レビュー
投稿日2022.06.21
シナリオも戦闘もフルオートで進行可能!
スクウェア・エニックスより6月28日に配信が予定されている『魔法科高校の劣等生 リローデッド・メモリ』(以下、『リロメモ』)。
本作は、電撃文庫から刊行され、アニメ化もされた『魔法科高校の劣等生』のキャラクターたちを自由に編成して戦う魔法バトルRPGだ。
今回、配信に先駆けて『リロメモ』をプレイする機会が得られたので、本作の内容や所感をまとめてお届けする。
連続再生機能で原作ストーリーをお手軽追体験!
『リロメモ』では『魔法科高校の劣等生』のストーリーを追体験することができ、アニメのカットをふんだんに使ったフルボイスのストーリーで物語を楽しむことができる。
アニメを見た人が懐かしく楽しめるのももちろん、初めて『魔法科高校の劣等生』に触れる人でも本作の物語をイチから味わえる。
ストーリーモードはキャラクターの会話劇が展開するエピソードとバトルとで構成されている。
バトルについて後述するが、本作の特徴のひとつとして挙げておきたいのが、ストーリーとバトルをまとめてオートで進行できるという点だ。
オート機能は多くの作品に搭載されているが、『リロメモ』ではAP(スタミナ)が足りなくなるか、バトルに敗北するか、各話の最終話以外ではエピソードの再生とバトルをノンストップで進める“クエストオート(連続再生)”機能が用意されている。
クエストや出撃パーティーの選択など、システマチックな操作をすることなくクエストを進められるので、ながらプレイもできるし、ひとまずクエストを進めておきたい場合などにも非常に便利だ。
本作では特定の時間帯にログインするだけで大量のAPが獲得できるので、クエストオートで一気に物語を読み進める際にAPには困らないのもうれしいところ。
オリジナルストーリーは原作者完全監修!
原作小説ファンにも見逃せないのが、本作で展開するオリジナルストーリーの“飛騨遺跡編”。
こちらは原作者の佐島 勤氏が監修を行っており、アニメ本編の“横浜騒乱編”と“来訪者編”のあいだで進行していた事件が描かれる。
オリジナルストーリーも本編同様にフルボイスで展開するので、アニメ版の演技が気に入っている人にとっても要注目の要素と言えるだろう。
バトルは3Dモデルが動きまくる!
本作のバトルパートは、オートと手動操作が混在したリアルタイム性のバトルとなっている。
通常攻撃は自動で行われ、通常攻撃がヒットするたびにPP(サイオンポイント)ゲージが増加する。
各キャラクターは3つの魔法を使用でき、魔法ごとに消費するPPの量が異なる。ベースはオートながら、貯めた魔法をどのタイミングで放っていくかがカギを握る。
また、戦闘中に時間が経過すると画面右上に表示されるリローデッドゲージが増加し、これが最大になるとリローデッドモードが発動する。
このモードに入るとチーム全員の全魔法のクールタイムがリセットされ、PP回復速度やクールタイムの回復速度、さらに攻撃力もアップする。
強力だがクールタイムの長い魔法も、リローデッドモードに入る直前に使えば即座にクールタイムを解除できるため、戦闘が長引く強敵との戦いではとくに重要だ。
また、通常攻撃や魔法をヒットさせることでUA(アルティメットアーツ)のゲージが蓄積。
ゲージが最大まで貯まれば、究極魔法であるアルティメットアーツで強力な攻撃を仕掛けることができる。
しかし強力な攻撃を仕掛けられるのは味方だけではない。ボスとなる敵は行動後にキャストゲージが溜まることがあり、キャストゲージが最大になると強力なフェイタルキャストを発動してくる。
通常攻撃や魔法でダメージを与えてブレイクを発生させれば、キャストゲージがひとつ減少するうえに、ボスの行動も停止する。
ブレイクはピンチを回避しチャンスを作り出せるので、強力な魔法の発動タイミングなどを工夫して上手く立ち回りたいところだ。
こう書くと戦闘中に管理すべきことが多いようにも見えるが、もちろんオートバトルも可能となっている。
通常攻撃のみならず各種魔法やUAも自動で使ってくれるため、キャラクターたちのバトルを眺めるだけでも十分楽しめるだろう。
育成もタップ1回で楽々進行!
バトルに編成するキャラクターはガチャで入手できるが、ガチャではキャラクターのほかにアシストカードも入手できる。
こちらはキャラクターに装備できるもので、能力がアップするほか、同名キャラに装備させれば追加効果が発生するものもある。
キャラクターにはそれぞれロール(役割)が設定されており、攻撃役や防御役、回復役などロールによって魔法の方向性が異なってくる。
好きなキャラでチームを固めるのもアリだが、より効率よく戦うのであればロールや魔法の組み合わせも考えるといいだろう。
キャラクターの育成に関してはレベルアップだけでなく、ランクアップや魔法の強化など複数の項目が存在するが、一括強化ボタンも用意されているため、育成で悩む必要はほとんどない。
プレイヤーのレベルがキャラクターレベルの上限となるため、毎日クエストをプレイして積極的にプレイヤーレベルを上げていくといいだろう。
手軽に『魔法科高校の劣等生』の世界が楽しめる!
原作小説のストーリーやオリジナルストーリー、そして3Dモデルのキャラによるバトルが楽しめる本作。
エピソードとバトルを自動で進めるクエストオートや、育成を1回のタップで終わらせられる一括強化など、手軽に楽しめるように設計されており、ゲームシステムを把握していなくともプレイできるようになっている。
強敵との戦いは戦術を工夫することでも切り抜けられるが、クリアーできるクエストを周回してキャラクターを強化すればオートでも突破できるため、幅広い層が楽しめる作品と言えるだろう。
『魔法科高校の劣等生』のファンも、本作のバトルに惹かれた人も、どんな入り口から入っても『魔法科高校の劣等生』の世界とこの作品らしい魔法バトルを楽しめるはずだ。