【個人開発ゲームを斬る】『メテヲの魔法使い』ポケットに収まりきらない感動の放置ゲーム

2014-08-11 18:00 投稿

空いた時間にサクッとできる

スマホで“手軽”に“無料”で“時間つぶし”をしたいニーズにガッツリはまり、開発者にとって“収益性”が高い事もあって、ストアにはたくさんの放置ゲームが並んでおります。

“笑える”、“ブラック”、“あるある”、“意味不明”、実に様々なテーマのモノがリリースされておりますが、今回ご紹介させていただく放置ゲームは、“笑えて泣ける”そんな吉本新喜劇のような、魔法少年の冒険物語でございます。

魔法があった時代の物語

▲魔法があった時代
▲主人公のお家

魔法があった時代の物語。どんな時代にも悪い事を考える人はいるわけで。その邪悪な魔導士の名は“ジェリル”こいつのせいで、王国全体になんとなく不安な日々が続きます。

▲魔方陣から
▲ジャジャジャジャーン

人里離れたところに、こっそりと建つ主人公のお家。その中では日夜、亡き父が遺した魔導書を元に“魔法の研究”が行われておりました。

そしてついに、魔方陣から“魔法の素”を召還することに成功なう!

魔法の素を

▲生まれてきた魔法の素を
▲スワイプで回収

時間が経つと、魔方陣からいろんな種類の“魔法の素”が生まれてきます。それをタップやスワイプで回収すると“MP”が貯まります。

▲生まれるスピードをアップ
▲レアな魔法の素の出現率をアップ

MPを消費して、魔法の素が生まれるスピードや、MPの高い“レアモノ”の出現率をあげたりする事ができます。ここまではよくある放置ゲームのシステムです。
これぐらいなら、目の肥えたファミ通Appの読者様に紹介はいたしません。

新たなストーリー

▲熟練度
▲新たなストーリーが!

MPを“熟練度”に使用し100%にすると、新たなストーリーが展開されます。パラメーターの数字ではなく、物語の中で主人公は少しずつ成長していきます。

▲雨にうたれて
▲魔夜城!
▲父さん!
▲ここ実は泣くところです

ストーリーは“父の死”と“邪悪な魔導士討伐”を軸に展開されていきます。そして最後にはその2つが1つに混じり合う!? かどうかは、皆様の端末でお確かめくださいませ。

クリア後も

▲可愛い魔法の素を
▲コンプせよ!

クリア後も、魔法の素を全種類コンプするヤリコミ要素が用意されており、「ええっ?」と思わず吹き出す、“お楽しみモード”も用意されております。

▲クエスト!
▲ひみつのキーワード!

放置ゲームは、“PUSH通知で起動して回収するだけ”、という単調な作業になりがちなんですが、条件を達成することによってボーナスがもらえる“クエスト”や、ストーリーを進めることによってヒントがもらえる“ひみつのキーワード”など、作業感を無くす工夫が施されております。

▲いろんな場所で
▲魔法の素を回収

ストーリーを進めると、魔法の素が生まれる“魔方陣”の場所が変わります。また、魔法の素を回収したときに、消えていくエフェクトも1種類だけではなく、キャラクターに応じた消え方がイロイロ用意されております。こういう、“つい手を抜きがちな所”をキッチリと作り上げている所がなんともステキです。

あまりにもステキなんで開発された“チームマーニシ”の企画デザイン担当“ナカニシさん”にイロイロ聞いてみました。

Q1.『メテヲの魔法使い』を作ろうと思ったキッカケは?

今年に入ってから放置ゲームを連作しているのですが、今回は皆大好きファンタジー“魔法”をテーマに扱おうと開発に入りました。RPGみたいに魔法を覚えてくる様子を、魔法を収集する事で表現できないかな?と思ったのがキッカケですね。なので出てくるキャラクターは“魔法の精”とかじゃなく“魔法”なのです。

Q2.“魔法の精”のくだりがよくわかりませんが、続けます! 制作期間はどれぐらいですか?

正直なところ、最初はもっとシュールなギャグ路線だったんです。でも、開発途中に半分シャレのつもりで映画の予告みたいなPR画像を作ったらびっくりするぐらいに評判が良く、期待度が膨れ上がってしまって。これはマズイと感じ(笑)どうにか期待に応えれる形でリリースしないと申し訳が無いなと、時間の無いまま全面構成変更を行ったんですが、それはそれは大変でした。開発期間はなんだかんだ時間が掛かって50日ほど。

Q3.ギャグ路線も見てみたい! 「ここは他の放置ゲームと違う!」というアピールポイントを!

放置ゲームでは珍しく、“ストーリー付き”な所です。特に今回は、過去作に無かったシリアスなストーリー展開があり、しっかりとした物語構成をしています。
あと、とにかく手軽で隙間時間にいつでも進行できるというのも、マーニシ放置ゲームのウリです。

Q4.確かにこれまでとは雰囲気が違いますね! ストーリーを考える際、何か参考というかイメージしたってのはありますか?

複数の謎を同時に進めて、最後は一つの目標に繋がり解決するというのを一回やってみたかったんです。“踊る大走査線”とか伏線がすごい効いてて面白いですよね、最後はオチまで伏線だったりして。そういうキレイにまとまるドラマとか映画が好きなので、とても参考にしました。

Q5.シリアスなキャラに対して、キャラクターがとても可愛いんですが、“こういうコンセプトで作っている”ってのはありますか?

“可愛いらしい”を基本に考えています、可愛らしいのが好きなので。今回は魔法という事で、先に魔法の種類“火、水、炎、光……”などテーマを決めました。

画像のように簡単なラフを数十枚コピー用紙に沢山描いて、形やポーズが面白いものをチェックしていきます。
それを元に一体一体図案化してイメージを作り、作業時間短縮のつもりでそのままパソコンでアレンジを考えながら清書していきます。

“混乱の魔法”なんか全然違いますね(笑)。可愛くなかったら、その場でボツにして大幅に考え直します。今回は数を多めにしようと思っていたので、基本の36体を描いたらそこからさらにアレンジして数を増やします。最初は色違い作ったら楽だなと思ったんですが、絶対に面白く無いので、各々個性が出る様に。型は同じなのにデザインが違うとか、使い回しを比べて楽しかったりとか好きなんですよね。最終的に、目標の66体をぴったり描きました。

Q6.ここまでガッツリ答えていただいたのは初めてかもしれません! ところで“ファンタジーRPG”は好きですか?

社会人になってからRPGはほとんどしなくなったんですが、ファンタジーは好きです。ファミコン世代で、一番遊んだのは『ファミコン版ドラゴンクエスト4』ですね。名作だと思ってるのは『PCエンジン版E天外魔境2』です。『メテヲ』は世界観こそファンタジーですが、戦わせたりとかそういうのは無くて、魔法ってキャラクターを集める放置ゲームですね。でも一応、魔法を放ったみたいな演出だけあります(笑)

Q7.ストーリが気になるので、何か攻略法とか、おトクテクニックなどあれば。

キャラの出現早さよりも、魔法レベル・アイテムレベルを優先して上げる方がポイント効率が良いです。さっさと話を進める方が新しいレア魔法も出現するので、ある程度レベルを上げたらドンドン話を進めましょう。

Q8.あちゃー進め方失敗したかも! 次回作のご予定は?

今回、目一杯できるところまで完成度を上げて『メテヲ』を開発しましたが、低コストの二人チームで作るにはある程度限界があるなぁと感じます。企業さんみたいなクオリティまで出せないのが個人開発者の実情ですよね。なので、ボリュームを抑えてでも、その分密度を濃くできる様なスタイルへとシフトしていきたいです。ただそれも、1万人近い予約者を集めたプロモーションから、全力で頑張ってみた所から新たな発見をして学べた事なので、しっかりとした方針を出す上でも大変良かった。そして次回作も放置ゲームです、が、少し変化がある感じ。か。も。

Q9.意味深! 最後に何か一言、お願いします!

同じシリーズでも、本数を重ねる事で、色々研究できる事が増えてきます。懲りずにしつこく粘っこく色々やってれば成果になるし発見も多いです。“マーニシ”はそんな風に成長を続けるチームです。そんなマーニシの力作『メテヲの魔法使い』をぜひ遊んでみて下さい!

インタビューのボリュームがでっかくなってしまいました! それぐらい“気合を入れて作り上げた!”という思いが、PCやスマホの画面を通じてヒシヒシと感じていただけたでしょうか? 空いた時間に、クスッと笑えて、ホロっと泣ける、『メテヲの魔法使い』軽い気持ちで始めて、ガッツリハマってください!

■あぷまがどっとねっと
(あぷまが)

「すべてのアプリにチャンスを!」との思いから、藤田武男氏が個人開発者が開発したアプリを中心に紹介している情報サイト。ほかでは見つからない“お宝アプリ”が“あぷまが”なら見つかるかも! ちなみにイラストは、あぷまがのマスコットキャラ、アイロニー。


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メテヲの魔法使い

メーカー
Marnishi
配信日
配信中
価格
無料
対応機種
iPhone、iPod touch、iPad、iOS6.0以上 Android 2.3 以上

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