レビュー
投稿日2018.04.09
廃墟に閉じこめた犯人を暴け!!
病院かそれとも研究施設か、薄汚れた建物の一室にあったのはベッドとパイプ椅子。そして、車椅子の上に乗せられた朽ち果てた人形の頭部だった。
本記事で紹介する『ガラス瓶に歌う妖精』は、クリアーまで約30分程度とボリュームは小さいが、絶え間なく迫り来る多彩な仕掛けと、怒涛のストーリー展開に最後まで気の抜けない脱出ゲームだ。
●緊張感が漂う密室を舞台にした王道の謎解き
●舞台背景が気になる衝撃的なストーリー
緊張感が漂う密室を舞台にした王道の謎解き
いまにも話しかけてきそうな人形の頭部が気になって冒頭から鳥肌全快の密室。自転車に乗って現れなかっただけまだましかと某映画を思い出しつつ、カビ臭そうな一室の探索から物語はスタートする。
自分が何者であるのか、どうしてこんな場所に監禁されているのかもわからない。
脱出ゲームでおなじみのシチュエーションと操作系統だが、3Dで描かれたこの閉鎖空間からは、いつなにが起きてもおかしくない不気味な気配がそこら中から漂っているのだ。
画面に表示される左右の矢印で行う方向転換や気になるポイントをタップして近づくなど、自分の足で探索しているように感じられるなめらかな動きも本作の魅力。
BGMがなく効果音だけが響き渡る作りも、この世界の不気味さを際立たせている。
解くべき謎も順を追って登場するので、どうやって使うアイテムorヒントなのか判断しやすい。
脱出ゲームとしては難度は低く迷わず進むのだが、いつ襲われるかわからない恐怖がどこまでもつきまとう。
恐怖シーンを詰めこんだサービス満点の脱出ホラーもいいが、徹底的にプレイヤーを焦らしてくる本作のようなアプローチも鬼気迫るものがあってよかったぞ!!
舞台背景が気になる衝撃的なストーリー
脱出ゲームと言えば、その多くが理不尽の塊みたいなもの。どうして閉じこめられているのか、なんでそんな仕掛けがあるのかなんて気にしたらキリがない。
当然、本作も冒頭からそうしたセオリーに沿って進むのだが、脱出後のエンドロールで想像力を掻き立てる驚きのストーリーが描かれるのだ。
何が描かれているのかは伏せておくが、このエンドロールを見たプレイヤーを集めて考察したくなるような、いくつかの伏線が残される。
願わくば本作の前日譚にあたるもの、もしくは真相に迫る続編で犯人の目的と主人公が何者だったのかを描いてほしい!!
P.N.深津庵
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角満&中目黒のこれ、知ってる?
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編集長!これ、どうでしょう!?