【会社訪問】オフィス内にカフェ、図書室、フィットネスルームが!?『ハチナイ』や著名IPタイトル開発で知られるアカツキってどんな会社?
2020-02-04 17:00 投稿
アカツキってこんな会社!
ゲームファンの多くは、きっと一度はゲーム業界で仕事をすることを夢見たことがあると思う。
ゲーム業界、そしてゲーム会社というのはエンタメコンテンツを発信することもあってか、社内の雰囲気やルールもエンタメ色溢れる、ユニークなシステムになっているところが多い。そこでここでは、なかなか表に出ないユニークなシステムや社風、ルールを持ったゲーム会社さんをご紹介!
この企画に今回ご協力いただいたのは『八月のシンデレラナイン』や数々の著名IPのゲーム開発でヒットを連発していることでもおなじみ、アカツキさんです! アカツキさんは果たしてどのような会社なのか? 突撃取材とインタビューを行ってきたぞ。
見どころいっぱい社内見学!
受付でまず出迎えてくれるのが、アカツキさんの会社ロゴ! 会社ロゴを覆うように植えられた植物、そしてエントランスのあちこちに生い茂る植物はすべて本物で、季節に合わせて植え替えられるという。
春には桜、夏にはひまわり、秋にはカボチャ、そして冬はクリスマス仕様のエントランスになり、来る人々を楽しませてくれるというわけだ。入り口からすでに遊び心を感じさせてくれた。
こうしたエントランスが作られている理由は、オフィスのコンセプトが“Colorful Garden”であるからだそうだ。エントランスに限らず、屋内にも緑がたくさんあり、季節が感じられるオフィスになっているとのこと。これから中を見るのが楽しみ!
エントランスに続いて案内されたのは、大きくカーペットが敷かれたエリア。ここはSHINEラウンジと呼んでいるスペースで、大会議室であり、カフェスペースでもあり、仕事もできるフリースペースとなっているそうだ。
「会議室って言っても、椅子も机もないじゃん」と思う人もいるだろう。なんと、ここで全社会議が行われる際には、みんなで座布団を持ち寄って地べたに座り、フリーダムな感じで進められるのだという。なお、こちらのホールでは会議のほかにも、様々なイベントや勉強会が行われるそうだ。
ちなみに、このフリースペースに併設されているカフェはこんな感じ。コーヒーやシェイク、スムージーが頼めるほか、お菓子やお弁当も用意されていた。
さらに、このスペースには社のみんながオススメする書籍が並べられたプチ図書館のようなエリアも。ここにある本は、アカツキのメンバーは誰でも読むことができるという。
社内にはこの他にも図書スペースがある他、福利厚生で図書購入のサポートもあるそうだ。
のっけから自由さを全身で感じさせてくれたアカツキさんだが、この雰囲気はまだまだ続きます!
会議室に続いて案内されたのが、社員向けに用意された図書室。ここには科学や芸術、政治、宗教などビジネスには直接関係はないけれど、インスピレーションが得られそうなものが集められているという。
余談だが、このほかアカツキさんの社内にはもうひとつ図書室があるという。本好きにはたまらない環境だ。
またこの図書室には大画面ディスプレイとゲーム機が用意されているため、ここでゲーム大会や映画鑑賞会が行われることもあり、社員の皆さんが思い思いの使いかたをしているという。
この時点でもう「なにこの会社、めっちゃうらやましいんだけど」という言葉が喉から溢れ出ていた状態だったが、驚きはさらに続く。
続けて通された場所はこの図書室の奥。そこにあったのは……。
運動スペース!
っていうかボルダリングの壁まである! 仕事の都合上、ゲームメーカー様をはじめさまざまな会社に訪問しているが、ボルダリング用の壁が用意されているオフィスを見るのは初めて。
ここではボルダリングはもちろん、社内のダンスサークルが使用したり、ヨガやピラティスなんかも行われるているそう。さらには、定期的にドクターストレッチからトレーナーさんが来てくれ、マッサージを行ってくれる日もあるという。
肩凝りや腰痛に悩まされるエンジニアの方に大好評とのこと。誰もが自由に使えるということから、ここで会議をする人たちもいるとか……。なにそれすごい楽しそう!
いちばん気になる執務室、作業スペースについては、機密情報に溢れているため撮影はNG。代わりに、どういったデスク環境で作業をしているのかを、特別に再現してもらったので、そちらもお届け!
では、こんな自由を感じる社内で働いている人、そして会社を作っている人とはどんな人なのだろう? 『八月のシンデレラナイン』をはじめ、同社で数々のヒットタイトルを手掛けたプロデュース事業部 事業部長である山口修平氏と、取締役兼ゲーム事業本部本部長の戸塚佑貴氏にインタビューが行えたので、ふたりが感じるアカツキという会社についても聞いてみたぞ!
ゲームに本気の会社です!
――山口さんから見るアカツキという会社は、どういう会社ですか?
山口 いままでにない会社というのがいちばんしっくり来ますね。アカツキはゲームを”ビジネス”としてだけ見るのではなく、ゲームそのものの見えない価値をとても強く信じている会社だと思います。
なので、“ゲームは世界の心を動かせるエンターテインメントコンテンツ”という考えのもと、コンテンツ作りに本気で取り組んでいます。
――先ほど会社の中を見学させていただいたときに、かなりユニークな雰囲気を持った会社だと感じたのですが、山口さんから見てユニークなシステムというのはありますか?
山口 アカツキでは朝の習慣としてプロジェクトごとに朝会をしているのですが、私のプロジェクトの朝会では“Good&New”をしています。
――それはどういったシステムなのでしょう?
山口 3、4人程度の小グループで24時間以内に発見した新しいこと、よかったことなどを共有する場です。朝会の時間を利用して、そういったものを発表し、お互いを知る場として活用しています。
――おもしろい取り組みですね。
山口 こういう場を設けてお互いの趣味嗜好をよく知れば、議論の停滞が起こりにくくなるんですよね。「こういうことを言ったら強い反発を受けるのではないか」とか「この意見は受け入れられないのではないか」という恐怖や不安も、相手を知っていれば予測を立てて立ち回ることが出来るので。
――なるほど確かに!
山口 このほかにもお互いを知ることを促進する制度はたくさんあって、たとえばチームランチやチームディナーとして使える予算は、しっかりと割り当てられている状態です。こうしてお互いが正しく意見交換できるようになれば、リーダーが細かく指示を出さなくても現場の当事者同士で自己解決していってくれるようになり、自然とプロジェクトが回っていくようになります。
――そのほかにもアカツキならではの、ユニークな点というのはありますか?
山口 組織の構図はユニークだと思います。一般的な会社だと、組織はピラミッド型になりがちだと思うのですが、アカツキでは「役職は役割」という考えかたにもとづいた組織体制を作っています。なので、プロデューサーがいちばん偉いポジションというわけではなく、あくまでもその役割に適しているからやっている、という感覚です。また、積極的に権限移譲をするので、能力のある人にはバンバン権限を任せていきます。だから、かなりフラットな環境で開発が進んでいると思います。
――すごく健全な環境なんですね。では最後に、山口さんが挑戦してみたいことについてお教えください。
山口 僕はいままでに手がけたゲームのプロデューサーもやりつつ、現在、新たなオリジナルIPを作るというプロジェクトにも携わっています。なので「世界中の人に楽しんでいただけるようなIPを生み出す!」というのが夢ですね。
エンターテインメントコンテンツは、政治の問題や、国際問題を飛び越えて、純粋にそれを楽しむピュアなコミュニティが形成されやすいなと思っています。コンテンツがひとつの共通言語のような形になり、世界で認められ、人と人との繋がりになれるようなIPをアカツキ発で作れたら、うれしいですね。
素直さと情熱と人への尊敬を胸に
――戸塚さんが考える、アカツキにしかない魅力はどういった点だと思いますか?
戸塚 個人的には、ピュアさ、素直さ、情熱、人への尊敬といったあたりが魅力的であり特徴だと思いますが、企業単位としては「why」から始めるということを大事にしている点が特徴的かなと。
――それは、どういうことでしょう?
戸塚 私たちは「なぜ、そのプロジェクトを実行するのか」というところから始め、そこから自分たちの強みを活かせるプロジェクトチームを作ります。
そしてそのチームに権限をドカッと渡して、自分たちでドンドン推進していく体制を整えるのですが、そうしたスタート地点や進めかたというのは、特徴的であり魅力的なポイントだと思います。
――アカツキさんならではの開発環境やシステムというのはありますか?
戸塚 弊社には、500万円以下の予算を用いたシードプロジェクトという制度があります。これは、積極的に新しい挑戦を促して、とくに若手の成長を促すためのものです。みずからが「やりたい」と手を上げたものに関しては、会社をあげて応援をしていきます。もちろん、本業がおろそかにならないというのが大前提になるので、上長の許可などは必要になりますが。
――プロジェクトごとに成功の定義は異なると思いますが、シードプロジェクトにおいて、成功の定義は手を上げた本人が設定するのでしょうか? それとも会社や上長から「ここを目指しましょう」と提示されるのでしょうか?
戸塚 成功の定義に関してはプロジェクトの立案者やメンバーが提案し、経営とすり合わせて落とし込んでいく形になります。
弊社には“カラフルキャンバス”という経営管理の仕組みがあるのですが、これは「なんでこれをやるのか?」、「なぜ、人々のためにやっているのか?」、「なぜ、アカツキのためにやっているのか?」などいくつかの質問に答える形でそのプロジェクトを言語化し、全社員に公開するシステムです。
――全社員に公開というのはすごいですね。
戸塚 全社員に公開することで、そのプロジェクトが経営とプロデューサーとの口約束で終わらないようにするという目的もありますが、そうすることでそれを見た社員の誰かが「このプロジェクトなら、自分がこういう貢献を出来るかも」と提案が出来るようになります。
またデータとして残るので、将来新しいプロジェクトを始める際の参考資料にもなります。そのチーム(人)はどういう考えを持ち、夢や希望を掲げてプロジェクトを動かしたのかなどが確認できるので、サポート体制を整えやすくなるのです。
――なるほど! ちなみに、このシードプロジェクトで作られたものって代表的なものってございますか?
戸塚 直近のものですと、PvP特化型カジュアルゲームスタジオ“Buddy”がそれに当たります。『Tripal』というFacebookゲームを始め、現在も多くのタイトルを開発しています。
――戸塚様はゲーム事業部の本部長でいらっしゃいますが、戸塚さん個人がいま掲げている夢と現在のミッションはどういったものになりますか?
戸塚 2020年代を代表するようなゲーム企業になっていきたいと思っています。アカツキでは「ゲームの力で世界を幸せに」というメッセージを掲げていたのですが、今一度その思いを大事に、ゲーム産業に貢献し大きな実績や自信を付けていきたいと思っています。
製品はもちろん、組織文化や人材を世界に波及させていきたいとも思っているので、それに一致団結して挑んでいきたいです。
――では最後に、アカツキにはどんな人に入ってきてほしいですか?
戸塚 やはり、冒頭にも述べた素直さと、情熱と、人への尊敬みたいなところを持った方がいいですね。そしてゲーム作りというすばらしい産業に対して長期的に挑戦し続けられる方、世界に挑戦していくような人といっしょにお仕事をしていきたいと考えています。
――本日はお忙しい所、本当にありがとうございました。
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