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【FFピクセルリマスター】『FF』初心者が令和のいま、初期の『ファイナルファンタジー』をプレイしてみる!~全員が主人公の物語『FF6』編~

byあぶ~山崎

【FFピクセルリマスター】『FF』初心者が令和のいま、初期の『ファイナルファンタジー』をプレイしてみる!~全員が主人公の物語『FF6』編~
FINAL FANTASY VI(ファイナルファンタジーVI)
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オペラ公演やお調子者オルトロスとの出会い、魔道士ケフカの悪逆すべてが見どころ


国内、海外問わず人気の高いRPG『ファイナルファンタジー』(以下『FF』)シリーズ。その『ファイナルファンタジー6』(以下『FF6』)のピクセルリマスターのレビューを、シリーズ初心者である、あぶ〜山崎がお届けします。

はじめに、筆者の『FF』歴はというと、PSPで過去に発売された『ディシディアFF』など、外伝作品ばかり。ナンバリング作品は自分の幼いころに兄が『FF7』や『FF10』をプレイしていたのを後ろから見ていたぐらいです。

そんな筆者が、初のナンバリング作品として『FF6』をプレイしたわけですが、感想を先に言わせてください……

このゲーム体験を30年前のスーパーファミコンで味わえてたってマジ!?

個性豊かなキャラクターと戦闘スタイル、本格的なオペラ公演、お調子者なタコの怪物オルトロスとの出会い、帝国軍の魔道士ケフカの残忍さ、耳に残る戦闘BGMやテーマ曲など、すべてが魅力的でした。最高。
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▲敵の兵器、魔導アーマーに主人公が乗り雪原を歩いていくという、王道ファンタジーとは違う雰囲気のオープニング。これからどうなるんだという物語の期待でワクワクしていました。

まず、本作はこれまでのファンタジーと打って変わって、かつて人間と幻獣が激しく争い合った“魔大戦”によって、魔法が失われ機械文明が発達している世界が舞台となっています。登場する町や施設の中には、炭鉱都市や工場、列車もあり所々スチームパンクっぽさも。
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▲ドットの表現が緻密できれいなのも魅力のひとつ。キャラのドット絵は『ピクセルリマスター』というだけあって新たに描き直されています。

そして、いちばんの特徴は登場キャラクター全員が主人公なこと。

魔法が扱える記憶を無くした少女ティナ、反帝国組織に所属するロック、フィガロ王国の若き王様エドガーと地位を捨て修行に出た弟のマッシュ、帝国の元女将軍セリスなど、操作キャラがつぎつぎ切り換わる群像劇で進行していき、最終的には隠しキャラ的なのも含めて総勢14名という多さに。
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▲ときにはパーティーを分ける必要もあったりと、全員に活躍の機会があるのはうれしいですね。

ただ、一度選択肢を間違うと今後仲間にならないといった取り返しのつかない要素もあります。実際に筆者はシャドウでやらかしました。

待ってあげられなくてごめん……。
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また、本作ではジョブチェンジの概念がないのも特徴的です。ティナなら魔導戦士、マッシュならモンクといったキャラごとに職業と固有アビリティがあるほか、のちに魔法も覚えられるので戦略の幅が非常に広いです。

中でも筆者は、マッシュの戦闘スタイルに驚きました。
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▲筆者の好きなパーティー。ティナとセリスで守りを堅め、マッシュとカイエンの高火力で敵を屠ります。大抵はパワーでなんとかした。

マッシュは、たたかう以外に“必殺技”をくり出すことができます。ただし、発動には格闘ゲームによくある昇竜コマンドのような入力が必須。

高火力な技になるとグルっと一回転させる必要があるなど複雑になっていきますが、その分素早く入力できたときの達成感は堪りません。筆者は敵全体ダメージを与える“真空波”にたいへんお世話になりました。
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▲オート戦闘では前に行動を記憶。必殺技の場合、コマンド入力をスキップできます。

ほかに、スロットの絵柄で攻撃するといったランダム要素で戦うセッツァーというキャラもいたり、それぞれに異なる戦いかたで戦闘に飽きませんでした。
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▲スロットはある程度目押しも可能。ドラゴンやBARを揃えると味方に有利な効果や敵全体に強力なダメージを与えられます。

なお、セッツァーをオートで使っていたら……運悪くマイナス効果の絵柄が揃ってしまい全員即死。

思わずハハハと笑っていましたが、セーブポイントから再開するという文字を見て絶望。ちょっと前からやり直すはめに。これが初めてのゲームオーバーです。悲しい。
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▲以降、オートでセッツァーを使用するのは控えるようになりました。

ちなみに2回目はアルテマウェポン戦。あんた強すぎだよ。
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ゲームで初めてのオペラ鑑賞

ストーリー中盤では、劇場に寄るとオペラを鑑賞することができます。これが筆者にとって人生初オペラ。いい体験ができました。

劇ではわけあってセリスがヒロインの代役を演じることになるのですが、嫌々かと思っていたら本人は意外とノリノリ。劇中でガッツリ歌います。しかも流れているのが彼女のテーマ曲なのもエモい。まさに記憶に残る名シーンのひとつと言えるでしょう。
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▲こうした、キャラの新たな一面が垣間見れるのも本作の醍醐味。

なお、オペラ公演はミニゲーム的な要素も含んでおり、歌詞を間違えたり、ボタンを押さなかったりすると失敗。最初からとなります。筆者は完全くつろぎモードで見ていた結果……ボタン入力が遅れてミスりました。悲しい。
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▲失敗時のセリフがかわいい。

そして、あいつとも出会います。

ウザいけど嫌いになれないオルトロス

本作はメインキャラだけでなく、サブキャラも魅力的で好きなんです。とくにオルトロス。

このタコの怪物には、オペラ劇場に到着する前にも一度会っており、主人公のジャマをしてきます。一言で表すなら、傍若無人なかまってちゃん。

そして、なんといっても彼?のセリフがこの世界観の中で異質すぎるんです。ティナには「わいのこのみや……」と告白してきたり、オペラ劇場での戦闘の際には「ひさしぶり……」とあいさつしてくるなど、あまりにもフランクな関西弁で最初は唖然としましたが、段々とクセに。
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▲名前の由来通りなら本来の姿は双頭の犬なはず、なぜタコ?

だけど、油断してはいけません。ボスなのでふつうに強いです。

計4回戦うことになり、最後の戦闘ではオルトロスが慕うテュポーン大先生もいっしょ。テュポーンもこれまた奇抜な姿をしていますが、侮れません。そもそも、オルトロスがなんで浮いているのかというツッコミは野暮なのでしょうか。
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▲テュポーン大先生は無口でなにもしゃべりませんが、なんとなくオルトロスとの仲のよさは伝わってきます。

主人公たちに迷惑をかけるウザいキャラではありますが、彼のユニークなセリフがいい意味でシリアスな空気を壊し、ニヤリとさせてくれるので筆者は大好きです。

最終的には、ふたりともコロシアムで働くようになります。やっぱりいいやつじゃん。
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▲人間社会に溶け込んでやがる……。

ケフカの狂気と戯けたテーマ曲

オルトロスと対照的な存在、帝国軍の大魔導士ケフカについても触れていこうと思います。

白塗りの顔、ピエロのような服装と一風変わった姿が印象的な彼。筆者は最初、その見た目から小物で悪事のレベルも低いのかなと思っていましたが、訂正します。とんでもありません。

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もちろん登場しはじめのころは、コミカルなリアクションやセリフで笑いを誘うキャラでした。しかし、ストーリーを進めるにつれ本性を表します。
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フィガロ城の放火、敵国の人間を全員毒殺、仲間であった帝国レオ将軍の殺害、ティナの自我を封じて操ろうとするなど、悪逆非道の限りを尽くします。まさに本作の“悪”の権化といっても過言ではないでしょう。

最初は好きでしたが、いまはもう嫌いです。ただ、悪を貫き通しているのは、ある意味で魅力でもあります。本人は悪を悪と認識していなさそうですが……。
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ただ、この耳に残るケフカのテーマ曲ですよ。悪役のテーマというよりかは、捉えどころのない道化っぽさ、世界を掻き乱すことに楽しさを感じてるような、愉快な音楽でついリピートしたくなってしまいます。

ピクセルリマスター版では、アレンジVer.とオリジナル版の音楽を自由に聞けますよ!
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▲戦闘BGMもおすすめ!

ほかにも、本作の魅力はいっぱい。ストーリーが進むと同時に、さまざまなメインキャラにスポットが当たり、心情の変化や過去への向き合いかたといった成長が繊細に描かれています。どのキャラも好きになること間違いなし。前半と後半でガラッと世界とストーリー進行の仕方が変化する仕掛けも、より没入感を深めていました。

ただ、これはレビューで紹介するよりも実際にプレイして感じてほしい部分でもあります。
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そんな、初めての方はもちろん過去に『FF6』を遊んだ方に朗報です。ピクセルリマスター版では獲得経験値や獲得ゴールドが4倍になるお助け機能が搭載。

そのほか細かなところもかなり遊びやすく調整されているので、ぜひ今年のゴールデンウイークは『ファイナルファンタジー ピクセルリマスター』を遊んでみてはいかがでしょうか。

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