『逆転オセロニア』いちこ(お泊まりスクープ)/世界のザキヤマが独断と偏見で選ぶ推し駒`s 【FILE215】
2024-07-13 19:00
2022-04-23 19:00 投稿
この記事に関連するゲーム ゲーム詳細
逆転オセロニア
ドーモ、世界のザキヤマです。
まさか『シャーマンキング』(以下、『マンキン』)コラボが始まるとは……! たしかに先日、新作のほうのアニメも最終回を迎えましたし(続編も楽しみ!!)、時期的にはむしろベストタイミグなのでまったくおかしくないのですが……。アレですね、本当に好きな作品がコラボすると思考停止に陥りますね。
結論から言うと、今回は駒性能や使いかた紹介ではなく、コラボにかこつけた思い出語りと作品推し、そして用語解説となります。
『マンキン』は1998年に『週刊少年ジャンプ』にて連載が開始された作品。当時僕はバリバリの中学2年生だったわけですが、人生でも有数のドハマリをしまして。
とくに主人公の麻倉葉は中学生ながらやけに達観していて、「なんとかなる」、「やったらやり返される」といったシンプルながら考えさせられるフレーズの数々は、ザキヤマ少年の心に大変ぶっ刺さりました。そもそも連載当初、葉君と自分がほぼ同じ歳だったこともあり、「こんな考えかたができたらいいなあ」と憧れすら抱いていました。
毎週ワクワクしながら紙面をめくり続けるうちに大学生になり、いよいよ大詰めというところで唐突に“伝説の最終回”を迎えた時は「ウソだろ……?」と放心状態になったことはいまだに覚えています。詳細は控えますが、どうしても知りたい人は“プリンセスハオ”とか、“寝るぞー!”とかでググればいいと思います。
そんなこんなでロス状態が数年続いていたわけですが、最終回まわりのちゃんとした加筆も含めた完全版の発売が後年に決定。僕は留年していたのでまだ大学生をやっていましたが、10年間追い続けた物語がようやく完結し、うれしさともの悲しさがまとめて去来する、なんとも言えない気持ちになったものです。
そんな『マンキン』ですが、ここ最近は続編に加え、さまざまなスピンオフも連載中とうれしいかぎり。いまだに大好きな作品なので、新刊が出るたびにKindleで即購入してスマホをシュッシュしながら読んでいます。
『マンキン』の魅力は語り尽くせないほどあるのでコンパクトにまとめるのが難しいのですが、強いて言えば、独自の哲学を感じさせるようなストーリーライン、考察しがいのある各種設定、シンプルながら核心を突いたワードセンス、そして尖りまくったキャラデザ(とくにオーバーソウル関係)でしょうか。
さて、そんなこんなで名シーンとか好きなキャラとか設定とか語りたいことは山ほどあるのですが、いざコラボが始まって各キャラのフレーバーを見てみたら、かなり徹底してネタバレが避けられているんですよね……!
となるとこちらとしてもヘタなことは言えないので、どうしたもんかと。ただ、改めて考えると『マンキン』ってバトルマンガの中では設定周りがけっこう複雑なんですよね。
今回のコラボ目的で『オセロニア』をプレイした人や僕のようなファンはともかく、単純にふれてこなかった人からすると、正直なところ謎の用語がひしめいているわけなので、ファンとしては何らかの形でフォローに走りたくなった次第です。
というわけで以下からは、ネタバレはできるだけ避けつつ、ゲーム内のセリフやスキル名などから確認できるものを中心に、『マンキン』の注目ワードを解説していきます。
『マンキン』にはその名の通り個性豊かなシャーマンがわんさかと出てきます。作品内でのシャーマンは「あの世とこの世を結ぶもの」とされており、陰陽師やイタコ、山伏からネクロマンサーまで豊富ですが、ざっくりと「霊を使って戦う人たち」という認識で問題ありません。
ただ、基本的にはバトルものなので強さの指針がありまして、これが“巫力”に該当します。巫力は作中アイテム“オラクルベル”で数値化できるのですが、この数字がデカいほど強い……とは一概に言えません。いくら強大な巫力を持っていても、それを活かせる持ち霊がいないとどうしようもないんですよね。
そして霊が持つ力はそのまま“霊力”と呼ばれています。いわゆる召喚獣として霊を考えるならば、「単純に霊力高いヤツを手に入れればいいじゃん」となるのですが、ここで巫力が重要になってきます。
というのも、『マンキン』の世界では、基本的に「自身の巫力を大幅に越える霊力を持つ霊は扱えない」というルールがあるからなんです。たとえば電池を巫力に、機械を霊力に置き換えるとわかりやすいかもしれません。ミニ四駆なら単三電池で問題なく動きますが、エアコンとなるときびしい……というか物理的にムリなのと同じです。
逆に言えば、巫力1000のシャーマンが霊力10の持ち霊を扱っても、巫力200霊力200の相手には負けるロジックとなります。巫力が大きいに越したことはないのですが、霊力を考慮しないで巫力のみに囚われていると勝てない状況もあるんですよね。このあたり、バトルものとしてひねりが利いているとくに秀逸なポイントと思っています。
ちなみに原作には「霊力が大きすぎるあまり1回使うと気絶する」という、メチャクチャ強力ながらものすごく燃費の悪い、ロマン砲のような持ち霊も登場します。大好きです。
なお、巫力は生まれ持ったものなので通常の手段では底上げができません。じゃあ上げたかったらどうするかというと、文字通り「死ぬ」んですよね。正確には瀕死状態になったり臨死体験をすると上がります。
シャーマンが使役する霊のことを“持ち霊”と呼びます。ただ霊といってもさまざまで、葉の阿弥陀丸はもともと人間霊ですが、ハオのスピリット オブ ファイアは精霊、そしてジャンヌのシャマシュはガチの神様と多岐にわたります。要するに霊的な存在であれば持ち霊になり得るということですね。
一応、強さの序列・格としては神>>精霊>>生物霊(人間・動物)ではありますが、霊になってから長い年月を経ると生物霊が精霊に進化することもあり、原作ではこのあたりも重要なファクターとなっています。
媒介は、シャーマンが霊を憑依させる物体のこと。原作序盤では自身に人間霊を憑依させ(憑依合体)、生前の技能などをトレースして立ち回るシーンもありますが、ちょっと話が進むと物に憑依させて戦うことが大前提となってきます。
コラボ内で明言しているものとしては、道蓮の“宝雷剣”がありますね。「全ての霊の魂を研ぎ澄ます」のセリフ通り、持ち霊の力を引き出すことに大きく貢献していました。
媒介の選定基準としては、葉の阿弥陀丸の場合は生前に愛用していた刀である春雨、シルバの動物霊であれば生前の牙や羽といったように、霊との相性が重視される傾向にあるようです。そして明言は避けますが、ハオのスピリット オブ ファイアような「そんなのズルじゃん!」というような例外もあります。このあたりの霊と媒介の関連性も本作のおもしろいところです。
シャーマン本人に霊を憑依させることを憑依合体と呼びますが、媒介に憑依させるとこれがオーバーソウルになります。「基本的に物体に霊を込めることはできない」とされているため、霊(ソウル)を物体に憑依させると媒介から溢れる(オーバー)という理屈なんですね。
とはいえそのままだとただ溢れているだけなので、これをシャーマンの力で物体にしっかり留めつつ、任意の形で具現化する必要があります。
その形は多種多様で、葉のスピリット オブ ソードのような巨大武器もあれば、ハオのスピリット オブ ファイアや、マルコのミカエルのような召喚獣めいたものもあります。ちなみに道潤の持ち霊というかキョンシーである李白竜も、広義でオーバーソウル扱いです。このあたりは括りの幅が非常に広いですね。
このオーバーソウルこそが『マンキン』の骨子のひとつでして、そのデザインの多様性や意外性にはワクワクしまくることうけあい。
ちなみに続編では、名称・ビジュアルともに「偉い人にはそれがわからんのですよ」と言われるようなロボットに酷似したオーバーソウルも出てきます。ただ具現化する形状は、「シャーマン本人に馴染みがあり、イメージしやすいもの」という傾向にあるため、大枠で見るとオーバーソウル=キャラクターの人となりを表現する機能を持っているとも言えるでしょう。
なお、個人的には葉のスピリット オブ ソードの初お披露目シーンはとにかく衝撃的で、少年時代の僕は完全にノックアウトされました。男の子ってデカい剣好きじゃないですか。あれ、長さ10メートルくらいありますからね。自身の等身の何倍もの巨大な剣を扱うロボットはちょくちょくいますけれど、人間サイズでこの大きさの武器を振り回すのは、葉が登場するまでほぼいなかったんじゃないでしょうか。
ちなみにスピリット オブ ソードには、オーバーソウルしたものをさらにオーバーソウルさせる、“二段媒介”という高等技術が用いられています。これが葉のセリフにある「阿弥陀丸 in 春雨、inフツノミタマノツルギ」の由来ですね。
甲縛式オーバーソウルは、オーバーソウルの上位技。オーバーソウルは武器化か召喚獣的な具現化が多いのですが、甲縛式はオーバーソウルを身にまとうことで、攻防ともにより高い性能を発揮することが可能になります。こちらのイラストでは、葉のものが白鵠(びゃっこう)、ハオのものが黒雛(くろびな)で見事に対になっていますね。なお、甲縛式オーバーソウルは奥義扱いなので、習得は非常に困難とされています。
そして葉がこの白鵠を作るにあたってのエピソード、非常に『マンキン』節が利いていると言いますか。元になったのはだれしもありそうなすごく普通の原体験なのですが、白鵠を編み出すまでの流れとロジック、本当に秀逸で大好きです。これは『マンキン』全編を通して言えますが、キャラの行動原理と結果にやたら説得力があるんですよね……。
最後は用語というか個人的な推しキャラであるマタムネについて。物語上でかなり重要な役割を担っておりフレーバーの通り葉の初めての持ち霊なわけですが、「マタムネ本人はシャーマンではないのに刀状のオーバーソウルを使う」など、相当な異端ぶりを発揮しています。
ネタバレの塊なので詳細は省きますが、彼が登場する“恐山ル・ヴォワール ”という話は原作でも屈指の人気エピソードかつ、同名の楽曲も胸に迫るものがある名曲となっています。ああ、本当はアレやコレやいろいろ語りたい……!
とにもかくにも、今回のコラボで『マンキン』に興味を持っていただけたら、最近まで放送していたアニメはもちろん、原作マンガ、そしてスピンオフなどにもぜひふれてみてください。一度ハマると抜け出せないおもしろさがある、本当に魅力的な作品群なので!!
【“世界のザキヤマが独断と偏見で選ぶ推し駒`s ”のまとめはこちら】
文/世界のザキヤマ(@zakiyamaofworld)
YouTubeチャンネルの登録はこちら |
対応機種 | iOS/Android |
---|---|
価格 | 無料(アプリ内課金あり) |
ジャンル | RPG/テーブルゲーム |
---|---|
メーカー | DeNA |
公式サイト | https://www.othellonia.com/ |
公式Twitter | https://twitter.com/Othellonia_info |
配信日 | 配信中 |
コピーライト | オセロ・Othelloは登録商標です。TM&Ⓒ Othello,Co. and Megahouse / © DeNA Co.,Ltd. |
この記事に関連した記事一覧
この記事と同じカテゴリの最新記事一覧