『白猫』を今後長く続けるための”再構築”
2014年にリリースされ、今年の7月14日に10周年を迎える『白猫プロジェクト NEW WORLD'S』。同作は2024年4月12日にYoutube公式チャンネルで放送された”おせニャン”にて、大規模アップデートの情報を公表し、ユーザーのあいだでも大きな話題を呼んでいる。
スマートフォンのアクションゲームとして、数々の革新的操作性を導入し、魅力あるストーリーやキャラクターが特徴となる本作だが、10年目に行われる"大規模アップデート"によって、これまで積み上げてきたバトルシステムに大きな見直しが入ることが明らかになった形だ。
この情報自体はさまざまな物議を醸していることを前提で、今回は公式コメンテーターのケンちゃんの視点での情報、感想、そして想像する“『白猫』の未来”についてお伝えしていこう。
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バトルシステムのアップデート
バトルシステムのアップデートに関しては以下画像の要素が発表されている。ダメージに関する計算式、状態異常・属性の扱いの変化など、基本的には複雑化した部分がシンプルになり、各ステータスを伸ばす影響が大きくなる変更と考えていいだろう。
今回のアップデートによるメリットは、装備や仲間の補助効果(バフ・デバフ)の効果がより明確になり、“キャラクターの役割が明確になる”ことにあると感じる。
『白猫』は年月が経つに連れて“便利で強く、仲間をサポートできる”パーフェクト冒険家が多数出現していたのもまた事実で、このバトルシステムのアップデートを通じて、キャラクターの個性を際立たせようとしているのではないだろうか。
これらシステム変更は正直"微細な部分”で、今後、大規模アップデートを遊んで徐々に改善を感じていくであろうと想像できる。
そして、2024年4月12日発表段階でもっとも物議を醸したのは、“リーダースキルの廃止”だった。これは僕も含め、ユーザーの方々のリアクションはかなりのもので、実際に「ただ無くなるだけ?」という印象だったので、それも致し方ないところ。
事実、アップデート発表の後に運営から”リーダースキル廃止”の撤回が発表された。これは個人的には賛成で、リーダースキルの名称によるキャラクター性が最大の理由だ。
また大規模アップデート後の世界ならば、リーダースキルの効果もこれまで以上に個性として際立つのではないだろうか。これは4月25日の生放送でも語られているだろう。(※)
以上、バトルシステムに関して軽く触れたが、この整備によってどう変化するかは、今回紹介する“新職業”グランドクラス、遊び場(クエスト)、ゲームサイクルのアップデート後、実際に遊ぶことで体感していきたいところだ。
新職業・グランドクラス
今回2024年4月26日から開催される新イベント、”新章・勇気を受け継ぐ者たち“では、配布キャラとしてアイリス、そして、ガチャキャラとして人気キャラのシャルロット、ソアラ、ダグラスが久々に登場。
このキャラクターたちは大規模アップデートに伴って実装される新職業で登場。それぞれ、従来の職業のエッセンスを持ってグレードアップしたグランドクラス……“剣神“、“極拳”、“クロスファントム“、“ディオフェンサー”でお披露目になる。
今回、先んじてこのグランドクラスを軽く触れる機会が得られたので、そのプレイフィールをお届けしていこう。
新職業に触れて得られたファーストインプレッションは、各職業ともに“操作がかんたん“で、攻撃を当てたときの感触、快感が増しているという点だろう。さらに、これまで職業ごとに細かく異なっていた職固有の特殊な攻撃も、“職業の個性を維持”しつつ操作体系を統一したのも好感が持てる。
基本的には画面タップ連打で、爽快にダメージが与えられるようになりつつ、敵の攻撃にタイミングを取ってのアクションも数多く用意されていた。
それにより、シンプルでかんたんな操作を実現しながら、プレイヤースキルも反映される形になったと、先行プレイの段階では感じているところだ。
固い防御と一瞬の突進斬撃が魅力な“剣神”
剣を扱うグランドクラスの“剣神”、画面長押しの“ガード“による守りと、敵の攻撃に合わせてフリック回避に成功すると発動できる“一閃・改”が特徴の職業。新イベントではアイリスがこの職業に該当している。
基本的な戦い方は、タップ連打で連続斬撃でダメージを与えながら、敵の攻撃が来るタイミングでは画面を推し続けての“ガード”で対処。しっかりタイミングを取れるときはフリック回避からの“一閃・改”で、カウンターで大ダメージを与えるのがよさそうだ。
リーチは短いが超ラッシュと固い守りを持つ“極拳”
拳を扱うグランドクラスの“極拳”は、敵のつかみ攻撃をフリック回避で抜け出す“つかみ抜け”(※HPを一定量消費)や、敵の攻撃に合わせて画面を長押しするジャストカウンター、回避するジャスト回避発生時に繰り出せる反撃“虎閃”で、敵の攻撃に合わせて発動できるアクションを持っているのが特徴だ。
長い獲物を持たないため攻撃範囲、リーチは狭いものの、ラッシュ力はかなりもの。敵の攻撃を受けるリスクをみずからのプレイヤースキルでかわし、反撃する……アクション的にもかなり面白いグランドクラスだろう。
怒涛のハイスピード連撃で敵を切り刻む“クロスファントム”
エクスセイバー、双剣のエッセンスを持つグランドクラス“クロスファントム”。残像を発生させるほどのスピードで切り抜ける光速のスピードが魅力の2刀流の剣士だ。
通常攻撃はワンタップで何度も切り刻むため、スピード、SP回復能力ともに優秀。ほかの職業に比べるとリーチと攻撃範囲こそ控えめに設定されているようだが、プレイヤースキル次第ではスピーディーでテクニカルな動きができるだろう。
このクロスファントムはスピードを生かした”ファントムシフト”が強力。”ファントムシフト”は、リーチこそないものの攻撃と同時にターゲットの眼前に瞬間移動する効果があるため、タップするだけで次々とターゲットを切り替えながら攻撃し続けられるのが魅力。
また敵の攻撃が当たる寸前に回避すると発生するジャスト回避に成功すると、“幻影滅殺陣”(かっこいい…)と呼ばれる必殺技へ移行。敵1体を目にも止まらぬ連続攻撃で反撃するので、攻撃⇢回避⇢攻撃とスムーズに攻防を切り替えられるので、触っているだけでも楽しかった。
攻撃こそ最大の防御!“ディオフェンサー”
ランサー、ガーディアンのように槍を扱うグランドクラスが”ディオフェンサー”。他のすばやい職業に比べて動きは並程度だが、リーチと防御に優れた固有能力、必殺技を持っているのが特徴だ。
なお、ガーディアンでも使用できたジャストガードも備えている。しかしディオフェンサーで相手の攻撃に合わせて画面を長押しして受け止めると、敵から受けるダメージを大幅に軽減し、”つかみ攻撃”、”状態異常攻撃”を防ぐガードフィールドを展開するという、新たな効果を獲得している。
必殺技は”インパクトガード”。強烈な一撃で周囲を巻き込む攻撃手段で、通常コンボのフィニッシュや画面を長押しするチャージを最大までタメて離すと発動する。敵にダメージを与えるだけでなく、攻撃後は前述の”ガードフィールド”も展開可能だ。
まさに戦いながら”味方を守る”というサポート能力に長けた性能になっており、協力バトルでは仲間の窮地を救うのに役立ってくれるはずだ。
新生『白猫NW』はより”アクション”を楽しく、爽快に!
大規模アップデートでの変更内容でとくに注目の”グランドクラス”を中心に、今回は触れさせてもらった。
ハッキリ言ってしまえば、キャラクターの性能に寄りすぎて形骸化しつつあった職業に手を入れた形になる。もちろん、4種の”攻撃属性”としての役割は以前もあったが、今回のアップデートではより特徴が際立った形になり、どの局面で役立つかを考えたり、自分の手に馴染む職業を探したりできるだろう。
個人的にも今回の4種はそれぞれ違った特徴があり、”アクション”としては正統進化、正常化したと感じた。今回のこの4職業でもその思想が感じられたあたり、残りのグランドクラスの登場も楽しみになってくる。
そして、ユーザーの方々が気になるのは、”Before グランドクラス”のキャラクターの扱い。現時点では、グランドクラス登場以前のキャラクターたちの職業はそのまま(クラスチェンジ職業)になる。しかし、今後イベントの際には、これらのキャラをグランドクラスに昇華させるケースもあるとのことなので、続報を待ちたい。
幸い、今回はグランドクラスの”剣神”として登場するヒロイン・アイリスが配布キャラクターとして登場。ガチャにチャレンジせずとも、グランドクラスを体験できるのはうれしい。
また今後上限解放のシステムも変化し、最大数が無制限になる。もちろん、限界突破数が多くなるほどキャラクターが強化され、10段階になると職業固有の必殺技が強化される効果もある。スタールーン、とそれに類する効果があるアイテムが10個必要となるが、そこはガチャの際に”2回、同じキャラクターを仲間にする”ことで、一気に10段階アップするようになる。
これまで、残り1体のキャラクターをガチャで追い続けて、すでに入手済みのキャラクターが”被った”ときにも恩恵が生まれたことはいいのかもしれない。
以上のように、根幹からさまざまな変化を見せている今回の大規模アップデート。
「10周年を迎える『白猫』のつぎの10年を見据えた大改築である!」と運営が宣言している通り、『白猫』のアクションの魅力はそのままに、整理して「より面白いものを作ろう!」という意志は伺えた。
もちろん約10年続いたものの急激な変化に戸惑うユーザーの方々もいるだろう。
しかし「必ず、『白猫』を面白く次のステージへ羽ばたかせる」という運営チームの言葉を信じて、私、ケンちゃんとしてはまずは10周年当日の7月14日まで、全力で遊んで見てほしいところだ。
もちろん、長きに遊び、愛し続けたゲームゆえにいろいろな意見が発生することもあるはず。それは、より『白猫』を良くするために、気になる点は運営チームへメッセージを送ってほしい。