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【注目アプリレビュー】爆走しないトラックゲーム『Truckerz』で神経をすり減らせ!

2014-03-05 18:23 投稿

いま、スマホのトラックゲームがキテる!?

トラックゲームの歴史は意外と長い。

唐突に寝言みたいな発言で恐縮だが、イイ加減なことを言っているわけではない。

たとえば、ファミコンの初期に発売された『トランスフォーマー コンボイの謎』。本作はロボット形態とトラック形態(トレーラー形態とも言う)にトランスフォーム可能な自機を操作して進むという、トラックゲームの元祖とも呼べる存在だ。

スーパーファミコンでは任天堂が、そのものズバリな『ワイルドトラックス』というタイトルを出している。前後移動しかできなかった『コンボイの謎』から打って変わって、軽快に走り、跳ねるポリゴンのトラックに、新時代の幕開けを感じた人も少なくないだろう。

そしてトラックゲームの決定版が、初代プレイステーションで爆誕した『爆走デコトラ伝説 ~男一匹夢街道~』だ。日本が誇るトラック文化“デコレーショントラック”、略して“デコトラ”を大胆にフィーチャーした本作。デコペイントへのこだわりはもちろんのこと、BGMに演歌を採用したり、基本は“走行車線を変えるだけ”の男らしすぎるゲームシステムなど、トラックの豪快さを盛り込んだ内容は多くの人を魅了し、シリーズ化されるほどの支持を得た。

▲なんとなく、フリー素材のサイトで見つけたカッコいいトラックの画像を貼っておく。やはりトラックはコンテナとセットになってこそトラックだと思う。

最近であれば、ロックスター・ゲームスの『グランド・セフト・オート』シリーズもトラックゲームの一種と呼べそうだ。数多くのクルマが登場する本作だが、操作性の悪さ、タフさという両極端な面で、トラックの存在感はズバ抜けている(バスもかなりヤバイ)。筆者はつい最近まで『GTAV』にドハマりしていたのだが、“盗んだトラックで軍用基地に突入して戦闘機を強奪”という、尾崎豊イズムを感じなくもないプレイは何度やっても脳汁が出まくりで、健康を害すレベルで興奮してしまう。まさに、トラックによる「この支配からの卒業」だ。

斯様に、トラックとゲームは長い年月にわたり絆を育んできた。その関係性は、トラックと貨物コンテナのように、切っても切れないものと言えるほど密接だ。当然、いまもっとも勢いがある“ゲーム機”のスマートフォンにも、数多くのトラックゲームが展開されている。疑う人はApp DBで“Truck”と検索してみてほしい。なんと32件(2014年2月27日現在)ものiOS向けトラックゲームがヒットするのだ。一方、『パズル&ドラゴンズ』でもお馴染みの“ドラゴン”という言葉で検索すると84個のゲームがヒットする。32件と84件、この差を大きいと取るか小さいと取るかは人それぞれだが、筆者的には断然後者である。

間違いない。スマホのトラックゲームはキテいる。

そこで今回は、“いまが旬”のスマホ向けトラックゲームの中から「検索結果の一番上にあったから」という安易な理由でチョイスした『Truckerz』をご紹介しよう。

▲ズラリと並ぶiOSのトラックゲーム。その中から、いちばん上にあった『Truckerz』をチョイス。(参照:AppDB)

トラックの醍醐味を削ぎ落としたゲームデザイン

トラックゲームの魅力とはなんだろうか。筆者が思うに、それは“爆走”である。巨躯を揺るがし、地響きとともに粉塵を舞わせて現れるトラックを形容する言葉は“爆走”以外に見当たらない。いままでに触れてきたトラックゲームたちも、程度の差はあれどソコのところはしっかり押さえていたように思う(『コンボイの謎』は散り際の潔さに爆走を感じる)。しかし『Truckerz』にはソレがない。というかゲームデザイン上、爆走をすることができない。

だってこのゲーム、トラックの“駐車”をシミュレートするゲームなんですもの!

▲『TRUCKERZ』のロゴは、ちょっと『マインクラフト』っぽく見える。

とは言え、乗り物のシミュレートゲームには名作が多い。『電車でGO!』を始め『東京バス案内』、『フライトシミュレーター』などにおける微に入り細に入った作り込みは、多くの人々のゴッコ遊び欲求を満たしてきた。では『Truckerz』も過去の名作シミュレーターに倣ってトラックの駐車に対する徹底した作り込みをしているのかというと……残念ながらそんなことはない。操作はアクセルとバックも兼ねたブレーキ、あとはハンドル操作だけというシンプルな作り。

しかも、トラックの挙動に対して異常に慣性が効くため、ちょっとアクセルを踏んだだけでスルスルと転がるように移動してしまう。こんなに重量感のないトラックは、『コンボイの謎』以来だ(さっきからちょくちょくネタにしていますが、同作は筆者が初めて買ったゲームなので、それだけ思い入れも強いという話です)。

以上の通り、『Truckerz』はトラックゲームとしてもシミュレーターゲームとしてもダメダメな仕上がり。だが、褒められる点がまったくないというわけでもない。トラック運転手の苦悩を体感できるという点において、本作は実にすぐれているのである。

▲良く言えば洗練された操作形態。アクセル、ブレーキ、ハンドル操作だけで、華麗な駐車をキメろ!

味わえ!コンテナの悪意!敬え!トラック運転手!

工事現場の出入口を想像してほしい。土砂などを積んだトラックが、道路へ出るために延々と切り返ししている場面を見たことがないだろうか? あるいは、コンテナを引いたトラックが左折のとき歩道に乗り上げまくっているところ見た経験は?(ちなみに筆者はトラックの左折巻き込みで自転車を潰された経験がある)

思うにトラック運転手の皆様がもっとも苦悩するのは、細かい切り返しが要求される場面ではないだろうか。もしそうであれば、『Truckerz』はまさにその切り返しのイライラを存分に堪能できる優れたシミュレーターと呼べそうだ。

駐車のシチュエーションは全9パターン用意されており、序盤こそ“少し直進して指定された枠内で停まる”という極めて簡単なミッションだが、後半になると駐車難度は飛躍的にアップ。巨大なコンテナを引きずりながら、コンテナで構成された細い道を抜け、コンテナとコンテナの隙間に、自車のコンテナがまっすぐ収まる形でバックで駐車する……といった具合に、コンテナの悪意(造語)が炸裂しているのだ。

▲一体どこの誰が、なんの目的で、ここまで悪意のあるコンテナ配置をしたのだろうか。現場で働く運転手さんの苦労が偲ばれる。

このコンテナ悪意と向かい合うストレスやかなりもので、遊んでいる最中は「なぜ金を払ってこんなツライ思いをしなければいけないんだ」とイライラが募るばかり。同時に、タフなトラック運転手たちが日常的にさらされているであろうストレスに思いを巡らせ、彼らの仕事ぶりに敬意を払わずにはいられなくなる。憎しみと尊敬が入り混じった感情、それこそが『Truckerz』を遊ぶ醍醐味!

騒音や危険運転などで、何かと世間から目の敵にされやすいトラックおよびその運転手たち。しかし、本作をプレイすれば、彼らが実は常日ごろ多大なストレスと戦っていることがわかるかもしれない。思いやりの気持ちを育む意味でも、ぜひプレイしてほしい一作だ。100円[税込]だし。

(キモ次郎)

Truck Simulator Truckerz

メーカー
Enej Starc
配信日
配信中
価格
100円[税込]
対応機種
iOS 6.0 以降。iPhone、iPad および iPod touch 対応。 iPhone 5 用に最適化済み。

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