京都!?いいえ埼玉です!!マムシやイノシシの気配を感じる『Ingress』ミッションディ武蔵嵐山リポート

2019-05-28 20:40 投稿

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Ingress Prime(イングレス プライム)

嵐山の由来にビックリな埼玉県比企郡の旅

2019年5月25日、ナイアンティックの位置情報ゲーム『Ingress』を使った地域イベントのひとつ、ミッションディが埼玉県比企郡嵐山町で開催された。

1200人強のエージェントが集まったミッションディ武蔵嵐山の様子を、フリーライターの深津庵がお届けする。

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ヤツがいる!? ドキドキの菅谷城跡地散策

ミッションディ武蔵嵐山(以下、MD武蔵嵐山)という名称を多くの人は“むさしあらしやま”と読むだろう。

これ、埼玉県民ですら間違える人がいるほどで、正直なところ筆者も今回のイベントを知るまで曖昧に覚えていた。

ちなみに、深津庵は“ふかつあん”である。

そんな“むさしらんざん”の由来は昭和3年(1928年)に、林学博士として知られる本多静六が訪れた際、京都の嵐山(あらしやま)の風景に似ていることから命名。それがきっかけで観光スポットとして栄えていったのだ。

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当日は5月だと言うのに夏日の予報。

炎天下での探索を極力回避するため、6時20分ごろ武蔵嵐山駅着の始発プランで行動を開始。10時から始まる受付までにクリアー条件(18ミッション中6つ)を達成することを決めていた。

そこで、今回選んだのが……。

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最寄りの[No.01]武蔵嵐山駅からスタート、まずは[No.02]安岡正篤記念館と[No.03]史跡菅谷館跡を散策しながら[No.04]千年の苑ラベンダー園を目指す。

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歩き始めて早々に感じたのは嵐山町のマスコットキャラクター“むさし嵐丸”が駅構内はもちろん、公園の柱や自動販売機などそこら中に潜んでいることだ。

ミッション名にもなっている安岡正篤記念館は開館が9時からということで素通り。その道沿いであり3番目の史跡菅谷館跡につながる林道を進むことにした。

このころまでは日差しも弱く、AGにもほとんど出会うこともない“武蔵嵐山貸し切り状態”を満喫。始発で来てよかったとしみじみ感じながらも、すでに50人前後のAGが該当ミッションを達成しているログを見て、猛者たちの本気を思い知らされる。

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史跡菅谷館跡というのは、嵐山町(旧武蔵国男衾郡)にあった菅谷城とも呼ばれていたものの跡地。昭和48年(1973年)に国の史跡となり、その敷地内には県立の博物館が設けられている。

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ミッションでは“建物跡と井戸跡(三ノ郭)”や“菅谷館二ノ郭”といった6つのポータルを通じて敷地内を散策。ウシガエルらしき鳴き声に導かれ堀を覗き込んでいたら、足元に“毒ヘビ(マムシ)に注意”の看板を見つけてビックリ。

爬虫類全般は苦手な筆者にとってここから先は肝試し

ほんのり暑さを感じ始めていた体もお陰さまでいっきにクールダウンだ。

なお、畠山重忠像のポータルをハックしながらも実物を見逃す失態。その後、思いがけない流れで達成することになる。

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6月が待ち遠しい約8ヘクタールのラベンダー園

史跡菅谷館跡の南郭を抜けると緑はさらに深くなり、7種類のホタルが生息する“ホタルの里”にたどり着く。

しかし、残念ながらオススメの時期が6月ごろということで姿を確認することはできなかった。

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その後、都幾川をまたぐ二瀬橋を渡り、川沿いに並ぶ多数の田んぼを眺めながら南西へ。

千騎沢橋を使って再び都幾川を越えると前方に見えてきたのが、8ヘクタールというビッグサイズの“千年の苑ラベンダー園”だ。

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約5万株が咲き誇る日本最大級のラベンダー園ということで、今回のミッションルートにも組み込んだ期待のスポット。

しかし、当日はまだ準備中でほとんどがつぼみ状態だった。

それでも8ヘクタール、広大な敷地にラベンダーのつぼみが並んでいる光景は圧巻。6月7日から7月7日のあいだ“らんざんラベンダーまつり”が開催されるので、興味のある方はいまからスケジュールを調整してほしい。

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BBQ場としても人気の嵐山渓谷でリフレッシュ!!

4番目のミッション最後のポータル“槻川散策回廊案内図”を終え、国道173線(ときがわ熊谷線)を越えると5番目、[No.17]武蔵渓谷の起点となるバーベキュー場に着く。

時刻は7時52分、開園するのは9時なのだがバーベキュー目的の車数台が列を作って待機。列を無視して突破してきた車とそれを注意する係員のやり取りを横目に、周辺にある対象ポータルをハックしながら向かったのがバーベキューカフェ“フクロウの森”だ。

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カフェの案内板近くにあった立て札に営業中の文字。武蔵嵐山駅からここまで歩きっぱなしだったので、少し休憩しようとカフェを訪れたのだが残念なことに鍵がかかっていた

調べてみると営業時間は10時から18時。もしかするとMDのために、渓谷の見える駐車場までの空間を開放してくれていたのかも知れない。

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そして今回、筆者がもっとも楽しみにしていたのが、[No.17]のミッション最終ポータルをさらに進んだ場所から一望できる嵐山渓谷の景色だ。

ポータル自体は林道の途中にあり、そのまま引き返してしまうAGも多かったと思うのだが、本当にあと少し先まで足を伸ばすと渓谷に進む階段が出現。それを下っていくと渓谷をまたぐ橋と、それらすべてを包む大自然が姿を現すのだ。

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渓谷を流れる水のせせらぎ、暑さを和らげてくれる風が生み出す優雅な木々の葉音。この後、来た道を30分以上歩いて戻らなければならないのだが、それでも訪れる価値のある体験だった。

近くには月川荘キャンプ場与謝野晶子“比企の渓”歌碑など、渓谷を流れる槻川に沿っていろいろなスポットがある。

ミッションはもちろん、それらを目的に訪れてみるのもいいだろう。

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最後の1つ、[No.05]オオムラサキの森は[No.03]で訪れた菅谷館跡にあった雑木林を活かしたもの。

国蝶オオムラサキの飛ぶ姿を見たいという願いを込め、それに必要な自然を残すため運営されている場所を目指すルートだ。

国蝶オオムラサキ、どんな姿をしているのかこの目で見たい。

そう思っていたのだが黙々と嵐山渓谷を引き返す道中、どんどん日差しが強くなり驚きの速度で疲労が爆発。フクロウの森で休憩を取れなかったこともあってか、体が“もう無理”と危険信号を発し出す。

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たかが全16ミッションの5つ目なのだが、撮影しながら行ったり来たりの散策なので、移動距離が本来の数倍に膨らんでしまう。

そこに当日の炎天下、おじさんには少々しんどい季節がやってきていたのだ。

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そんなこんなで、受付会場に到着したのは予定より1時間遅い11時ごろ。

その後、14時から行われた撮影会には町長の岩澤勝氏を始め、ナイアンティックの川島優志氏、石塚尚之氏、山崎富美氏らが駆けつけ、今回のMD武蔵嵐山を企画したPoCや嵐山町のみなさん、そして参加したすべてのAGに感謝の言葉を送った。

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現地に来るまで武蔵嵐山にどれだけの魅力があるのか検討もつかなかった

駅前とその周辺は住宅街ということもあって代わり映えはしないが、ちょっと足を伸ばせばビックリするくらいの大自然が、しかも観光スポットとして整備された最高の環境が現れる。

埼玉には何もないと笑う人はぜひ、手形とかまったくそんなもの必要ないので、『Ingress』のミッションを通じて隠れた名所を散策してほしい!!

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さて、ミッションの途中で見逃してしまった畠山重忠像。なんと撮影会場になっていたのがまさにそこ。

撮影会の後、川島氏といっしょに土塁を登り、昭和4年(1929年)に竹筋コンクリート造られた嵐山町の文化財を訪問することができた。

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今回のMD武蔵嵐山では“旅するIngressスタンプ”というイベントを開催。

さらに、『Ingress』の世界を象徴する謎のエネルギー、XM(エキゾチックマター)を専門に研究する集団であるXM工業が開発した特製の封蝋マシンがお披露目された。

その様子とMD武蔵嵐山を通じて感じた今後のことを別途、番外編としてリポートするので、ぜひそちらもチェックしてほしい!!

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P.N.深津庵(撮影協力:あしたづひむ&雪だるま)
※深津庵のTwitterはこちら

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