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刀鍛冶の妻を犠牲に作られた伝説の宝剣!干将&莫邪【しゃれこうべが語る元ネタの世界 第27回】

2020-04-22 12:00 投稿

12時間ぶっ続けでアニメ見てると身体がフラついちゃってもうね!

いやぁ~~、『遊戯王』がおもしろい!!!

編集U「開幕の発言自由すぎんだろ!!!」

だ、だってデュエルモンスターズがABEMAで全話無料配信されてるから……!

もう1日20話くらいのペースで見ちゃってますYO! ってのはさておき!

今週も始まりまして、“元ネタの世界”!

今回は古代中国で作られた伝説の宝剣×2、干将(かんしょう)と莫邪(ばくや)のお話ですよ!

【目次】
・2パターンありまする
・呉王の場合
・楚王の場合
・次回は日本神話のアイテムを!

2パターンありまする

干将と莫邪! この宝剣が登場するのは紀元前500年ごろの古代中国!

呉、または楚の王が刀鍛冶に命じて作らせた剣とされており、呉の王が作らせたパターンでは製作過程が、楚の王が作らせたパターンでは後日譚が詳しく述べられております!

本コラムで画像をお借りしている『乖離性MA』では、伝説の武器などをモチーフにした“神装型”にて、ローンファルが持つ剣として登場していますね!

20200421_干将と莫邪 (4)

この宝剣を作った刀鍛冶の名は、干将! 自分の名を剣に付けたって訳です!

編集U「んじゃ莫邪のほうは」

こちらは干将の妻の名にござい! 男女の双剣ってのが陰陽感ありますよね~!

そいでは、まずは製作過程に重きを置いた呉王が発注したパターンを見ていきましょうか!

呉王の場合

昔々、中国の呉という国に、名剣をこよなく愛する王様がおりました。

あるとき王は、干将という刀鍛冶にふた振りの剣を作るように命じます。

依頼を受けた干将はさっそく作業を始めますが、火を入れてもどうしてか炉は十分に熱くならず、鉄が溶けることのないまま3ヵ月が経過してしまいます。

編集U「出だしからずいぶんトラブってんな」

その様子を見ていた干将の妻・莫邪は、かつて干将の師匠も同じように炉の熱を上げられずに苦労していたことを思い出します。

「あのときは、お師匠様の奥様がその身を炉に投じ、命を捧げることで炉に熱を取り戻しました。

ならば、いまは私がこの身を捧げましょう」

20200421_干将と莫邪 (5)

そうして、莫邪はみずからの髪と爪を切り、炉の中に投じたのです。

編集U「意外と安全」

ま、まぁ当時は髪やら爪やらに人の精気、神気が宿っていたと考えられていたそうなのでね!

これが寿命を捧げることにもなったのだとか何とか!

莫邪が髪と爪を炉に投げ入れると、炎が勢いよくあがり、その熱はついに鉄を溶かしました。

こうして干将はふた振りの剣を作り上げ、雄剣を干将、雌剣を莫邪と名付けたのです。

そして、干将は雄剣を妻に預け、雌剣のみを王に捧げに行きました。

編集U「なんで片方だけ……?」

優れた武器を作る職人は、その武器をほかの国や人間に渡すまいという理由で、命を狙われることも多かったそうなんですよ!

剣ではないですが、『中華一番!』でも見事な包丁7本セットの七星刀を作った刀鍛冶が、これ以上の包丁を作られるのでは、などという懸念から殺害(未遂)されていましたしね!

編集U「懐かしい……」

20200421_干将と莫邪 (6)

自分の命を奪われることも覚悟して王のもとへ剣を持参した干将。

しかし王は干将が捧げた剣の見事な切れ味にたいへん満足し、干将に十分な褒美を与えこそすれ、その命を奪うことはしませんでした。

~ めでたしめでたし ~

編集U「ふつうに剣作っただけの話だったな……。ってか2本作れって言ったのに1本だけで怒られなかったのか」

なにせ干将(剣のほう)の切れ味と来たら、斬るもの斬るもの豆腐かってなぐらいにスパスパいけたらしいですからね! 王様もテンション上がっちゃったんでしょう!

で、楚王が発注したパターンではいかがかと言いますと!

楚王の場合

さて、第2パターンの楚王コース! 剣の発注から製作、そして王への献上までの大筋は呉とほぼほぼ同じ! こちらも作業が難航するのですが、なんとかかった期間は3年!

編集U「相当かかってんな」

おまけに材料も特殊で、王妃が生んだ鉄の塊やら、武器庫にある剣だ何だを食い漁ったウサギ(?)の内臓を使ったとか!

編集U「妖剣かな?」

その内臓は鉄でできていた……、的な、ね!

が、さすがに3年もかかったのはアウトだったのか、こちらのパターンでは干将(刀鍛冶のほう)は王に処刑されてしまいます!

20200421_干将と莫邪 (7)

そして、こちらでは干将と莫邪の息子、眉間が1尺(約30センチ)あることから眉間尺とも呼ばれた少年が父の仇討ちに出ることに!

編集U「王道展開だけど眉間がすごい」

眉間30センチってぶっちゃけ耳と耳ぐらい離れてんじゃないかって気がしますが、眉間が特徴的ってことでこんな感じ……?

20200421_干将と莫邪 (2)

編集U「眉間の圧がすごい」

さておき、眉間尺くんが15歳になったとき、莫邪は息子に父親が王に殺された事実を語り、亡き父が隠していた宝剣・干将を授けたのでした!

いざ、眉間尺は復讐の旅へ!

莫邪より宝剣・干将を授かった眉間尺は、父の仇を討つべく王のいる都へと向かいます。

眉間尺がそろそろ都に入ろうという夜、王は不吉な夢を見ます。

夢のなかで王は眉間が1尺はあろうかという少年に寝込みを襲われ、父の仇と叫ぶ少年が持つ宝剣によって、身体を引き裂かれてしまったのです。

翌朝、王は夢に出てきた少年の人相書きを書かせ、見つけ次第捕らえよとの命を添えて都中に張り出しました。

20200421_干将と莫邪 (3)

編集U「どこぞの海賊みたいな手配書やめろ」

HAHAHA! 何のことやら!

都にたどり着いた眉間尺は、いたるところに自分の人相書きが貼ってあることに驚き、捕まることを恐れて山へと逃げてしまいます。

すでにここまで警戒されていては父の仇を討つこともできず、どうすればいいのかと泣いていると、そこにひとりの旅人が通りかかります。

20200421_干将と莫邪 (8)

編集U「雑ゥー!!」

そういうこともある!!

眉間尺が旅人に事情を話すと、この旅人もまた、暴君と呼ばれた王を討つために都を目指しているという話でした。

「なるほど。ならば少年よ、そなたの首とその宝剣を私に託してはくれまいか。

そうすれば、私がそなたに代わって王を討ってみせよう」

編集U「剣はともかく首よこせってのはすごいな」

人相書きが貼り出されてるのを逆手に取って、眉間尺を討ち取ったフリをすれば王に接近できるってこってすね!

眉間尺は旅人の言葉に頷き、みずから首を切り落とし、宝剣と復讐を旅人に委ねました。

旅人は眉間尺の首と宝剣を手に、王のもとを訪れます。そして眉間尺の首を差し出しながら、このように言いました。

「王よ、こちらが人相書きに描かれていた男の首であります。

しかし、王の夢に現れるほど強い念を持った男、そのまま首を埋めては妖怪となりましょう。

ここはひとつ、この首を鍋に入れ、肉がすべて崩れ落ちるまで煮るのがよろしいでしょう」

20200421_干将と莫邪 (9)

編集U「いやグロォイ……」

王は旅人の言葉通りに首を鍋で煮させましたが、3日3晩煮続けても肉は落ちず、それどころか首が鍋から飛び出して転げまわるほどです。

不安がる王に、旅人は囁きます。

「まだ少年にとりついた妖が落ちていないのでしょう。

王がみずから目を合わせ、一喝されればきっとたちまちに肉も落ちましょう」

その助言に従って王が鍋をのぞき込むと、旅人はすかさず背後から宝剣で王を斬り、その首を鍋の中へと落としました。

20200421_干将と莫邪 (1)

王の首が落ちてくると、鍋のなかで眉間尺の首が王に噛みつき、王の首も負けじと噛みつき返します。

これを見た旅人は、みずからの首を切り落として加勢し、鍋のなかで3つの首が格闘をくり広げることとなりました。

編集U「 地 獄 絵 図 」

王が意外にタフという……!

3つ首の戦いは7日7晩続き、ついにすべての肉は鍋のなかで崩れ落ちていきました。

家臣たちが恐る恐る鍋から頭蓋骨を取り上げると、3つの頭蓋骨はどれも同じ大きさで、どれが王のものかは判別がつきません。

そのため、家臣たちは3つの頭蓋骨と鍋に落ちた3人ぶんの肉を3つの壺に分け、三王墓と呼ばれる3ヶ所の墓に埋葬し、丁重に弔いました。

かくして、眉間尺と旅人は王を討つという目標を果たしたのです。

~ 幕 ~

編集U「すさまじい展開だった……」

後半が怒涛のグロラッシュでしたね……!

次回は日本神話のアイテムを!

ってことで、今回は古代中国の伝説の双剣・干将&莫邪のお話でしたよ!

製作過程の展開は『うしおととら』でも近い話があったりするので、わりと聞いたことがある感じもあるかもですね!

さて次回!

またちょっと日本に戻りまして、しかし今度は日本神話に登場するアイテムの紹介なんぞをしていこうかと!

ここまでブッ飛んだエピソードはない気もしますが、けっこうゲームとかではおなじみの名前が出てくる、かも……?

そんじゃアタシャ『遊戯王』ウォッチに戻りますんでね!!

4月30日までABEMAで無料配信中ですよ! CMの時間がもったいないし1ヵ月無料だしで会員登録も済ませてスムーズスムーズ!

それでは来週まで、デュエル! スタンバイ!!!

文/しゃれこうべ村田(@SRSWiterM

参考文献

袁珂(1993)『中国の神話伝説 下』(鈴木博訳) 青土社.
金光仁三郎(2008)『知っておきたい 伝説の武器・防具・刀剣』 西東社.

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