ミソハギ踏切で待ってるの概要

初恋と恐怖が入り交じる悲しい物語

小学生の時以来帰省していなかった父の故郷“横溝町”で、成長した従姉妹たちや初恋の相手との再会。そこで聞かされた一家心中事件をきっかけに、主人公“赤崎蛍”の初盆は奇妙な時間へと変貌していく。

本記事で紹介する『ミソハギ踏切で待ってる』は、古きよき田舎町の美しい光景と人々との交流を通じて、平和そのものだった故郷で発生した一家心中の真相に迫っていくノベル系脱出アドベンチャーだ。

穏やかで平穏な田舎町に潜む奇妙な影

鋭く長い爪から滴るのは自分の血。黒い化物の影が膨らみすべてを飲み尽くそうと両手を振りかざし……。

帰省中の機内で悪夢から目覚めたのは、都会での生活に戸惑いを感じていた大学生の赤崎蛍。祖父の初盆をきっかけに父の故郷“横溝町”に帰ってきた彼を中心に物語は展開。シーンに応じて脱出ゲーム感覚の謎解きも楽しめる本格ミステリーアドベンチャーゲームだ。

可愛らしい女の子が多数登場する本作は、一見すると恋愛にでも発展しそうな内容。ところどころにそれらしいフラグもあって、“これは!?”とドキドキさせる展開も多い。

しかし、思い出の場所を巡る平穏な探索の中で初恋の相手である小夜と再会。それが思いがけない事態へと蛍を導いていく。

一家心中が起きたのは3年前、小夜はもちろんその家族も死んでいるというのだが、蛍は間違いなく彼女たちに再会している。

この不可解な出来ごとをきっかけに物語はミステリー色が強まり、それまでやさしく接してくれていた人々にも変化が起こる。

蛍でありプレイヤーが見る小夜たちは、間違いなくそこにいて、いまなお生きている。

そう感じさせる一家がなぜ存在し続けているのだろうか。

ミソハギ踏み切りを隔てて異なる表情を見せる故郷。町の人々が口にする“狐憑き”と何の関係があるのか、一家心中の真相と初恋の行方に注目してほしい!!

恐怖と隣り合わせの脱出ゲーム要素

ノベル形式の探索パートが主体の本作だが、特定のシチュエーションでは脱出ゲームテイストの謎解きパートが発生。例えば序盤では一家心中があった小夜の家を舞台に、断片的な過去の記憶をたどっていくことになる。

ふつうの一軒家に見えていた場所が謎解きパートでは一変。禍々しいものに道を塞がれ、さながら呪いの屋敷といった雰囲気でプレイヤーを追いやっていく。

不可解な空間はとても怖いが難易度は比較的やさしく、集めた情報からパスコードやアイテムの用途もすぐに理解できる。

情報量が多い探索パートの箸休めとして、肩の力を抜いて小夜たち一家の過去を追体験していこう。

体験必須の特別ストーリーパック

最後にもうひとつ、ゲーム内の説明文にもあるのでネタバレでないと判断して紹介したいことがある。

死んだはずの小夜や姉の瑞穂たちは、死後くり返される同じの日々を過ごしており、蛍はその特別な空間で彼女たちに会っているのだ。

そのくり返しの世界で何が起こっていたのかを描く特別ストーリーvol.1。

そして、従姉妹たちの想いを知ることができる“特別ストーリーvol.2”ふたつの追加コンテンツだ。

このほかにもゲーム本編中には隠れた昆虫やネコを探すコレクション要素があり、それらを通じて登場人物の意外な1面を知ることもできる。

ふたつの追加コンテンツと隠し要素は、無料で楽しめる本編を補完する重要な存在。本作の世界観が気に入った人は、これらの要素にもチャレンジしてもらいたい!!

P.N.深津庵
※深津庵のTwitterはこちら

動画でも新作紹介しています

配信前の期待の新作アプリゲームをピックアップ！

毎週更新！ファミ通App的最新ゲームランキング

YouTubeチャンネル登録して動画をいち早く見よう！

ファミ通AppのTwitterをフォロー