レビュー
投稿日2021.03.07
事件を追って不思議な森の奥深くへ
メルモスの森にキャラバンを設営、GPSとビデオカメラを駆使して森の生態系を調査する。
リスを監視する優雅なお仕事かと思いきや、徐々に雲行きが怪しくなっていく!?
本記事で紹介する『NUTS 監視ミステリー』は、研究所の上司ニーナ・ショルツ博士から下る依頼を受け、リスの生態を追いながら森に潜むもう1つの謎に迫っていくApple Arcadeのミステリーアドベンチャー。
この森にはいったい何が潜んでいるのか。
短編ながらも印象深いストーリーを存分に味わってほしい。
ゲームの見どころ
●ポップな世界でミステリアスな生態調査
●雰囲気抜群だけどクセのあるアプローチ
ポップな世界でミステリアスな生態調査
パステル調の独特な世界、研究所の依頼でリスの生態を監視することになった主人公は、機材が詰め込まれたキャラバンを拠点に調査を開始する。
本作には大きく分けて下準備をする昼パート、機材を使って監視を行う夜パートとがあり、その成果に応じて展開するストーリーもみどころだ。
設営したビデオカメラにリスが映っていたらその瞬間をプリントアウト。それをFAXで博士に送信したり、電話が鳴れば受話器を取りに向かったりもする。
ゲームをしているのは間違いないけど、どこか現実的で淡々とした業務をこなしている気分を味わえるのもおもしろいポイントだ。
GPS装置を使ってリスの生息域を探索、その範囲を広げていく過程で奇妙な違和感が漂い出す。
単なるリスの調査なのか、それとも……。
良からぬ想像が頭の中を駆け巡る不思議なストーリー。
その予感は的中するのか、それとも思いすごしか。
パステル調の美しい世界観はもちろん、博士との会話にも注目してもらいたい作品だ。
雰囲気抜群だけどクセのあるアプローチ
世界観は抜群なのだがフォントサイズが異常に小さい、説明があまりに少なく迷いやすいなど、とっつきにくい点が序盤から目立つ。
過剰な説明も鬱陶しいがなさすぎても不安になる。
“キャラバンは森の中”
“キャラバンを撮影したらFAXで送信”
この2点だけは伝えておきたい。
どこで迷うかは個々に違うだろうが、筆者はこれらのアクションで軽く詰まってしまった。
仕組みさえ覚えてしまえば別世界。どんどん引き込まれてく不思議なゲームなので、Apple Arcadeに加入しているユーザーには1度チャレンジしてもらいたい作品だ。
P.N.深津庵
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