『KonMari Spark Joy!』片づけコンサルタント“こんまり”がゲームになって登場!片づけパズルでときめきを感じよう

2021-09-02 21:30 投稿

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KonMari Spark Joy!(コンマリ スパーク ジョイ!)

片づけの大切さを知れるパズルゲーム

株式会社アカツキより配信される新作スマートフォン向けアプリ『KonMari Spark Joy!』。

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本作は、片づけコンサルタントとして活躍する近藤麻理恵(こんまり)氏をキャラクター化するプロジェクトの一貫として開発されたタイトル。こんまり氏をキャラクター化したKonmariが、片づけを通してさまざまな問題を解決していくエピソードが描かれる。

また本作の主軸となるパズルで、こんまり氏の提言する独自の片づけ方法“こんまり®メソッド”のエッセンスを感じることができるという。

本記事では、そんな『KonMari Spark Joy!』を実際にプレイしてみてわかった魅力と、開発ディレクターである折茂賢成(おりも けんせい)氏に実施したオンラインインタビューの内容をお届けしよう。

パズルを利用した片づけで気持ちをスッキリさせよう

本作では主人公である少女を通じて、さまざまな人と出会いながら片づけをしていく物語が描かれる。

傷心し、物や服が散乱している部屋で過ごしていた主人公は、Konmariと出会い部屋を片づけ、自身の心を癒していく。そして、同じように片づけられていない部屋に住んでいる人たちを巡る旅を通じて、多くの人の悩みと寄り添いながら、片づけをして前向きな気持ちを取り戻していくことになる。

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ゲームとしてはパズルを攻略して部屋をひとつずつ片づけていくといった内容で、パズルは部屋にある散らかったモノを可愛らしくデフォルメした“Mononoke”たちをタップするとスタートする。

パズルやシナリオはもちろんだが、パズルを攻略するたびに少しずつ部屋が片づいていく様には作り込みが感じられる。

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▲部屋に現れたMononokeをタップするとパズルに移行。

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▲パズルを攻略して部屋を片づけよう!

本作ではほとんどテキストが登場しないというのも大きな特徴。シナリオはもちろん、パズルの説明にいたってもイラストや映像を通じて表現されている。視覚的にすべてが伝えられるので、ふだんゲームを遊ばないという人でも、直感的に遊びかたを理解できる。

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パズルの遊びかたは、決められた手数で余計なブロックを排除しつつ、キューブを指定の形に仕上げていくというもの。

操作は画面をスワイプするだけ。不要なブロックを上下左右にスワイプしてどかしつつ、キューブ同士をくっ付けていく。いらないものは片づけつつ、必要な物を最適な形に仕上げるという、片づけのメソッドに近いものを感じさせる。

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▲赤いキューブをくっ付けるために、余計なブロックを動かしていく。

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▲決められた手数の中で、指定された形を作れたらクリアー。

パズルの遊びかた自体はシンプルだが、後半になると破壊できるブロックや、ほかのブロックやキューブで押し出して飛ばすものなど、多彩なギミックが登場するようになる。シンプルながら、パズルゲームとしての遊び応えも十分に感じられた。

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また、本作にはもうひとつのパズルがあり、こちらはストーリーで部屋を片づけ終わった後に登場する。

精神世界のような場所には、大きな桜の木があり、その周辺は庭園のような紋様が描かれ、木が生えている。そこにある、不自然にぽっかりと空いた穴を埋めていくのがもうひとつのパズルコンテンツだ。

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こちらのパズルは非常にシンプルで、いくつかあるピースを正しい位置にはめ込むだけでオーケー。

ピースがキレイに埋まると、そこには新たな木が生え、周辺の土地がさらに広がっていく。

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ストーリーで多くの人と出会い、部屋を片づけていくことで精神世界は色付いていき、奥にある桜の木も花を咲かせ始める。

最後までプレイすれば、美しい世界を見ることができるのでパズルを頑張って攻略してみてほしい。

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片づけという要素をパズルとして盛り込んだ『KonMari Spark Joy!』は、一見するとシンプルなパズルゲームなのだが、ビジュアルやクリアー後の達成感、サウンドの演出によりたしかに片づけという作業への喜びを感じられる。

最初は散らかっていた部屋がキレイに片づいていく様子に心地よさを感じられるので、ぜひ実際にプレイして体感してほしい。

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文字に頼らずに作り上げた開発のこだわり

ここからは、『KonMari Spark Joy!』の開発担当ディレクターである折茂賢成氏(文中:折茂)に実施した、オンラインインタビューの内容を掲載していこう。

――近藤麻理恵(こんまり)さん、およびそのメソッドをキャラクター化するプロジェクトにアカツキが参画した経緯をお教えください。

折茂 もともと、こんまりさんには自身をキャラクター化することで、もっと世界に広がっていきたいという思いがありました。当社でも新規IPの開発を進めていこうという流れがあったので、そこからキャラクター・ゲーム開発をしていこうという話になり、参画することになりました。

――キャラクター開発、キャラクターのIP化という中でゲーム開発という選択をなされた経緯をお教えください。

折茂 アカツキはキャラクターなどIPを活用したゲーム開発を得意としており、今回の企画と相性がよかったというのが第一にあります。今回、こんまりさんをキャラクター化する中で、双方的なコミュニケーションが取れるゲームなら、言語化しづらい感情的な部分もユーザーに届けられると考えました。本などの媒体よりも相性がよかったので、そこからゲーム開発を、という流れですね。

――こんまりさんはこのゲーム開発において、どこまで関与しているのでしょうか?

折茂 開発の初期段階から、ミーティングにはお越しいただいていました。こんまりさんのキャラデザインをはじめ、ゲームとしてどういうビジュアルがいいのかを判断してもらったり、こんまりさんの感覚を重要視して、デザインを決めてもらっています。

――ということは、こんまりさんは監修という立ち位置になるのでしょうか。

折茂 監修もしてくれていますが、企画の段階からいっしょにゲームを考えてくれているので、開発協力という表現のほうが近いかもしれません。

――改めて、今作の開発コンセプトをお教えください。また本作を通じて伝えたいメッセージがありましたらお教えください。

折茂 今回の作品の開発テーマは、こんまりさんの“こんまりメソッド”を知っていただくことです。ゲームをプレイした後に、部屋の片づけをしたいと思ってもらえるようなゲームになるといいと思っています。

――ちなみに、折茂さんは片づけって得意ですか?

折茂 すごく苦手です(笑)。小学生のころから整理整頓ができないと言われていました。今回ゲームを作るにあたり、こんまりさんの本やドラマなどを見て勉強する中で、少しずつ片づけに対する理解を得ました。

――実際にこんまりメソッドに触れてみて、どういうところに感銘を受けましたか?

折茂 片づけが苦手だったので、片づけで人生が変わるというのが最初はよくわかりませんでした。しかし、こんまりさんに関する映像作品などに触れていくことで、少しずつそれが理解できたと思っています。とくに、ひとつひとつ物に触れたり手放したりすることで、自分の過去や未来と向き合えるという点には深く感銘を受けました。

――片づけという行動をゲーム化するにあたり、どのようなゲームにするかの選択肢は多岐にわたっていたかと思います。そんな中でパズルというジャンルを選択した理由、またそのほかにどのような検討がなされたのかをお教えください。

折茂 おっしゃる通り、どのようなゲームを作ろうかと最初に会議をしたときには、20個くらいの企画が出ました。当時は箱庭ゲームのような、自分の部屋を作るタイトルが流行っていたので、そういった案も出ていましたね。

ただ結論として、「ときめく=Spark Joy!」がこんまりさんをIP化する上でカギになるという話に落ち着き、そこからパズルを解いたときのスッキリした気持ち、達成感はときめきの感覚が得られると思い、パズルというジャンルを採用しました。

――“ときめき”という精神性をゲームに落とし込み、表現する上で苦労した点、工夫した点をお教えください。

折茂 難しい部分でしたね。片づけをしてときめく感覚はやってみないとわからないものですし、人によっても受け取りかたは違います。なるべく、片づけをしている(ときめき)=パズルをしているという感覚が紐付くように意識して作っています。

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――折茂さんにとって、“ときめき”とは?

折茂 いちばん感覚として近いと思ったのが、お風呂に入ったときです。お風呂に入るのが面倒くさいなと思うことはあっても、入った後に後悔することはなく、むしろスッキリしますよね。そういう、言葉にはしづらいけれど得られる素敵な感情、その積み重ねがときめきなんじゃないかと思います。

――最近感じた“ときめき”ってなにかありますか?

折茂 このゲームを開発しているときに感じましたね。僕は本作でディレクターという立場になるのですが、ディレクターはこれが初めての経験となります。なので開発メンバーには、こういったものを作って欲しいといったオーダーを出すのですが、メンバーはみんなこちらが要求したものよりもさらにハイレベルのものを作ってくれて。そのたびにときめきを感じましたし、いいゲームが少しずつ完成に近付いていっているのを見て得られた感情は、まさしくときめきだったと思います。

――そのほか開発するうえでこだわった点などがありましたら、お教えください。

折茂 ふたつあります。ひとつはデザインですね。開発の半分くらいは、どういう見た目にするか、どんな3Dモデルにするかを細かく決めていました。最終的には手に取りたくなるような可愛さになるよう、コロッとした見た目のデザインになったので、そこは注目してほしいポイントです。

もうひとつは、99%非言語で作っている点です。ここに関してはグローバルローンチなので、世界中の誰でも、言語を理解しなくても進めていけるようにと心がけて努めたという背景もあります。そうして、片づけをする気持ちよさを老若男女、全世界の人にプレイしてほしいという思いで開発を進めました。

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――システムの紹介・解説においては文字に頼ったほうが、シンプルで的確になることもあるかと思います。しかし本作はそれすらもなくしていました。システムに関する案内すらも削った理由とは?

折茂 基本は非言語なのに、こちらが必要となった瞬間だけ文字に頼るというのは開発側のエゴだと思いました。非言語で全世界の人に楽しんでもらうと決めたからには、そこをトコトン追及しようと。

――どう伝えればいいのだろうと悩むこともあったのでは?

折茂 本作のパズルは、かなり特殊なルールになっています。新しいゲームデザインを言語を用いずに伝えるというのは、難しかったです。社内の人間にプレイしてもらったときも、最初は「遊びかたがよくわからない」というフィードバックがほとんどでした。しかしそこから試行錯誤をくり返して、ようやくちゃんと伝わるような形になったので、諦めずに非言語という表現を追求してよかったと思っています。

――ゲーム内のこんまりさん、Konmariがベルのような音を鳴らすのは、どういった表現なのでしょうか?

折茂 こんまりさんのキーアイテムのひとつに、音叉というものがあります。キーンと音が鳴る物ですね。こんまりさんは打ち合わせの前なども音叉を鳴らして、空間を浄化することを意識する方でしたので、それをゲームにも反映した形です。音叉はゲームと現実世界の心をつなげる、キーアイテムという立ち位置ですね。ストーリーのつなぎ目になる部分では、心に訴えかけるような音叉の音を入れることにこだわりました。

ちなみに、ゲーム内に登場する音叉の音ですが、こんまりさんがご自身で鳴らし、収録してくれたものになっています。音叉には強いこだわりがあったので、わざわざ現在ご在住のアメリカから音源を送っていただきました。

――ストーリーやステージの追加をされる予定はありますか?

折茂 今のところ、大きくストーリーを追加する予定はありません。今後については、遊んでいただいたユーザーさんの反響次第でしょうか。

――このゲームをどんな人に遊んでほしいですか?

折茂 ターゲットを絞っているわけではありませんが、小さなお子様でも遊んでいただける内容ですので、家族みなさんで遊んでみてほしいですね。僕みたいに片づけが得意じゃないという人も、ぜひ遊んでほしいです。

――それでは最後に、読者の皆様に向けて一言メッセージをお願いします。

折茂 片づけが得意な方も、苦手な人もぜひ本作を一度遊んでみてほしいです。多くの人に触ってもらって、楽しんでもらえるゲームになっていますので、ストアで一度チェックしてみてください!

KonMari Spark Joy!(コンマリ スパーク ジョイ!)

対応機種iOS/Android
価格490円[税込]
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ジャンルアドベンチャー/パズル
メーカーアカツキ
公式サイトhttps://sparkjoy.jp/ja/
配信日配信中
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