレットとコンシューマー機の両方で配信されている作品を比較していく企画の第10回目。

今回取り上げるのは、ローグライクとカードゲームを融合させた『Slay the Spire(スレイ・ザ・スパイア)』。

比較に使用したのはiOS版とプレイステーション4版。ゲーム紹介ではiOS版の画像をしていく。

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【価格】
iOS:1220円(税込)
Android:1040円(税込)
プレイステーション4:2618円(税込)
ニンテンドースイッチ:2570円(税込)
Xbox ONE:2900円(税込)
PC(Steam):2570円(税込)

【『Slay the Spire』公式HPはこちら』】

『Slay the Spire』とは
・ローグライク×カードゲーム
・ランダム要素が豊富ながら運ゲーではなく戦略性が楽しめる
・遊び始めると数時間、数十時間と触ってしまう中毒性

スマートフォン版とコンシューマー版の違い
・スマートフォン版はコンシューマー版の約半額
・タッチ操作に慣れないうちはカード選択などで誤タッチが発生しがち
・コンシューマー版は画面が大きく見やすいぶん、カードの説明で敵のHPが隠れることも

数回遊ぶつもりが数十回遊んでしまう中毒性

『Slay the Spire』は、ランダムに手に入るカードやアイテムを集めてデッキを構築し、ランダムに生成されるダンジョンの踏破を目指すカードゲーム。

元々中毒性の強いローグライクにカードを組み合わせて戦略を考える楽しさも加わり、1プレイあたり数十分から1時間程度で回れるため、トライ&エラーをくり返すのが止まらない作品だ。

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▲ダンジョンはシンプルな地図で描かれる。戦闘やイベント、買い物や休憩などの要素がランダムに配置される(宝箱は確実に経由するなどの法則性はある)。

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▲ダンジョンの奥まで進むとボスとの戦いになり、全ダンジョンを踏破すればクリアー。シンプルなルールだが難度がそれなりに高く、容易に突破はできない。

本作の戦闘では毎ターン獲得できるエナジーを消費し、コストの異なるさまざまなカードを使って戦うことになる。

序盤こそ攻撃や防御といったシンプルなカードが多いものの、使用後に継続して効果を発揮するカードやドロー加速、バフ、デバフなどもあり、ゲームを進めれば進めるほど戦略の幅は広がっていく。

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▲ドローしたカードは使わなくてもターン終了時に捨ててしまうので、限られたエナジーでどのカードを切るかが肝となる。

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▲カードは戦闘後の報酬などで獲得できる。山札が尽きると捨て札が再び山札になるので、敢えてカードを取らずにデッキの回転率を高くするという選択もアリ。

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▲使用可能なキャラクターは複数存在。攻撃バフ&防御デバフ、コスト0の手数攻めor毒殺、毎ターン特殊な効果を発生させるコアを駆使した戦い、など立ち回りはそれぞれ大きく異なる。

防御系のカードはダメージを肩代わりするブロックを一定数発生させるが、ブロックは基本的にターン終了時に消えてしまう。

残りHPが引き継がれるうえに回復の手段が限られていることもあり、ブロックで防ぐかやられる前にやって攻撃をさせないか、このどちらかで自分の身を守るスリリングな戦闘になっている。

また、商人の買い物やイベントマスを通ってそもそも戦闘を回避するという手段もあり、生き残りながらの戦力強化を考えるという点でもハラハラを味わえる。

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▲敵の行動や発生するダメージは頭上に表示されるので、的確なカードが使えればノーダメージで戦うことも可能。

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▲地図上の休憩マスに止まれば、HPを回復するかカードを強化するかを選べる。ただし休憩での回復量は30%なうえに頻繁に止まれることは多くないので、ダメージを受けないことが肝要だ。

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▲カード強化はダメージやブロック値の増加、コストダウン、デメリットの消滅などカードごとに内容が異なる。HPを高く保てば強化の機会も増える。

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▲イベントマスではランダムなイベントが発生。ときによりイベントではなく戦闘が発生するので一概に安全とは言えない。が、旨みのあるイベントも多く迷わせてくれる。

手に入ったカードでどう戦うか、という純粋なカードゲームの部分だけでも高い戦略性を楽しめる本作。

さらに攻略を手助けする要素として登場するのが、入手することで恒常的な効果を発生させるレリックと消耗品としてターンに関係なく使用できるポーションだ。

これらもカード同様に多彩な効果が用意されており、イベントやボス戦などで入手できるが、例によって何が手に入るかはランダム。

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▲レリックはメリットも多いが、ひとクセある効果のものも多い。

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▲ポーションはエナジーを消費しないため、窮地を切り抜ける秘策、少しだけ残った敵のHPを削り切るダメ押しの一手などとして活用できる。

カード、レリック、ポーション、そしてダンジョンの構造と、本作にはとにかくランダム要素が多い(ダンジョン最奥で登場するボスも複数用意されており、挑むまではどのボスかわからない)。

運に依存する要素が多いのは確かだが、カードの組み合わせによるコンボのようなものも複数パターン存在するため、ただの運ゲーではなく臨機応変にデッキを組んでいく工夫を楽しめる。

ダンジョン内のルート選択も含め、リスクをどこまで許容しどこまで攻めるかというトレードオフがゲームのそこかしこで発生するので、1プレイあたりは手軽ながらかなり遊び応えのある作品だ。

差は値段と操作性、Steam版とは翻訳の違いも

ゲーム内容に関してはプラットフォームごとの違いがない本作だが、スマートフォン版とコンシューマー版を比べてまず目が付くのは値段の差。

スマートフォン版、コンシューマー版ともにプラットフォームによって値段に差はあるものの、大まかに見てスマートフォン版が1000円ほど安く、半額以下となっている。

しかし元々がPC向けの作品ということもあってか、タッチ操作の場合カード選択などでやや誤タッチが発生する印象だ。

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▲一度選んだカードをキャンセルしてほかのカードを、と動かした際に最初に選んだカードが発動してしまうことがたまにある。とは言え操作に慣れれば発生頻度はかなり落ちる。

タッチ操作とボタン操作の違いは画面表示にも若干影響を与えている。

スマートフォン版は戦闘中に手札のカードをタッチすれば効果の詳細が表示されるが、コンシューマー版の場合は基本的にいずれかのカードが選択されている状態となり、自分の手番ではほぼつねに詳細が表示される。

カードの効果は把握しやすいが、一方で効果説明のウィンドーが敵のHPなどを隠してしまうことも多い。

敵をギリギリ倒せるかどうかの状況でHPが隠れがちなのには、若干のもどかしさを覚えることもあった。

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▲画像はプレイステーション4版。カーソルを上に移動するなどすれば説明の表示が消えて敵のHPを確認できるが、プレイ中は基本的にカードを選択した状態で進めるためこういった画面になる頻度はそれなり。

また、Steamで配信されているPC版はスマートフォン版やプレイステーション4などのコンシューマー版とカード名の翻訳が異なる。

Steam版を遊んでからスマートフォン版やコンシューマー版を遊ぶと違和感はあるだろうが、翻訳がおかしくなっている訳ではないので、どちらでもプレイに支障はない。

値段とプレイスタイル、操作性の好みが判断基準

『Slay the Spire』のスマートフォン版とコンシューマー版でのおもな違いは、値段と操作性、視認性の違い。

値段はスマートフォン版が圧倒的に安いため、コンシューマー版がセールなどを行っていない場合、手軽に遊びたいならスマートフォン版を購入するのがいいだろう。

操作性、画面の視認性に関してはどちらも一長一短といったところだが、スマートフォン版を触り始めた際の誤タッチを除けば、プレイして極端に違和感がある部分はなかった。

値段の差にこだわらないのであれば、移動中に遊びたいか、大きな画面で遊びたいか、といったプレイスタイルが判断の基準になるだろう。

本作は大きな動作が必要なく、プレイ状況を保存して中断する機能もあるため、移動時間で遊びたい人ならば持ち運びが容易なスマートフォン版がオススメだ(熱中して乗り過ごしてしまいそうなのは怖いが)。

余談だが筆者も検証のために数時間プレイしようとしたところスマートフォン版、コンシューマー版ともに15時間以上プレイしてしまったため、トライ&エラーの沼にハマりたい人はどのプラットフォームでもいいのでぜひプレイしてほしい。

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