レビュー
投稿日2020.11.23
アウェイなダンジョンでお宝探し
1ヵ月前、古代遺跡を巡る探検家のもとに“古来より伝わる宝”の調査依頼が届く。
人里離れた村に守られし洞窟と呪いにまつわる奇妙な噂。
そんな場所にどんな宝が眠っているのか、現地を訪れた探検家は与えられた期限の中で洞窟の調査を開始する。
本記事で紹介する『TreasureMan』は、よそよそしくどこか怪しい住民との交流を重ね、お宝探しに挑むレトロゲーム風のダンジョンアドベンチャー。
与えられる期日は金次第、バトル要素はいっさいないがスリル満点のお宝探しの始まりだ。
ゲームの見どころ
●この世は金!? お宝探しと期日の駆け引き
●メモ帳片手に遊びたいダンジョン探索
この世は金!? お宝探しと期日の駆け引き
古来から伝わるお宝の行方を追ってたどり着いたのは木々に囲まれた小さな村。
訪問することを事前に伝えてはあったのだが、神聖な洞窟の調査をよく思っていない住民たちの態度は拒絶的でとても気まずい。
本作はバトルのない純粋なダンジョン探索をメインに、どこかよそよそしい住民たちとの交流を通じてお宝の在り処を目指すレトロゲーム風のダンジョンRPGだ。
神聖な場所を守る実直な住民だが彼れも人の子だ。
大抵のことは“お金”で解決できてしまうのが本作のポイント。
頑なに立ち入りを拒んできた村長ですらお金を積めばあっさり許可を出してしまう。
これが村の方針か、それともこの村長にしてこの住民ありといったところか。ダンジョン内で出会う人々を含め、会話の中にお金絡みの選択肢が多いのも印象的だ。
お金で揺らぐ神聖な洞窟への立ち入り期限は支払う金額で変化。プレイヤーの行動に応じて進む時間とイベントの成功率を左右する“運”を参考に1歩ずつ奥を目指していく。
バトルはないがスリルは満点、何が起こるか分からないダンジョン探索はとてもよかった。
なお、最初に与えられる期日はあくまでも契約の第1歩。さらにお金を払えば延長することができる。
休憩ポイントの女神像を発見したら祈りを捧げてHPを回復。集めた素材を持ち帰り、それを売って便利なアイテムを購入するなど、ダンジョンと村を行き来しながら少しずつ体制を整えていくこともお宝発見の重要なカギだ。
お金があればなんとでもなるので、急がば回れの精神でゆっくり最深部を目指していこう。
メモ帳片手に遊びたいダンジョン探索
本作は各所に分岐があるが基本的には1本道。村に1度戻ってからの再出発も各階層の入り口からと探索しやすい設計になっている。
そこでオススメしたいのが各階層の特徴と分岐をメモしながらのプレイスタイルだ。
つるはしや特定のカギが必要なトビラ、毒効果を持つモンスターの生息域などを把握。周回することで資金と知識を蓄えていけば踏破率が上がっていく。
淡々とした印象を受けるが噛めば噛むほど味が出るタイプ、それが『TreasureMan』だ。
P.N.深津庵
※深津庵のTwitterはこちら