レビュー
投稿日2020.10.25
アパートに巣食う悪霊をやっつけろ
家賃が安いのにはワケがある、1人の男がそれを承知で移住を決意。
荷解きもそこそこに眠りについた翌日、ネズミになった自分の姿に驚くと同時に悪霊の存在を知ることとなる。
本記事で紹介する『ねずみバスターズ』は、ひょんなことからネズミになった主人公が元人間の先輩ネズミといっしょにわけあり物件に巣食う悪霊退治を試みる謎だらけのホラーアドベンチャー。
子供向けかと思った大間違い、大人も楽しめるアッと驚くストーリー展開に注目してほしい。
ゲームの見どころ
●悩み多き5人の住民とちょい怖な悪霊たち
●訳ありな先輩ねずみと魅力的なストーリー
悩み多き5人の住民とちょい怖な悪霊たち
「あんちゃん、こっちや」
古びたアパートに引っ越してきた翌日、ねずみになっていた自分を呼び止めたのは前日にエサをあげた1匹のねずみだった。
状況がつかめないまま導かれた巣穴には、パソコンを完備した小さなオフィス風の空間。怒涛かつ情報量多めな序盤の展開は興味を引く十分すぎる要素だ。
先輩曰く、このアパートに巣食う悪霊を退治する“ねずみバスターズ”としていっしょに戦ってほしいらしい。
それを言うなら、悪霊バスターズじゃない?
些細な疑問を抱きつつ、小さな2匹の大きな戦いが始まるのだ。
悪霊は住民の心に悪影響を与える元凶。
プレイヤーは1日1部屋に忍び込み、ストレスや不安を抱える住民に見つからないよう悪霊を退治していく。
部屋のあちこちにある調査マークを片っ端からタップ。住民の私生活を盗み見ることに罪悪感を覚えつつも、隠しきれない好奇心がタップの手を逸らせる。
悪霊を発見すると退治パートに移行、対象をタップすると光線銃の弾丸が放たれる。
エイム力は不要、誰もが1撃で仕留められる点は幅広い層が楽しめるやさしい設計だ。
また、巣穴にあるノートパソコンには光線銃を使った簡単なシューティングゲームやエピソードをまとめたアルバムなどの機能が備わっている。
悪霊を相手にシューティングバトルがしたかったという人は、ミニゲームでその想いを少しは叶えることができるだろう。
訳ありな先輩ねずみと魅力的なストーリー
1日の始まり、もしくは終わりのパートで先輩ねずみが人間だった当時の様子が描かれる。
そこで上司に追い詰められ苦しむ先輩と“ねずみバスターズ”を発足させたその理由が少しずつ明かされていく。
本作を紹介したいと感じた最大のポイントは、エンドロール直前から始まるまさかの展開だ。
“そうきたか!!”
驚かされたと同時に、このストーリーの真相を知らずには終われない最大の謎が突きつけられる。
何が起こるのかはプレイしてからのお楽しみ。
“ねずみバスターズ”がなぜ発足されたのか、なぜプレイヤーを勧誘してまで悪霊退治を成し遂げようとしているのか。
ぜひ、その答えを求めて最後までプレイしてもらいたい。
P.N.深津庵
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