【新作】訳ありな夏休み体験!! 心にしみる昭和シリーズ最新作『あの頃の夏休み』
投稿日 2020.08.09
夏休みを懐かしむようになったあなたへ
とある年の8月1日から1ヵ月、颯介は瀬戸内の小さな島にある父の故郷で夏休みを過ごすことになる。
本記事で紹介する『あの頃の夏休み』は“心にしみる昭和シリーズ”でおなじみGAGEXの最新作。
気さくな叔父さんと叔母さん、どこか頑固で気難しいおばあちゃん。
東京から単身で訪れた颯介はさまざまな人と出会い、祖母と父の関係に触れ成長していく。
楽しいだけじゃない、ちょっと大人な夏休みを追体験しよう。
ゲームの見どころ
●ノスタルジックで尊いあこがれの夏休み
●周回し記憶を紡ぐアーカイブ収集要素
ノスタルジックで尊いあこがれの夏休み
本作は主人公・颯介の回想録を交え、当時のできごとをプレイヤー自身が追体験してく物語。
颯介曰く、“ちょっとした事情”で何年も前から母と2人暮らし。
父が生まれ育った瀬戸内に来るのは久しぶりということもあり、叔父や叔母たちとの会話もどこか他人行儀。徐々に打ち解けていく人々の関係性は必見だ。
颯介の行動は“支度”という項目で設定した“ごはん”に応じて変化する。
近所を探索したいなら“おにぎり”を、遠出するときは“三段お重”など、ボリュームのあるご飯ほど行動範囲が広がっていく。
また、支度の項目にある“どうぐ”には、帰宅するまでの時間を短縮する“貸し自転車券”や海に行きやすくなる“ビーサン”、山やお墓にいきやすくなる“虫取り網”などを設定。
さらに、“ひみつ”では慣れていない人に会う“幸運の四つ葉”や特定の人物に合うための便利なアイテムを選ぶこともできる。
気さくな伯叔父母とは対照的におばあちゃんはいつも怒っているようでなんだか怖い。
颯介の父、我が子である息子とのあいだには大きな問題があり、それが颯介への当たりをキツくしているのは事実。
そのきっかけとなる過去を紐解いていくストーリーにも注目していこう。
周回し記憶を紡ぐアーカイブ収集要素
本作はゲーム内の8月1日から31日までの1ヵ月を過ごすひと夏の物語だが、夏休みをいつまでも過ごしていたいのが人の心理。
それを叶えていくれるのが周回プレイという終わりなき夢のシステムだ。
この周回プレイの目的はアーカイブのコンプリート。
人々との交流を重ねていくことで新たな島の魅力や家族の関係性などを深く知るチャンスでもある。
颯介と同世代の子どもたちはもちろん、かつて少年少女だった大人たちにこそ本作を推したい。
あの日、子どもだった颯介には理解できなかった大人たちの想い。
なぜ、颯介は瀬戸内に来ることになったのか。
離れ離れになった両親の本音と祖母の葛藤など、それが理解できる大人だからこそ感じられる目線で見守っていこう。
P.N.深津庵
※深津庵のTwitterはこちら