『ドラゴンポーカー』古典“ポーカー”の現代アレンジは見事に結実した!

2013-05-23 19:26 投稿

●ポーカーって、こんなにおもしろいんだ!!

いま俺のまわりで、燎原の火よろしく、猛烈な勢いで広まっているアプリがある。ここファミ通Appでも連載記事が始まっているので察しのつく方もいるかと思うが、そのアプリとはそう! アソビズムの『ドラゴンポーカー』あるっっっ!!!

あるっっっ!!!」とか、鉛筆で書いたら速攻で紙がビリビリに破れて机に穴が開く勢いになっているけどそれもそのはず。じつは俺、『ドラゴンポーカー』については第一報(去年の年末かな)が出たときから「こいつは間違いなくおもしろいはず!! 配信されたら絶対に遊ぶぞ!! いま出ろすぐ出ろ!!」と注目しまくり、それこそ一日千秋の思いで配信される日を待っていたのだ。しかし、手ぐすね引いてた今年1月の配信予定時期はザザ~……っと流れ、「今度こそ!」と待ち構えていた3月にも登場しなかった。それでも俺は心折ることなく健気に『ドラポ』との出会いを待ち続け、ついにこの5月、感動の遭遇を果たしたのであった。

ではなぜ、俺はこれほどまでに『ドラポ』の登場を待ち構えていたのか? 当然、昔からトランプが大好きというのもあるが、最大の理由はそれではないのだ

『ドラポ』以前からアソビズムが展開しているアプリに『ドラゴンリーグX』があるが、これもまた、俺のまわりで夢中になっている人間がたくさんいる。とくに俺と仲のいい中目黒目黒や女尻笠井がそうで、ことあるごとに彼らは、「大塚さんもいっしょにやりましょうよ!!」と誘ってきていたのだ。しかし、『ドラリー』の連載を読んでもらえればわかるがヤツら(とくに笠井)は廃レベル(ハイレベルとかけてみた)の上級者で、いまから俺が始めたところで追いつけないのは目に見えていた。十数年来の後輩に上をいかれるのは俺のプライドが許さないので、

(いまは雌伏のとき……! ぐっと我慢して、『ドラポ』が出たらスタートダッシュを決めてやる!!)

と決意して、その日が来るのを待っていたというわけだ。

そんな、過剰とも言うべき期待を背負ってしまった『ドラポ』だったが、いやはや、まさかこれほどまでにおもしろいとは!! 具体的なプレイ方法は連載記事の“ドラポ部”を見ていただければと思うが、自分でデッキを組んでダンジョンにくり出し、仲間と協力してポーカーの役を作って敵に攻撃する……というシンプルなやり取りが楽しくてしかたないのである。

最近、驚くほどたくさんポーカーをモチーフにしたゲームが登場し、それぞれが個性を主張してファンを獲得しているが、『ドラポ』はそのどれにも属さない独自のベクトルの上で設計されていると思う。とくに特徴的な部分をいくつかピックアップしよう。

・各プレイヤーは1ターンに1枚しかカードを出せない

ダンジョンには基本、自分+4人の仲間でくり出す(途中での乱入も可能。フレンドがいない場合はCPUを連れてゆく)。そして敵が現れたら、1ターンにつき1枚ずつカードを出して役を作ることになるのだ。自分の手番が来るまで手札は表示されないので、場に出されたカードを見ながら、(これはフラッシュ狙い……? いやストレートか……?)などなど頭の中で戦略を練ることになる。しかし、手札で引いたカードではフラッシュもストレートも作れず、なんとかワンペアに持っていくのが精いっぱいで、「ごめん!!><」と謝りながら場にカードを出す……なんていう駆け引きヒリヒリしてたまらないのだ。

・トランプのスート(スペード、クラブ、ダイヤ、ハート)にあたる“属性”が3種類しかない

スートが少ないってことは、役が作りやすいってことでもある。トランプのポーカーではフラッシュを作るのはなかなか骨が折れるが、『ドラポー』ではその限りではないのだ。なお、属性の強さの関係は三すくみで、火は森に強く、森は水に強く、水は火に強い。

・モンスターカードに特定の数字が割り振られているわけではない

これ、ちょっと説明が必要だな。

『ドラポ』には“モンスターカード”なるものがあり、これで13枚1セットのデッキを作ってダンジョンに入るという仕組みになっている。モンスターカードには、モンスターの名前、イラスト、攻撃力、防御力、HP、スキル、使用コストなんかが備わっていて、デッキには各属性から4枚ずつ、カードを入れることになる。これは、絶対的なルールだ。

ここでおもしろいのが、トランプで言うところの数字が、モンスターカードに割り振られていないこと。デッキのリーダーだけA(エース)で固定だが、あとはダンジョンでモンスターと対峙し、手札として配られたときに初めて数字がはめられるのである。もしも数字も固定だったら、「このモンスター、使いたいけど、ほかのモンスターと数字が被るんだよな……。レギュラーから除外かな」なんていう葛藤が生じ、それによる“死にモンスター”も出てくるに違いない。でもこのシステムだと、多少弱くてもダンジョンに連れ出し、いい数字を引っ張ってきてくれたら「モンスターは弱いけど、ここは緑のKを出してストレートフラッシュだ!」なんて活躍の場も生まれるってわけ。ポーカーという、いい意味で使い古されたルールをよく咀嚼し、ソーシャルゲーム的なカスタマイズがなされた好例だと思う。

このほかにも、まだまだ書きたいことがたくさんある。仲間との協力プレイが基本なので、いろいろなハプニング好プレイも続々と生まれているしねw 連載記事の邪魔にならないように、コッソリと俺も、記事を投下していこうと思います!

大塚角満Twitterアカウント→@otsuka_kadoman

大塚角満(おおつか・かどまん)……週刊ファミ通、ファミ通コンテンツ企画部副編集長。編集業務のかたわら、執筆活動を精力的にこなしており、多数の連載記事を持つ。著書に、『モンスターハンター』シリーズのプレイ日記をまとめた『逆鱗日和』シリーズが9作、『ダークソウル』のプレイ日記をまとめた『折れてたまるか!』シリーズが2作品ある。現在、ファミ通.com上でブログ“大塚角満のゲームを読む”、“『ドラゴンズドグマ』で暮らす”、アメーバブログで“大塚角満のブログ”などを連載中
※ゲームを“読む!”はこちら
※大塚角満のブログ (Ameba)

 

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ドラゴンポーカー

メーカー
アソビズム
価格
無料(アプリ内課金あり)
対応機種
iPhone 3GS、iPhone 4、iPhone 4S、iPhone 5、iPod touch(第3世代)、iPod touch (第4世代)、iPod touch (第5世代)、およびiPad に対応。 iOS 5.0 以降が必要 iPhone 5 用に最適化済み

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