レビュー
投稿日2021.05.15
湖よりも深く想像の斜め上の世界へ
“これはゲームではありません、おもちゃです”
公式のアナウンスにあるこのメッセージが本作のすべてを表している。
それ以上でも以下でもなく、不思議な仕掛けが凝縮された紛れもなくおもちゃなのだ。
本記事で紹介する『Mitoza』を手掛けるのが『Rusty Lake』シリーズの開発陣だと言えば察しのいいユーザーは理解したはず。
Gal Mamalyaが制作し、Second Mazeが発行した元はFlashゲームだったのものがスマホで復活。
理屈を捏ねず寛大な心で奇妙な世界をめぐっていこう。
ゲームの見どころ
●回避できない衝撃の結末と究極の選択
●72パターンの選択肢と補完される体験
回避できない衝撃の結末と究極の選択
天から降ってくる小さな種、それを植木鉢に入れるかそれとも鳥に与えるか。
すべてはこれがことの始まり。
植木鉢を選ぶと種は芽吹き、鳥を選べば飲み込み卵を生む。
一見ふつうで在り来たりな結果、そう安堵していられるのもここまでの話。誰もが言葉を失う摩訶不思議な世界へとプレイヤーを導いていく。
なぜ、どうしてそうなるのかと考えだしたらきりがない。
すべての結果を笑って突っ込めるくらいの余裕が本作には必要だ。
ちょいグロな表現も多いので万人にオススメできるタイトルではないが、在り来たりな体験に飽きてしまった人や『Rusty Lake』シリーズの独特な世界観が好きな人にはぜひ、このぶっ飛んだアプローチをゆっくりと味わってもらいたい。
72パターンの選択肢と補完される体験
本作には全部で72の選択肢があり、何を選んできたのかをオプション項目で確認できる。
Flash版当時はなかった機能が実装されているのもアプリ版の魅力だ。
なお、このおもちゃに結末はなく、必ずどこかで最初の種に戻ってくる。
選択肢の一覧機能を参考にまだ見ていない展開を網羅。無限に続くこのループの世界を存分にめぐっていこう!!
クセになる!!
P.N.深津庵
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