『ヴイアライヴ』定点観測-31:今度の歌枠リレーはボカロ縛り!それぞれの個性が感じられたセットリスト【アイマス日記第279回】

2023-10-25 07:00 投稿

2ヵ月ぶりの歌枠は、3人の目覚ましい成長に圧倒される

バンダイナムコエンターテインメントが展開する『アイドルマスター』シリーズ関連の話題を取り上げる『アイマス日記』。

『ヴイアライヴ』定点観測では、バーチャルな姿で活動するアイドル候補生・灯里愛夏さん(以下、愛夏さん)、上水流宇宙さん(以下、宇宙さん)、サラ・レトラ・オリヴェイラ・ウタガワさん(以下、レトラさん)を、真のアイドルに育て上げるプロジェクト『ヴイアライヴ』について記録していく。

担当:東響希

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『ヴイアライヴ』では、3人の候補生がリレー形式で歌枠配信をする歌枠リレーを開催した。前回の歌枠リレーでは『アイドルマスター』の周年企画の一環として、アイマス関連楽曲に限定した内容だったが、2ヵ月ぶりとなった今回はボカロ系楽曲限定の企画となった。

まず、トップバッターで先陣を切ったのは愛夏さんだ。持ち前の明るく可愛らしい歌声で魅せる“グッバイ宣言”で、オープニングからコメントは大盛り上がり。続く、“ハロ/ハワユ”も可愛らしいウィスパーボイスで切ない感情を見事に表現し、観ているこちらの胸がぎゅっと締め付けた。

さらに3曲目のオシャレなジャズテイストの“からくりピエロ”、4曲目シンフォニックで疾走感のあるポップソング“初めての恋が終わる時”など、せつなさや儚さなど心を震わせるナンバーが続く。5曲目の“きゅうくらりん”で再び甘くてキュート全開の歌声を披露すると、最後は人気ラブソングの“メランコリック”が糖度MAXの愛夏さんパートが終了。

歌に関するレッスンを行う中で、自身の取り組みかたなどの理解が進んでいると本人も語っていたが、それぞれの楽曲の情景が浮かぶような表現力が素晴らしい。公式レッスンでも触れられていたが、愛夏さんの歌が持つ感情を引き出す力を感じられる内容だった。

2番手の宇宙さんは、“神っぽいな”からスタート。1曲の中での音域が凄まじく、テンポの変化が激しいうえにテクニカルな歌いかたを求められる楽曲も外れることなく完璧に歌いこなしてみせる。続く“マーシャル・マキシマライザー”も早口言葉のようなワードの多さでかなり難しい楽曲だが、こちらも見事に歌い切った。

3曲目は、宇宙さんの名前でも「宇宙」に関連した楽曲ということで“エイリアンエイリアン”を披露。歌声もボカロ音声のような可愛らしいロリボイスとなって、キュートに歌い上げる。4曲目はミドルテンポのオシャレなシティポップ“幽霊東京”を丁寧に歌い上げる。こちらは、楽曲はもちろんのこと、MVでイラストを担当していた焦茶さんの絵柄が好きということで、イラストが特技の宇宙さんらしい選曲だ。

5曲目は自分と同じ蒼のイメージということで“深海少女”を、そしてラストは名曲“ブラック☆ロックシューター”が飾る。

3人の中ではオタク知識の造詣もあり、ニコニコ動画の文化などでボカロにもどっぷりだった宇宙さんらしく、選曲に関する話題や歌っている間も終始楽しそうな雰囲気が全開だった。歌唱についても、もともと高かったがレッスンをして安定感もより増したように感じられる配信だった。

そして、トリを務めるのはアーティスト経験もあるレトラさん。毎回、歌関連では話題を攫うスペシャルボーカルで、今回披露した1曲目は“ダーリンダンス”だ。力強い歌声が持ち味だが、1曲目はかなりキュートよりの選曲で、あえて可愛げに歌って見たとのこと。とはいえ、サビなどで見せるズシっと響くような歌声は思わず無言で聞き入ってしまうレベルの高さだ。

しかし、2曲目の“脱法ロック”からいよいよ本領発揮。凄まじいハイトーンボイスや巻き舌を駆使したシャウトなど、テクニカルな部分も見事にこなし、熱くクールな歌声を響かせる。さらに3曲目の“虎視眈々”では、ウィスパーな表現やセクシーな歌声を駆使し、色気ムンムンのパフォーマンスで“プロデューサー”をメロメロにした。

4曲のせつないバラード“心做し”では、体全体を震わせるようなロングハイトーンボイスから、囁くような歌声で感情の強弱を表現し、凄まじい音域の広さを見せる。5曲目の“命に嫌われている。”では再び、持ち前の力強いロックな歌声にここでも見事な高音を響かせ、そのポテンシャルの高さで“プロデューサー”を圧倒。

そして、ラストは超メジャーなナンバー“メルト”でフィニッシュ。可愛らしさ全開の表現に、圧倒的な歌唱力と音域と技巧を凝らしたテクニックで見事に歌い上げ、歌枠リレーに相応しい締めとなった。

元々高い歌唱力を持っていたが、渡辺量さんの指導により表現や言葉感を意識する歌い方も身に着けたことにより、圧倒的なパフォーマンスを見せつけた。

プロジェクトも後半戦に入り、3人の候補生が公式レッスンなどをこなす中で、着実にパワーアップした歌唱力を改めて実感させてくれた歌枠リレー。それぞれが、自分らしい表現力を見つけ、それぞれに独自のカラーが出てきたように感じており、今後の3人のパフォーマンスがどのように成長していくのか、期待が膨らむ。

©BANDAI NAMCO Entertainment Inc.

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