レビュー
投稿日2018.05.11

推理ゲーム史上最弱の頭脳で謎を解け
この国の大学には、健全で胸を張って言えるものから呆れて言葉を失うようなものまで、大小さまざまなサークルが存在している。
本記事で紹介する『バカサスペンス』とは、とある大学にある“日々のちいさな発見サークル”略して“の見サー”こと“飲みサー”に集まった、全員バカという男女7人を中心に巻き起こる低レベルな事件に本気で挑む推理ゲームだ。
証言をふたつしか記憶できない主人公とクセの強いメンバーたちを、キミのその頭脳で正しく導いていこう!!
●名探偵やじっちゃんも呆れるシュールな事件
●全15種の結末とふたつのやり込み要素
名探偵やじっちゃんも呆れるシュールな事件
通称“飲みサー”に所属するメンバーのひとり、主人公のアホダは何かにつけて事件の容疑者にされてしまう。
根拠なき自信に溢れた彼らの言動に振り回されながら、それを覆す証拠を集めていくところまでは推理ゲームおなじみの流れ。
しかし、本作の登場人物は主人公を含めて全員バカ。事件の内容はもちろん、そのプロセスが徹底してシュールなのだ。
“置き去りの暗黒物質(ダークマター)”とは、つまり悪臭漂うウ◯コのこと。流し忘れた犯人を大学生が本気で追求する光景は、もはや子どもレベルの悪ふざけだ。
しかし、そんなことでも夢中になれる彼らを見ていると、自分自身がつまらない大人になってしまったなとしみじみ感じ、少しだけ悲しくなってくるから不思議なものだ。
こんな悪ふざけがすぎる本作だが、事情聴取や証拠品の回収など真犯人に迫る仕組みは、謎解きゲームおなじみの期待を裏切らないおもしろさがある。
主人公は6人が語る証言のうちふたつしか覚えられず、何を記憶しておくかで推理パートの流れが変わっていく。
かわいいは正義なシズク、笑顔が不気味なヒカル、男女で態度が違いすぎるワカバ、喋りかたがムカつくホストのアカギ、話が通じないけどかわいいサクラ、他人を見下すシンヤ。
みんなが何らかの事件で当事者となり、隠されたもうひとつの顔が明かされていく。
バカばっかりだけどちょっと憧れてしまう賑やかなサークル活動と、彼らに秘められた真実を大きな心で受け止めてほしい!!
全15種の結末とふたつのやり込み要素
毎度容疑をかけられてしまう主人公はいつだって孤独。証拠を集めてニワトリ並みの記憶力で事件を解き明かさなければならない。
もちろんすべてを解決するのが理想だが、本作には全部で15種類のバッドエンドがあり、それを“エンド集”にコレクションすることができる。
また、事件をどのように解決したかを評価するランキングのほか、ステージ中に隠されているメダルを全部集めると何かご褒美があるらしいメダル探しが用意されている。
推理ゲームとしての難易度は低めだが、これらやり込み要素のおかげで手応えは十分。
すべての事件を解いた先にあるEXTRAステージでどんな物語が描かれるのか。オールバカなメンバーがたどり着く真の結末は必見だぞ!!
P.N.深津庵
※深津庵のTwitterはこちら
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角満&中目黒のこれ、知ってる?
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編集長!これ、どうでしょう!?