【2021年5月版】ahamo、povo、LINEMO、楽天モバイルとMVNO5社の基本料金とサービス内容を比較してみた

2021-05-04 12:00 投稿

いちばんおトクな料金プランはどれだ!?

2021年3月17日、ソフトバンクが提供するオンライン専用ブランド“LINEMO”のサービスがスタート。続く23日にはKDDIの“povo”、26日にはNTTドコモの“ahamo”がスタートし、携帯電話大手3社がそれぞれオンライン申し込み専用の格安料金プランを提供する運びとなった。

新プラン

これまでの料金プランよりもシンプルでリーズナブルな料金体系になったことで、興味を持っている人は多いハズ。そこで今回は各プランのサービス内容を比較し、各社の強みを分析。さらに楽天モバイルやMVNOとも比較し、よりおトクに使うためのヒントを調べていく。

基本的な料金プランの比較

まずは各料金プランの月額基本料金と、その範囲でできることについて比較してみよう。

基本プラン比較

 月額基本料金 通話料データ通信容量/
データ通信容量追加
通信制限時速度
 ahamo 2970円 22円/30秒
(5分まで無料)
 20GB
550円/1GB
最大1Mbps
povo 2728円 22円/30秒20GB
550円/1GB
最大1Mbps
LINEMO 2728円  22円/30秒20GB
550円/1GB
最大1Mbps
楽天モバイル0~3278円
(使用した通信容量に応じて変動)
22円/30秒無制限
(楽天エリア)
5GB
550円/1GB
(auエリア)
最大1Mbps
(auエリア)
ワイモバイル
(シンプルL)
4158円22円/30秒25GB
550円/0.5GB
最大1Mbps
UQモバイル
(くりこし
プランL)
3828円22円/30秒25GB
220円/0.1GB
550円/0.5GB
最大1Mbps
BIGLOBE
モバイル
(20ギガプラン)
5720円22円/30秒20GB
30円/0.1GB
最大200kbps
mineo
(20GB)
2178円22円/30秒20GB
165円/0.1GB
最大200kbps
OCNモバイルONE
(20GB)
4312円22円/30秒20GB
550円/1GB
最大200kbps

※金額はすべて税込み

まず大手3社を比較してみると基本料金はpovoとLINEMOが税込2728円に対し、ahamoが税込2970円とやや高め。そのぶんahamoは通話料が5分まで無料となっており、ちょっとした連絡程度であれば通話料を気にせず使うことができる。

月間データ通信容量はahamo、povo、LINEMOはほぼ横並び。いずれも最大20GBとなっており、それを超過した場合は最大1Mbpsの速度制限がかかる。速度制限がかかった場合、1GBあたり550円でデータ容量を追加できるのも共通だ。

MVNO各社は通信容量20GB前後のプランで比較したが、この場合mineo以外は割高な印象に。しかしいずれも月額データ通信容量に応じて細かく料金プランが分かれているため、通信容量を節約すれば基本料をかなり抑えられるのが強みとなる。ふだんからWiFi環境下で利用している人なら、通信容量に応じてプランを変更することで、より安く抑えることが可能だ。

注目したいのが楽天モバイル。使用した通信容量に応じて支払料金が変動し、1カ月の通信容量が1GB以内であれば0円20GB以上は3278円で無制限に利用可能となっている。電話待受のみで使う人や、逆に毎月大量の通信を利用する人なら、楽天モバイル回線を利用することで大きく料金を抑えられそうだ。ただし楽天モバイルのエリア外ではパートナー回線(au回線)を利用する形となり、その場合は月5GB以上の利用で通信制限がかかる。ほかのキャリアよりも事前のエリア確認が重要になるだろう。

対応エリア

続いて、各社のエリアごとの対応状況は以下の通り。

 対応回線対応サービス
 ahamoNTTドコモ5G/4G(LTE)
povo au4G LTE
(5Gは夏以降対応)
LINEMO ソフトバンク5G/4G/3G
楽天モバイル 楽天モバイル
au
 5G/4G LTE
ワイモバイルソフトバンク5G/4G/3G
UQモバイル  au4G LTE
BIGLOBEモバイル NTTドコモ
au
(プラン選択)
ドコモ回線:4G(LTE)
au回線: 4G LTE
mineo
(5G通信オプション)
NTTドコモ
au
ソフトバンク
(プラン選択)
ドコモ回線:5G/4G(LTE)
au回線: 5G/4G LTE
ソフトバンク:5G/4G/3G
OCNモバイルONENTTドコモ4G(LTE)

現時点で5G通信に対応しているのは、ahamo、LINEMO、楽天モバイル、ワイモバイル、mineoの5つ。

povoとUQモバイルは現時点で4Gエリアのみの展開となり、夏以降に5Gエリア対応予定となっている。au回線でいち早く5Gを使いたい人は、mineoを選ぶことになりそうだ。

とは言え現時点では5Gエリアそのものが限定的なため、恩恵を得られるかは住んでいる地域によるところが大きい。気になる人は各社ごとの最新の対応エリア情報を以下のリンクから確認し、自身の行動圏内と照らし合わせてみよう。

⇒NTTドコモ/ahamoの対応エリア情報はこちら
⇒au/povoの対応エリア情報はこちら
⇒ソフトバンク/LINEMOの対応エリア情報はこちら
⇒楽天モバイルの対応エリア情報はこちら

各社の追加オプションは?

ここまで大手3社はほぼ横並びの状態だが、追加オプションを比較してみるといよいよ各プランの特色が見えてくる。

ここからは各プランの特徴を比較し、それぞれのお得な利用方法について考えていく。

各種オプション比較

 無料通話データ通信
 ahamo5分以内無料
(基本プラン組み込み)
かけ放題オプション
(1100円/月)
povo 5分以内通話かけ放題
(550円/月)
通話かけ放題
(1500円/月)
データ使い放題24時間
(220円/24時間)
LINEMO通話準定額
(550円/月)
通話定額
(1650円/月)
 LINEギガフリー
 楽天モバイル『Rakuten Link』
アプリにて無料通話対応
 –
ワイモバイル だれとでも定額
(770円/月)
スーパーだれとでも定額(S)
(1870円)
 データ増量オプション
(550円/月)
※最大+3GB
UQモバイルかけ放題(10分/回)
(770円/月)

国内通話かけ放題
(1870円/月)

増量オプション
(550円/月)
※最大+7GB

節約モード
(基本プラン組み込み)
※最大1Mbpsで
通信容量消費なし

BIGLOBEモバイル 10分かけ放題
(913円/月)

3分かけ放題
(660円/月)

 エンタメフリー・オプション
(280円/月)
 mineo mineoでんわ
10分かけ放題
(935円/月)
 パケット放題
(385円/月)
※最大500kbpsで
通信容量消費なし
 OCNモバイルONE OCNでんわ10分かけ放題
(935円/月)

トップ3かけ放題
(935円/月)

完全かけ放題
(1430円/月)

※金額はすべて税込み

ahamo……国際ローミングに標準対応!

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ahamoの特徴としては、海外82の国・地域において追加料金無しでデータ通信が利用できる点が挙げられる。

これは基本プランに組み込まれたサービスのため、スマホ側で“データローミング”をONにするだけで利用でき、月間利用可能データ容量20GBの範囲なら基本的に速度制限もかからない(※)。

国際ローミングが現時点ではpovoは未対応(提供予定あり)、LINEMOが別途申し込み+従量制(海外パケットし放題サービス利用時は0円~2980円/日)での対応となっていることを考えると、海外への渡航が多い人なら現状はahamoが最適と言えるだろう。

※……海外での利用が15日を超えた月は通信速度が128kbpsに制限される

⇒ahamo公式サイトはこちら

povo……“データ使い放題24時間”でよりお得に!

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povoの強みは、必要に応じて使い分けられるトッピングの存在だ。月間20GBのデータ容量を使い切っても1GB/550円で追加データ容量を購入できるのは他社と同じだが、povoではこれに加えて“データ使い放題24時間”というトッピングが用意されている。

これは申し込みから24時間のあいだ、月額データ容量を消費せずに各種サービスを利用できるというもの。料金は24時間ごとに220円となっている。

この機能は1日のあいだに大量のデータ通信を利用する場合にとくに有効で、たとえばアプリ更新で数GB規模のダウンロードが必要になったときに使えば、データ容量の追加購入よりも圧倒的に格安で利用可能だ。

ほかにも大量購入した電子書籍をまとめてダウンロードしたいときや、長時間の移動中に音楽のストリーミングサービスを楽しみたいときなど、データ使い放題が役立つシーンは多数存在する。ゲームや動画、音楽など多目的にスマホを利用している人なら活用できる機会は多いだろう。

なお本サービスでは動画・クラウドゲームなど大量のデータ通信・長時間接続を伴うサービスについて、スマホでの一般的な利用に支障のない範囲で通信速度を制限する可能性があるとされている。

どの程度まで制限がかかるか気になるところだが、“HD画質での動画視聴”程度であれば一般的な利用の範囲となるようだ。通信の切断は行わないことも明言されているが、動画やクラウドゲームでの利用を検討している場合には通信制限がある程度かかる可能性も頭に入れておこう。

⇒povo公式サイトはこちら

LINEMO……“LINEギガフリー”でビデオ通話も使い放題!

LINEMO

LINEMOが提供する“LINEギガフリー”は、LINEトークやLINE通話など、LINEが提供するさまざまなサービスの通信が使い放題になるというもの。

20GBの月間データ容量を使い切って通信速度制限を受けている場合も、LINEアプリに関しては通信速度が落ちることなく、快適に利用することができる。

日常的にLINEを利用する機会が多く、通信容量制限に悩まされていた人は、LINEMOの使用を検討してみるといいだろう。

楽天モバイル……エリア内なら死角なし?

楽天プランの料金プランは段階的な定額制を採用しており、20GB以上使用した場合も追加のデータ容量購入なしで利用可能。逆に全く使用しなかった月は基本料金が0円となる。

余計な追加料金を気にせず快適に利用できるという点を見れば、理想的な選択肢となるだろう。

注意したいのが、楽天回線エリアとパートナー回線エリアが存在すること。大都市周辺であれば比較的楽天回線エリアが広いが、住んでいる地域によっては生活圏内が楽天回線エリアに入っておらず、料金プランの恩恵を受けられない可能性もある。

他社よりもお得な要素が多い分、エリアによる制限が大きくなっている。メインの回線として選ぶ場合は、自分の生活圏内で問題なく利用できるか、事前にしっかりと調べておこう。

⇒LINEMO公式サイトはこちら

ワイモバイル……実店舗によるサポートが最大の魅力

今回比較した中で、もっとも基本料金が高かったのがワイモバイルのシンプルプランL。

月間データ通信容量の違いはあるものの、データ通信容量15GBのシンプルプランMでも3278円/月となっており、大手3社の格安プランと比較すると割高になっている。

しかし複数回線契約時に2台目以降が1188円/月割引となる“家族割引サービス”が用意されており、複数の回線をまとめて契約するのであれば、回線数と使用状況次第で他社と同等の価格帯に近づけることができる。

さらに実店舗での細かな対面サポートが受けられる点は、格安プランやMVNOにはないメリット。単身者でもこの点に魅力を感じるのであれば、選択肢の一つとして検討してみてもいいだろう。

⇒ワイモバイル公式サイトはこちら

UQモバイル……20GBではちょっと足りない人なら最安も

UQモバイルの“くりこしプランL”は、月額3828円でデータ通信容量が25GBの料金プラン。

同じKDDIが展開するauのpovoと比較した場合、月に使用するデータ通信容量が21GBまでならpovoのほうが格安だが、22GB~28GBであれば“くりこしプランL”のほうが割安となっている。

データ通信容量20GBのプランでは数日間データ制限がかかってしまう、という人でも、このプランならある程度余裕を持って利用できるはず。自身のデータ通信状況を見て検討してみよう。

⇒UQモバイル公式サイトはこちら

BIGLOBEモバイル……エンタメフリー・オプションでお得に運用

BIGLOBEモバイルの“20ギガプラン”は、今回紹介した中ではかなり割高な部類。

BIGLOBEモバイルで注目すべきは、“エンタメフリー・オプション”(308円/月)を使った運用。このオプションではYouTubeやABEMA、U-NEXTでの動画視聴でデータ通信容量が消費されず、通信速度制限もかからない。

動画だけでなくApple MusicやSpotifyなどの音楽配信サービス、dマガジンや楽天Koboなどの電子書籍配信サービスもオプションの対象に含まれているため、対象のサービスを多く利用している人なら、毎月使用するデータ通信容量そのものを抑えることが可能だ。

基本料金の安い“1ギガプラン”(1078円/月)や“3ギガプラン”(1320円/月)、6ギガプラン(1870円/月)と組み合わせれば、他社よりも安い価格で運用できる。

YouTubeなど特定のアプリでの通信がデータ通信の大部分を占めている人なら、こちらも選択肢として検討してみよう。

⇒BIGLOBEモバイル公式サイトはこちら

mineo……20GBプランでは最安値、個性的な

今回紹介したデータ通信容量20GB前後のプランのうち、基本料がもっとも安いのがmineo。

他社と比べるとデータ通信容量の追加購入が割高ではあるものの、ユーザー間でデータ通信容量を融通しあえる“フリータンク”や“パケットギフト”といった無料サービスが用意されているのが大きな特徴。たまに通信容量を超過する程度であれば、追加料金無しで凌ぐことも可能だ。

データ通信容量を直接購入するよりも手間はかかるが、うまく使えば他社よりも安く利用できるのが魅力。ある程度手間をかけても安く使いたい人にオススメだ。

⇒mineo公式サイトはこちら

OCNモバイルONE…容量シェアが利用可能

今回紹介した中では、基本料がやや高い部類に入るOCNモバイルONE。

独自の魅力は少ないものの、今回紹介した中では数少ない容量シェアに対応している。

容量シェアとは、複数のSIMカードで毎月のデータ通信容量を共通して使用できるサービス。OCNモバイルONEの場合、1契約で最大5枚のSIMカードを利用することができる。、

追加SIM1枚につき572円の月額費用がかかるが、個人で複数の端末を使いたい場合や、連絡用の端末を用意したい場合に活用できるサービス。契約の手間をかけずに回線を増やしたい人は、ぜひ検討してみよう。

⇒OCNモバイルONE公式サイトはこちら

迷ったらシンプルなプランの大手3社がオススメ!

今回は9つのプランやブランドについて比較を行った。

この中でも、万人にオススメしやすいのはahamo、povo、LINEMO。いずれも料金が安く、また大手3社が展開してることもあり、回線品質についても満足度が高くなることが予想される。

料金面での注目は、UQモバイルとmineo。UQモバイルの“くりこしプランL”は人によっては上記の3プランよりもお得に利用でき、またKDDIが展開するブランドということで、回線品質にも期待できる。20GBでは不安な人なら、もっとも手堅い選択肢になるだろう。

mineoは今回取り上げた20GB前後のプランでは突出して料金が安く、格安プランと通信容量を両立させたい人にオススメ。他社にないサービスを多数展開しており、うまく使えばますますお得になるだろう。しかし言い換えれば、安く使うには各種サービスを把握して活用する必要がある。サービス内容を自分で詳しく調べ、試してみることが苦にならない人なら使いこなすことができるだろう。

また通信制限なしで使える楽天モバイルは、一見するともっとも魅力的なプランだが、通信エリアの影響を受ける可能性が高い。都心部以外でも使いたい人は、楽天回線のエリアをしっかり確認したうえで判断しよう。

そのほかのプランについてはうまく使えば安く利用できる可能性があるが、そうでない人には結果的に割高になってしまう可能性も十分にある。ワイモバイル以外は契約後のトラブルも基本的にオンライン上で解決する必要があるため、どういった契約内容になるか、あらかじめ公式サイトで調べておくことをオススメしたい。

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