映像と演奏、そして“クソ武器”でファンを魅了した『シノアリス』コンサート“ギシンとアンキの愉快な音楽祭”リポート

2018-12-04 16:20 投稿

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SINoALICE(シノアリス)

“ギシン”と“アンキ”によるシノコン仕様の掛け合いに注目!

2018年11月23日、ポケラボとスクウェア・エニックスが共同開発したスマホ向けRPG『シノアリス』のコンサート“SINoALICE CoNCERT ~ギシンとアンキの愉快な音楽祭~”が開催された。

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東京都港区のニッショーホールにて開催された本コンサートは、11月23日、24日で計4回の公演を実施。室内管弦楽団+ピアノ+ギター+ハープ+コーラスの編成による生演奏で、『シノアリス』の楽曲が奏でられた。

本記事では、11月23日に実施された昼の部のリポートをお届け。また、公演後にはヨコオタロウ氏や『シノアリス』の音楽担当である岡部啓一氏らにインタビューを実施できたので、そちらもあわせて掲載していく。

会場内では『シノアリス』オリジナルグッズの販売も

コンサート会場であるニッショーホールでは、イベントグッズの物販などが実施されていた。

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▲パンフレットやシャツ、ポスターなどのグッズが販売。

▶グッズの詳細はこちら

そのほかにも、会場ではフォトパネルブースやギシンとアンキのぬいぐるみが設置され、物販の列に加え、フォトパネルコーナーにも人が集まり、開演前から賑わっていた。

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『シノアリス』らしさ全開のコンサートが開幕!

コンサートがスタートする前には、ステージ上部に配置されたモニターにギシンとアンキが登場する映像が流された。

また、『シノアリス』のプロデューサーを務める前田翔悟氏が、開演前の注意事項などをみずから読み上げたことも注目を集めていた。「公演中はログインボーナスをもらったり、惰性で周回プレイをしないでください」と、なんとも『シノアリス』らしい注意喚起も行われ、開演前から来場者には笑顔があふれ、穏やかな雰囲気に包まれていた。

アナウンスが終了すると、いよいよコンサートがスタート。

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【セットリスト】
01:決戦ノ前歌/決戦ノ咆歌
02:偽書ト世界
03:甘美ナ記憶
04:精霊ノ迷路
05:精霊ノ末路
06:呪縛ト蓄積
07:無為ナ迷路
08:無為ナ末路
09:圧殺ノ饗宴
10:焚殺ノ饗宴
11:鏖殺ノ予感
12:決戦ノ斉歌/敵軍ノ咆香
13:孤独の迷路
14:茫洋の記憶
15:鏖殺ノ饗宴

本コンサートでは、楽曲のメインアレンジャーの白須今氏がコンサートマスターを務め、『シノアリス』のゲーム内楽曲をアレンジ。尺の短い原曲が長くなるようにアレンジされていたり、複数の曲をメドレーのようにした楽曲などさまざまな演奏を聴かせてくれた。

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▲『NieR』や『音楽劇ヨルハ』などでもおなじみの後藤貴徳さん(ギター)と川治恵美さん(ピアノ)も参加。

また、『NieR:Automata(ニーア オートマタ)』のPVや『NieR』コンサートの映像、『シノアリス』のPVなどを手掛けるアオキタクト氏が担当する映像が演奏と同時に流され、シリアスな世界観の映像と演出が会場を包み込む。

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そして、2曲の演奏が終わると再びモニターにギシンアンキが登場し、会場の空気は一変。

静まり返っていたコンサート会場で、『シノアリス』らしいブラックジョークで笑いを誘う。

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▲コンサート会場でもギシンとアンキは平常運転。観客に対して「イエーイ!」と叫ぶように要求したり、拍手を求める場面も。

その後は、ギシンとアンキによって生み出されたコミカルな雰囲気が消えないまま曲が再開。

ギシンとアンキのコミカル空間と、楽曲のシリアスさのギャップが連続して引き起こされ、不思議な感覚に包まれたコンサート会場。演奏と映像が対極とも言える描写が、『シノアリス』の暗く不気味な雰囲気の楽曲を絶妙なバランスで表現していた。

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コンサートが進むと、ギシンアンキによるプレゼントキャンペーンとしてガチャ企画も実施。

会場にいる観客の拍手量に応じてガチャをするか決定するという、来場者参加型のイベントになった。

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▲拍手量が足りないということで、ガチャはまさかの中止に。「シノアリスはいつでもガチですので」の一言で打ち切られ、そのまま演奏へと移行。

その後も、数曲の演奏を終えるとギシンアンキが登場し、再度ガチャにチャレンジする場面が続く。

会場一丸となって拍手し、ようやく回せたガチャで排出された武器はなんと“しょぼい剣”。

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▲“しょぼい剣”が排出された途端、会場内の笑いはピークに。

一旦演奏に戻り、今度は10連ガチャにチャレンジすることに。

今度こそいい武器が出るかと思いきや、またしてもしょぼい武器が10個も排出され、ついにギシンとアンキも発狂。縦画面の枠組みを越え、吹き出しとともに画面が暗くなり、そのままギシンアンキはフェードアウトしていった。

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ギシンアンキのガチャ演出、発狂の様子は各公演で楽しめるようになっているので、会場に行けなかった人はタイムシフト視聴などで確認してみよう。

▶コンサートのタイムシフト視聴はコチラから!

なお、このガチャイベントは単なる演出ではなく実際に全ユーザーにプレゼントされた。ウェポンストーリーもそれぞれ用意されているので、興味のある人はそちらも要チェックだ。

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ギシンアンキの発狂後はフィナーレとなる楽曲を演奏し、コンサートもいよいよ閉幕へ。

荘厳な楽曲とともに映像も佳境に迫り、ラストに“SINoALICE”のタイトルロゴが映し出されて演奏は終了した。

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演奏終了後には楽曲の監修を務める岡部啓一氏、アレンジを担当した白須今氏らが登壇。また、抽選で『シノアリス』の原画などがプレゼントされる企画も実施された。

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▲箱の中から抽選で座席番号を選び、特別なプレゼントが渡される。

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▲プレゼントはキャラクターの設定資料デザインなど。

ホーム画面の楽曲やストーリー内の楽曲など、『シノアリス』プレイヤーなら一度は耳にした楽曲の数々が、この日のためにアレンジされ、ギシンとアンキによる演出も相まって特別感満載の公演となった本コンサート。しかし、どうしてもこの記事だけでは、現場の臨場感や会場の盛り上がりをお伝えしきれないので、気になる方はぜひタイムシフトで視聴してみてほしい。

▶コンサートのタイムシフト視聴はコチラから!

ギリギリまで調整をくり返したコンサート演出

ここからは、コンサート終了後に実施したインタビューの様子をお届けしていく。

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▲写真左から前田翔悟氏、藤本善也氏、白須今氏氏、岡部啓一氏、アオキタクト氏、ヨコオタロウ氏。

前田翔悟氏『シノアリス』プロデューサー
藤本善也氏『シノアリス』プロデューサー
白須今氏氏楽曲メインアレンジャー
岡部啓一氏『シノアリス』音楽担当
アオキタクト氏コンサート映像ディレクター・演出
ヨコオタロウ氏『シノアリス』原作・クリエイティディレクター

――1回目の公演を終えての、率直なご感想を聞かせてください。

岡部 リハーサルを何度かやっていましたが、演奏されている方々はリハーサル時よりも緊張されているのが伝わりました。本番ならではの緊張感もあり、すごく素敵な演奏になったと思います。映像と演奏のギャップがすごすぎて、お客様もたいへんだっただろうなとは思いましたが(笑)。

白須 『シノアリス』が暗いゲームですので、お客様も(シリアスな雰囲気の)怖い方が来るのかと思っていましたが、いざ始まってみると温かいお客様ばかりで安心しました。僕たち演奏する側も最初は緊張していましたが、後半になるほど緊張もなくなりいい演奏ができたかなと思います。お客様のおかげですね。

アオキ 率直な感想は「疲れたな」です(笑)。“コンサートに来なかった人に「行けばよかった」と思わせる”というのがテーマだったので、話題になりそうなものをたくさん用意したんですよね。その結果、死ぬような思いをしました。でも、ぼちぼちやりきれたのかなという気分ではいます(笑)。

――ちなみに、映像制作はどれくらいまでやっていたのでしょうか?

アオキ ビックリしますよ。当日13時30分までやっていました。開場が14時30分だったので、本当にギリギリです。

藤本 配信してから1年ちょっとのゲームでここまでのコンサートができたのは、お客様のおかげです。『シノアリス』コラボカフェでお会いした方もいらっしゃいまして、「演奏が素晴らしくて鳥肌が止まらなかった」と言っていただけました。喜んでいただけたようで、ホッとしています。

ヨコオ 今回、映像のほとんどをアオキさんに任せていたんですよね。そうしたらこのありさま。気づいたらクソガチャを配っていて、アオキさんに任せて本当に良かったなと思います。

前田 僕は今回なにもしていないので、一昨日の夜にアオキさんに渡された台本をひとりで会議室で練習していました。僕のナレーションが丁度いい失笑を生んで、ハードルを低くできたのかなと。恥ずかしかったですけどね、コンサートの最後に登壇したときも会場からなぜか笑いが起きましたし。

――ギシンとアンキの演出は非常に新鮮でおもしろかったです。来場者との掛け合いというのは、当初の狙い通りだったのでしょうか?

アオキ 最初にソーシャルゲームならではのことをやりたいという思いがあり、ヨコオさんから「縦画面とかいいんじゃない?」とヒントをいただきました。当初はキャラの紹介をするつもりでしたが、そこからさらに膨らませていまの形になりました。最終的に、ポケラボさんにクソ武器を配りたいんですって相談して(笑)。

――あれらの武器は実際に配布されたみたいですね。性能としては本当に“クソ武器”なんですか?

アオキ 何の活用方法もないです。でも、ウェポンストーリーは僕が全部書いていますよ。毎公演ごとに配るので、ユーザーさんにはいい迷惑です。でも、来なかった人も巻き込みたかったんですよね。

――今回のコンサートで演奏される人たちの中で、全員で共通して掲げていた目標などはありましたか?

白須 僕の印象ですが、『シノアリス』の曲は無機質の中に感情があると思っていました。クラシックの音楽は感情を豊かに演奏するのが基本ですが、岡部さんの楽曲を演奏する際は“感情を押し殺した中にある感情”を引き出せるようにしたいと演奏者たちに伝えましたね。

後は、楽曲の中に一瞬だけメジャーコードがあったりするんですよね。基本は単調な和音が使われているんですけど、その中にほんの少しの光というか、希望があるような気がして。本当に一瞬なんですけど、ここはちょっと大切にしよう、みたいな話はしています。

――白須さんは今回楽曲のアレンジも担当されていましたが、これまでゲーム関連のコンサートに関わった経験はあったのでしょうか?

白須 ゲームは初めてでしたね。

――今回携わってみて、なにか新しい発見や、違いを感じた点などはありますか?

白須 ゲームの音楽は一曲が短かったり、同じフレーズがくり返されたりします。それを3分、4分とアレンジで伸ばしていくことは、正直悩みましたね。

岡部 ごめんなさい、生演奏を想定して作っていない想定がモロに出てしまいましたね(笑)。

白須 でも楽しかったですよ、いろいろと試行錯誤ができましたし。リハーサルの時点からもいろいろ調整を加えられましたよね。

岡部 白須さんはリハーサル時点からいろいろとアレンジを加えてくれたので、僕も勉強になりました。

ヨコオ 『音楽劇ヨルハ』に参加してくださった方が今回も演奏をしてくれていましたが、短いフレーズを何度も弾くのを見てキツそうだなと思って見ていました(笑)。

――せっかく『音楽劇ヨルハ』の話が出たのでお聞きしたいのですが、今回『音楽劇ヨルハ』や、『NieR』コンサートと『シノアリス』コンサートで客層の違いはありましたか?

ヨコオ 今回、『NieR』コンサートと違ってお客さんから殺されるようなプレッシャーはなかったですよね。

岡部 念みたいなものはなかったですね。前田さんのナレーションで緩めていただけたおかげです。和やかな雰囲気で、気楽にできました。

――今後の『シノアリス』の展開について、なにか予定されていることがあれば教えてください。

岡部 時期はお伝えできませんが、また僕の曲が追加されたりとか、あったりするかもしれませんね。そのときが来たら告知させていただきます。

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コンサート前のリハーサル時に実施したインタビューについては、ぜひ以下の記事を確認してみてほしい。

岡部氏のヨクボウが実現し楽器編成が拡大! 『シノアリス』コンサートが23日、24日にいよいよ開催――リハに潜入

また、11月26日より、コンサートのキービジュアルにも採用された“アリス/グランディオーソ”が登場する新ガチャもゲーム内に登場している。記念にガチャを回してみよう!

▶コンサートのタイムシフト視聴はコチラから!

SINoALICE(シノアリス)

対応機種iOS/Android/ブラウザ
価格無料(アプリ内課金あり)
このゲームの詳細を見る
ジャンルRPG
メーカースクウェア・エニックス/ポケラボ
公式サイトhttp://sinoalice.jp/
公式Twitterhttps://twitter.com/sinoalice_jp
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