『機動戦士ガンダム U.C.ENGAGE』ファーストからユニコーンまで宇宙世紀を巡る戦略シミュレーション!先行プレイでわかったゲーム内容を徹底解説

投稿日 2021.11.29

壮大な宇宙世紀の物語が1作に集約!

放送開始から40年以上経ったいまでも、多くのファンを魅了し続けている大人気アニメ『機動戦士ガンダム』。現在もアニメ、プラモデル、ゲームと、さまざまなジャンルで展開を続けている。

そんな『ガンダム』シリーズから、最新スマホゲーム『機動戦士ガンダム U.C.ENGAGE』(以下、『ガンダムUCE』)が2021年11月30日に登場する。

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本作の題材となるのは、シリーズの原点となるアニメ『機動戦士ガンダム』と共通した世界でくり広げられる、俗に“宇宙世紀シリーズ”と呼ばれる作品群。

テレビアニメや劇場版アニメ、OVA作品など、さまざまなアニメ作品で語られてきた宇宙世紀の物語を、ひとつなぎの物語として戦略シミュレーションゲームに落とし込んだ贅沢な作品となっている。

今回はそんな本作の先行プレイレポートをお届けしよう。

本作の見どころ
・MSが戦場を駆け巡る戦略シミュレーション
・『THE ORIGIN』から『Vガンダム』まで幅広いMSとパイロットが登場
・宇宙世紀サーガをふり返り、新たな物語も描いていく

MSが戦場を駆け巡る戦略シミュレーション

本作の魅力を紹介するうえで、まずはゲームの基本的な流れとバトルについて説明していこう。

本作はクエストクリアー型の戦略シミュレーションゲーム。プレイヤーはモビルスーツ(以下、MS)6体とパイロット6人で部隊を編成し、さまざまなクエストに挑戦していく。

各ステージの勝利条件を満たすとクエストクリアーとなり、ストーリーの続きを読むことができるようになる。

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バトルは基本的にオートで進行。各ユニットが独自の判断で敵を攻撃していく。

プレイヤーはバトルの展開を見守りながら、ここぞという場面では各ユニットにEXスキル発動の指示を出すことができる。

EXスキルには強力な攻撃を放つものや、味方の能力を一時的に上昇させるものなど、さまざまな種類が存在。最適なタイミングで発動させることにより、バトルを有利に運ぶことが可能だ。

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もちろん、EXスキルを自動で使用する設定にも変更可能。この場合はバトルがフルオート化されるため、美麗なグラフィックで描かれるMS戦をじっくりと心ゆくまで味わうことができる。

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▲戦闘時のグラフィックにはかなり気合が入っている。じっくりと眺めてみてほしい。

バトル中に介入できる要素が少ないぶん、重要になるのが編成と配置。

各MSには5つのタイプと5色の属性が設定されており、それぞれに有利・不利の相性が存在する。

タイプによっては得意な配置・苦手な配置も設定されているため、この組み合わせを考えながら編成と配置を決めていくことで、バトルの結果は大きく変化していく。

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▲属性相性の不利があればバトル開始前に知らせてくれるため、再調整してから戦うことも可能。

編成と配置で戦略的思考を十分に楽しめる作りで、事前準備を整えれば実際のバトルはほぼオート進行となるため、プレイのテンポは非常に軽快。

オート戦闘のおかげで戦闘をじっくりと眺める余裕も生まれており、遊びやすさと戦略要素が両立した『ガンダム』らしい戦略シミュレーションとなっている。

『THE ORIGIN』から『Vガンダム』まで幅広いMSとパイロットが登場

『ガンダム』ファンなら、登場する機体やパイロットの充実度もゲームをプレイするうえで欠かせない要素だろう。

今回の先行プレイでは、MS80体、パイロット65人の参戦が確認できた。出典元の作品は『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』から『機動戦士Vガンダム』まで、アニメとして映像化されたすべての年代を網羅している。

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基本的には本作のストーリーモードで見ることができるアニメ作品からの参戦が中心だが、宇宙世紀を題材にした各種MSV企画からも人気のMSやパイロットが参戦している。

たとえばMSでは、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア MSV』名義でHi-νガンダムとナイチンゲールが登場。押しも押されぬ人気機体だけに、この参戦はうれしいところだ。

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また、ゲームやプラモで連動して展開された『ハーモニー・オブ・ガンダム』からは、ジム・ストライカーが登場。各種ゲーム作品やコミック『オレら連邦愚連隊』で活躍した機体だ。とくにコミックでは主役機として活躍しており、印象に残っている人も少なくないだろう。

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パイロットでは、“白狼”シン・マツナガが参戦。さまざまなゲームでおなじみのキャラだが、『MSV』出身ながらアニメ作品が中心の本作でも無事に参戦を果たしている。今後の非アニメ作品出身キャラの参戦にも期待が持てそうだ。

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ゲーム中では機体とパイロットを自由に組み合わせてバトルで使用できるのだが、ここで注目したいのが、パイロットが持つスキルとMSに設定された機体カテゴリー

各機体には特徴に応じた複数の機体カテゴリーが設定されているのだが、パイロットの中には特定の“機体カテゴリー”をトリガーとして強化されるものがいるのだ。

たとえば黒い三連星として知られるオルテガは、“黒いMS”に搭乗すると反応ステータスがアップするスキルを持つ。

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原作を考えるとドムやザクと組み合わせたいところだが、手持ちによってはそう簡単にいかないこともあるはず。

そこで“黒いMS”を持つデナン・ゲー(黒の部隊)にオルテガを乗せると、この場合も正常にスキルが発動する。

原作で乗っていた機体でなくとも、その力をフルに発揮できるようになるのだ。

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▲“黒の部隊”は『機動戦士ガンダムF91』に搭乗するザビーネ麾下の部隊。

パイロットの乗せ換えそのものはこれまでの『ガンダム』ゲームでもおなじみの要素だが、原作にない変わった組み合わせにも、それを選ぶ必然性が生まれるのは興味深いところ。

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▲デュバル少佐はVガンダムに乗ってもスキルが発動する。ヅダへのこだわりを量産化に対する情熱と解釈したうえで、超高性能量産機に搭乗する彼の心境を想像してみるのもおもしろそうだ。

なお、これらの機体とパイロットはいずれもガシャでの入手が中心となるが、ゲーム内で入手できる“設計図”や“キャラピース”を一定数集めることで製造することも可能となっている。一部ガシャでしか獲得できないものもあるが、大部分はコツコツと長期間プレイしていれば入手できる仕様になっているようだ。

既存のキャラクターを扱うゲームの場合、欲しい機体やキャラが手に入らないことが何より辛いもの。膨大な量の機体とキャラが追加されていくであろうゲームだけに、こうした配慮はありがたい。

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宇宙世紀サーガをふり返り、新たな物語も描いていく

最後に、本作のストーリー要素についても触れていこう。

本作のメインとなるストーリーモードは、宇宙世紀の物語をショートムービーや強敵とのバトルにより追体験できるゲームモード。

遊べるステージは、大きく分けて以下の3つ。

・UC0078-0082
・UC0083-0089
・UC0090-

“UC0078-0082”では、シリーズの原点となる『機動戦士ガンダム』を中心に、『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』『機動戦士ガンダム0080』などの一年戦争を舞台にした物語が展開される。『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』や『機動戦士ガンダム サンダーボルト』もこちらのカテゴリーだ。

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“UC0083-0089”では星の屑作戦からグリプス戦役、第一次ネオジオン抗争の物語が描かれるステージ。作品としては『機動戦士ガンダム0083』、『機動戦士Zガンダム』、『機動戦士ガンダムZZ』がここに当たる。作品数は少ないものの、シリーズを語る上では欠かせない作品が揃っている。

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そして“UC0090-”では、第二次ネオジオン抗争以降の宇宙世紀の物語を読むことができる。今回プレイした範囲では『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』、『機動戦士ガンダムUC』、『機動戦士ガンダムF91』がここに含まれていた。『機動戦士Vガンダム』もこちらのカテゴリーで展開されることになるだろう。

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各ステージでは、原作の映像を使用したショートムービーパート、原作機体との戦闘パートが交互に展開。アニメで描かれた戦場を彷彿とさせるステージでのバトルを楽しみながら、宇宙世紀の物語をゲーム上で追いかけていくことができる。

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すでに開放したステージは作品単位で見返すこともできる。物語をまとめて追いかけたい場合にはこちらの機能が便利だ。

複数の作品のストーリーを1本のゲームでまとめて振り返ることができるのは、シリーズファンはもちろん、これから宇宙世紀に触れたい人にとってもうれしいポイント。ゲームをプレイすることで宇宙世紀の大まかな流れと各作品の名場面を同時に追いかけられるという、なんとも贅沢な作りとなっている。

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それから触れておきたいのが、本作で新たに描かれる新作ストーリーの存在だ。

まずストーリーモードには、先ほど紹介した3つの時代とは別に、“新作”という項目が用意されていた。今回はその詳細は確認できなかったが、どうやら『ガンダムUCE』独自の物語が展開されていくようだ。

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この新作ストーリーのカギを握ると思われるのが、本作オリジナルのMSとして用意されているエンゲージガンダム。膝まわりのデザインにはガンダム開発計画の機体と似た意匠が見てとれるが、果たしてその関係は……? スタンダード装備となっている点も気になるところだ。

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また通常のストーリーモードとは別に、イベントストーリーも用意されていた。

今回プレイできたイベントストーリーは、一年戦争のソロモン攻略戦が舞台のサイドストーリー。ドズルに付き従うシン・マツナガ、撤退戦を行うガトーとケリィ、ソロモン攻略戦に参加する不死身の第四小隊など、歴史の裏で起きていたであろうキャラクターたちのドラマが描かれていた。

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イベントシナリオを読み進めていくと、本イベントストーリーの内容に即したアニメ映像が挿入される場面も。映像では、ソロモンを舞台とした激しい戦闘の様子が描かれていた。『ガンダム』ファンなら興奮間違いなしの出来栄えなので、ぜひともゲームのリリース後に実際にプレイし、自分の目で確かめてほしい。

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物語世界の広がりに追いつくための入門書としても最適!

本作を一言で表すと、“遊んで学べる宇宙世紀の歴史教科書”。基本無料でこれだけのコンテンツに触れられる点は、これまで『ガンダム』シリーズに触れてこなかった人が宇宙世紀を知る教材として、これ以上ないメリットとなる。

最近では映画『閃光のハサウェイ』を見て、『ガンダム』シリーズに興味を持ったという人も少なくないはず。本作はそんなシリーズ初心者が宇宙世紀作品を楽しむための足がかりとして、非常に適した作品と言えるだろう。

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またゲームとしてはライトなプレイ感覚でありながら、各機体の性能に原作の要素が反映されており、それが戦略要素にもつながるというツボを押さえた作りとなっている。

今回の先行プレイでは触れることができなかったが、ほかのプレイヤーと協力して強大な敵を倒す“共闘”、非同期型PvPの“アリーナ”、仲間たちとクランを組んでほかのクランと競い合う“クランイベント”といった多彩なコンテンツが用意されている。

すでに各作品のストーリーを知っている『ガンダム』シリーズファンにとっては、シナリオ面以外にゲームとして遊べる要素が充実しているのはうれしいポイント。これから展開される新作ストーリーやイベントストーリーを追いかける合間にも、飽きることなく遊び続けることができそうだ。

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▲ほかのプレイヤーと協力して戦う“共闘”では、機体を強化するためのモジュールが手に入る。

本作の起動時にロゴが表示される“UC NexT 0100”プロジェクトとは、宇宙世紀作品をふり返り、拡大していくことを目的としたプロジェクト。本作はこの理念を強く反映したゲームとなっている。シリーズを知り尽くしたファンも、これから宇宙世紀を学んでいく人も、『ガンダム』に興味があるすべての人に触れてほしいタイトルだ。

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ゲーム情報

タイトル機動戦士ガンダム U.C. ENGAGE(ユー・シー・エンゲージ)
対応OSiOS/Android
配信日iOS:2021年11月30日
Android:2021年11月30日
価格無料(アプリ内課金あり)
ジャンルシミュレーション
メーカーバンダイナムコエンターテインメント
コピーライト©創通・サンライズ
公式サイト https://gundam-uce.ggame.jp/
公式Twitter https://twitter.com/gundam_uce