11年以上続いたソーシャルゲーム版『アイドルマスター シンデレラガールズ』がついに終幕へ【アイマス日記第225回】

2023-04-02 09:00 投稿

アイドルたちのシンデレラストーリーはまだまだ続く

バンダイナムコエンターテインメントが展開する『アイドルマスター』シリーズ関連の話題を取り上げる『アイマス日記』をお届け。

担当:東響希

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モバゲーにてサービスを展開していたソーシャルゲーム版『アイドルマスター シンデレラガールズ』(以下、『デレマス』)が、2023年3月30日の15時を持って終了した。サービス提供期間はじつに11年と4ヵ月という長期間に渡っており、ソーシャルゲーム全体で観てもここまで長く続いているタイトルはそうそうないだろう。

開始当初の2011年はスマートフォンの普及がまだ進んでおらず、フィーチャーフォンがシェアを誇っていた時代。そんな中で、『アイドルマスター』初のソーシャルゲームとして配信されたのが『デレマス』だった(フィーチャーフォンを使ったゲーム『アイドルマスター モバイル』はエリアゲーム)。“765プロオールスターズ”に加えて、約90名のアイドル(サービス開始当初)が登場しており、「どうやって、それだけの数の個性を出せるんだ?」と興味が湧いた。そして、のちに190名にまで膨れ上がったわけだが、それぞれが個性が確立して描かれていることに驚かされる。

本作では、モバゲーのSNS『モバゲータウン』のフレンドをゲームに招待すると、特典としてSレアアイドルがもらえるというサービスがあり、筆者は友人から特典が欲しいからゲームをやろうと誘われたのが始めたきっかけだ。こちらは期間限定で招待特典が切り替わっており、ちょうど第5弾となる“萩原雪歩”が配布されていたタイミングだった。

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ゲームをプレイしていくうちに何人か自分が担当したアイドルが絞られていったが、当時はどちらかと言えばさまざまなアイドルのカードを集めたいという、いわゆるコンプリート欲を刺激されていた。そのため、イベントSレアが何とか欲しいと時間をかけてプレイしては一喜一憂したり、“フリートレード”の相場を何度もチェックして低レートでカードを入手するために奔走したり、思ったよりもハマってしまっていた記憶がある。幸い、無茶な課金をするほど経済的な余裕はなかったが、自由に使える金銭が多かったらと思うとゾッとする。

定期的に更新されたいたゲーム内の5コマ漫画、『シンデレラガールズ劇場』も魅力的だった。イベントだけではわからない、アイドル同士の関係性が描かれていたり、それぞれの“プロデューサー”に対する思いなどが描かれる。さらに、6周年に追加された“リフレッシュルーム”は、アイドルたちが会話形式でストーリーを展開するミニドラマコンテンツとなっており、さらにアイドルたちの理解を深めることができた。とくに『デレマス』では、アイドル同士が組んでいるユニットが数え切れないほど存在しており、そういった関係性が描かれることもあった。

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3周年で実装された“ぷちデレラ”はSDキャラのアイドルたちに衣装を設定したり、能力を強化するなど、過去の『アイドルマスター』に寄った要素も追加された。SDキャラの可愛さはもちろんのことながら、カードとは違って動きのついたアイドルたちが登場する育成モードということで、ビジュアル的にも楽しめた。

 
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“ゲームセンター”では2014年のエイプリルフールから生まれたすごろくゲーム『ダイスDEシンデレラ』や花札が楽しめる『こいこいシンデレラ』など、思わず本編を忘れて楽しめてしまう要素も盛り込まれていた。これらのゲームはできなくなってしまったわけだが、『アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ』(以下、『デレステ』)の“ゲームセンター”で復刻されたりはしないのだろうか。正直、あのままなくなってしまうのはもったいないクオリティだった。

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8周年記念には、過去のイベントのストーリーを振り返る『シンデレラヒストリー』が追加。イベントだけではなく、ガチャに付随したストーリーやアイドルたちの未公開情報も盛り込まれるなど、アイドルをより深く掘り下げる内容だ。膨大な量のストーリーとなっているが、こちらもゲーム終了とともに見れなくなってしまう。前述の“ゲームセンター”も併せて、別の形で公開して欲しいところ。先日『アイドルマスター』のポータルサイトにて、サービスが終了したソーシャルゲーム版『アイドルマスター SideM』のコンテンツを補完する『315 PASSION CONTENTS』の追加も発表されている。『デレマス』でも同様の施策を行ってくれることを期待したい。

 
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今年1月からはサービス終了に向けて『ラストシンデレラストーリー』が公開。ゲームのストーリーとしては、事務所の建物の老朽化により新たな場所に引っ越す、ということでゲームが締め括られることになった。あくまでいったんの区切りということで、今後もアイドルたちのストーリーが続いて行くことが感じられる内容だった。

 
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▲引っ越し後のストーリーは、『デレステ』の事務所の背景のように見える。

本作の終了によって、シンデレラガールズのゲームは『デレステ』に一本化されることとなる。寂しさもあるが、複数のブランドを跨いで“プロデュース”している“プロデューサー”にとっては、シンデレラガールズたちのプロデュースが注力しやすくなったという前向きな面もあるだろう。まずは、クローズに向けてサービスを続けて、最後まで楽しませてくれた運営サイドに称賛を送りたい。

©BANDAI NAMCO Entertainment Inc.

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