レビュー
投稿日2019.02.17

残酷な罠に囚われた少女たちをめぐる救出劇
屋敷に監禁されている8人の少女たちは残酷な罠に囚われ、プレイヤーであるキミの助けを求め待っている。
なぜ、そんな状況になってしまったのか。
悲劇の真相を暴いていくのが本記事で紹介する謎解きゲーム『やばたにえん』だ。
ゲームの見どころ
●残酷な罠とギミックのみで描く言葉なき世界
●生死の行方で変動する5つのエンディング
残酷な罠とギミックのみで描く言葉なき世界
首謀者どころか屋敷の主や己自身の存在すら不明な本作。
どんな目的で8人の少女を残酷な罠にかけいるのか、何ひとつ分からない状態から物語が始まる。
画面上部に並ぶアイコンが囚われている8人を示し、救助できなかった場合は無残にもバツ印で排除されていく。
そして本作の特徴として上げられるのが“STEP”という時間の概念だ。
これはマップ移動やアクションごとにカウントされるもので、その数が増すたびに周囲の環境に何かしらの変化が発生する。
つまり、迷ってばかりで謎が解けずにいれば、そのあいだに少女らを囚える罠が動き出し、最悪の場合は見殺しにしてしまうというわけだ。
そしてもうひとつ、本作は物語や謎解きにテキストを使わず、すべてをビジュアルで演出している点にも注目したい。
目に映るものがすべてであり、時間経過による環境変化でこの残酷な世界を描いている。
彼女たちの関係性や閉じ込められたゾンビの正体など、語られないからこそ知りたいという欲求が高まり考察が捗るのだ。
最大4つしか持ち歩けないアイテムの選定を誤れば、移動する回数“STEP”がかさんで少女たちの命を奪いかけない。
たったひとつの過ちが最悪を招くかもしれない恐怖感は、筆者にとって映画『SAW』シリーズの主人公になったような究極の選択を突き付けるスリリングな体験だったぞ。
生死の行方で変動する5つのエンディング
囚われている少女たち全員を救いたいのがプレイヤーの心情だが、STEPという概念が大きな壁となりそんな想いを簡単に打ち壊していく。
どんな行動をとったのか、誰を救い殺してしまったのか。
その結果によって本作は5つのエンディングへとプレイヤーを導いていくのだ。
本作の難易度はとても高く、初見で納得のいくエンディングにたどり着くのは困難だろう。
ただし、残酷で目を背けたくなる単純なグロ演出推しのゲームだと思ったら大間違い。
5つあるエンディングは想定外の展開が多く、いずれも引き付けるものばかり。とくに、“侵略者”というエンディングには必ずたどり着き、エンドロールを最後まで見届けてもらいたい。
閉ざされた墓にどんな秘密があるのか。
複雑に入り組む謎を解きに隠された真相に誰もが驚かされるだろう!!
P.N.深津庵
※深津庵のTwitterはこちら
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