かえりみちの概要

レビュー

投稿日2019.05.19

美しい森の片隅で自由気ままな毎日を過ごす1匹のネコ。

いつものように散歩にでかけたのか、それとも気になるものがあったのか。家から目と鼻の先にある吊橋を渡る途中で川に落ちてしまう。

本記事で紹介する『かえりみち』は、川に流されたどり着いた見知らぬ場所から多彩な仕掛けを攻略して帰路を目指す、小さなお子さんでも安心して楽しめる低難度の脱出ゲームだ。

ゲームの見どころ
●2Dと3Dが融合した飛び出す絵本のような世界
●親子で挑戦したい絵記号を使った謎解き

木々に囲まれた大自然の中にポツンと佇む小さな家。煙突からはもくもくと煙が出ており、どこか人間（飼い主）の存在を感じさせるが本編中では一切登場しない。

本作は散歩中に迷子になってしまったネコにスポットを当て、謎解きをくり返して家まで導いていく脱出ゲームだ。

川に流されてしまったネコは機械仕掛けの地下施設に漂着。疲れてしまったのか、こちらの心配をよそにすぐ寝てしまう。

プレイヤーが神の手となり周囲の情報を集め、道を塞ぐさまざまな障害を取り除いていくことになる。

本作の世界は木々や岩などのオブジェクトが2Dで、そして土台となるフィールドや1部のパーツが3Dで描かれている。

その表現がどこか飛び出す絵本のようなぬくもりを感じる光景。寝ているネコと合わせて、ずっと眺めていたくなる癒しの世界なのだ。

本作の謎解きは目に映る状況や記号など、言語を使わず最後までチャレンジすることができる。

矢印のある方向に移動、気になるポイントをタップするといった直感的な探索も遊びやすい。

また、謎解きの難易度も低く入門編としても最適。怖い演出などもいっさいないので、小さなお子さんにゲームの主導権を託し、行き詰まったときにサポートしてあげればきっと親としての株も上がるだろう。

なお、画面を下にスワイプすると“戻る”アクションになるのだが、ゲーム中（2019年5月10日現在）にその説明がない。

世界観を重視しているのだろうが、必要最低限の操作だけは冒頭で教えてほしかった。

それ以外については全体的に遊びやすく、短時間でクリアーできるゲームボリュームも好印象。思いがけない演出に「そういうことかっ」と驚かされる場面もあって最後まで楽しめたぞ。

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