俺の記憶にカノジョはいないの概要

真実と嘘が交錯する男女のドキドキサスペンス

不慮の事故に会い見知らぬ病院のベッドで目を覚ます。

“あなたと付き合っていた”と語る可愛らしい女性の言葉に、まったく覚えがない主人公は記憶喪失であることに気づく。

本記事で紹介する『俺の記憶にカノジョはいない』は、彼女だと語る女性と出会った3年前からの記憶を失った主人公が、その空白の時間を取り戻していく謎解きアドベンチャー。

何かを隠しストーカーのように監視する彼女は本当に愛すべき人なのか。

元カレや元カノの登場で荒れていく浮気あり、修羅場ありの昼ドラ系サスペンスストーリーはマジで怖いぞ!!

誰も信じられないデッドエンドと隣り合わせ物語

彼女だという木野陽菜（きのひな）と待ち合わせていた前日、何らかの事故に巻き込まれ歩道橋の登り口付近で転倒。そのまま病院に搬送され、主人公は頭部に激しい痛みを感じながら目覚める。

そんな主人公に付き添い心配そうに覗き込む陽菜は、男性ウケ間違いなしの美少女。本当に彼女なら記憶喪失で覚えていなくても「そうだったね」と肯定したくなるのだが、冒頭からどうにも様子がおかしく不気味なのだ。

本作はプレイヤーの選択に応じて物語が分岐するノベル形式。選択した内容に応じて変動する精神パラメーターの内容で物語が分岐していく。

おなじみのスタイルなのだが、記憶を失っている主人公は対峙する相手の本性を知らない。

無難な選択肢を選んだはずなのに地雷を踏んでしまうことも多くてスリル満点だ。

また、ことあるごとに出現する特別な選択肢“TURNING POINT”はミスをすると即デッドエンド、まさに究極の選択を突きつけられる。

序盤から陽菜は本当に彼女なのかと不安にさせる展開がてんこ盛り。頼れると信じた周囲の人々の裏切りは登場人物全員が疑わしい海外ドラマの主人公になった気分を味わえるだろう。

目覚めた病室にあった自分のスマホからは連絡先や履歴が削除。ごくわずかに残っていたSNSの履歴から3人の名前をみつけ、何かしらの情報が得られないかと動き出すのだが、そこにもさまざまな罠が仕掛けられている。

記憶がないのは陽菜と出会った3年前からのこと。それ以前からのつながりがある幼馴染の相澤茜との再会は安心させると同時に新たな危険の火種を生み出してしまう。

いったいに何を信じ、何を守るべきなのか。怒涛の展開に驚かされっぱなしのサスペンス劇場は最後まで目が離せないぞ!!

時間をさかのぼりすべてを補完する分岐マップ

ノベルゲームといえばなくてはならないフローチャート。本作にももちろん搭載されており、直前の選択肢からリトライするほか、任意のポイントまでさかのぼって各ルートを確認することもできる。

陽菜はプレイヤーの想像を上回る勢いでサクサクとプレイヤーを殺しにかかる。

とくに序盤のラッシュは激しく、本作を手掛けるSEECの術中にはまったようにデッドエンドをくり返してしまった。

デッドエンドという言葉にマイナスイメージが湧いてしまうが、“どうやって殺されるのか”も本作の見どころ。天才的な推理でミスなくクリアーしてしまうよりも、多彩な結末を体験しながら真相に向かうのが醍醐味でもある。

出会った3年前からの記憶を失うなんて都合のいいことがあるのだろうか。猟奇的な陽菜の正体と、何かを隠す周囲の人々の思惑を暴いていこう!!

P.N.深津庵
※深津庵のTwitterはこちら

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