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『オクトパストラベラー』の新作『大陸の覇者』はスマホで“HD-2D”を体験できるRPG――浅野氏&横山氏へ開発裏事情インタビュー

2019-03-08 15:10 投稿

Switch版の『オクトパス』らしさをそのままに、
こだわりぬかれたスマホタイトルに

スクウェア・エニックスとアクワイアがタッグを組んで制作し、2018年7月13日にリリースされたNintendo Switch向けの完全新作RPG『OCTOPATH TRAVELER(オクトパストラベラー)』(以下、『オクトパス』)。

往年の名作RPGを彷彿とさせる雰囲気の中に、ドット絵と3DCGを合わせた独特のグラフィック“HD-2D”や、コマンドバトルをベースにオリジナル要素を盛り込んだ戦略性の高いバトルなど、ユニークな新しさが光るタイトルで、全世界で販売本数が150万本を越えたことが発表された。

そんな『オクトパス』にスマホ向けの新展開が発表! タイトルは『OCTOPATH TRAVELER 大陸の覇者』。スマホで描かれる『オクトパス』とはいったいどのようなものなのか。今回はその気になる内容について、Nintendo Switch(以下Switch)版の企画・プロデュースを務めた浅野智也氏(文中は浅野)と、『大陸の覇者』のプロデューサー・横山祐樹氏(文中は横山)にお話をうかがった。

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▲浅野智也氏(写真左)と、横山祐樹氏(写真右)。

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『オクトパス』らしさを残しつつ、スマホならではの楽しさも

――初めに、本作の開発のきっかけについて教えてください。

浅野 『オクトパス』を発表し、宣伝していくなかで「おもしろそうだけど、Switchを持っていない」という声を目にする機会がとても多かったんです。そこで、『オクトパス』をスマホ向けに提供できれば、より多くの方に楽しんでいただけるのではないかと思ったのがきっかけです。

――横山さんに声がかかったのはいつごろだったのでしょうか?

横山 まだ『オクトパス』の最初の体験版がリリースされる前だったので、いまから2年前くらいですね。スマホ版の開発もSwitch版と同じくアクワイアさんで行っており、家庭向けの開発と同時進行でスタートしました。

浅野 我々が以前手掛けた『ブレイブリー』シリーズも、ニンテンドー3DSで展開した後のブラウザゲーム、スマホアプリは横山のいる部署で行っていたのですが、今回も同じ座組みで展開しています。ただ、『ブレイブリー』のときはニンテンドー3DSとスマホでゲームを変えて展開していたんですが、今回は逆に“Switchで『オクトパス』を遊ぶのと同じような体験をスマホで提供できないだろうか”と考えました。スマホで遊ばれる方に「これが『オクトパス』です!」とアピールできるようにしたかったんです。

横山 浅野さんから『オクトパス』として大切にするべきポイントやコンセプトなどを共有してもらい、要望ももらっていたので、それをスマホに落とし込んでいきました。浅野さんにいちばん初めに言われたのが、「“HD-2D”をスマホで体験できるようにしてほしい」ということでしたので、“HD-2D体験”をスマホ版でいかにして実現するかは苦労した部分でもあるのですが、いま出来上がったものを見ると、Switch版で評判だったものをスマホに落とし込めたかな、という手ごたえを感じています。

――コンシューマーのIPタイトルがスマホで展開されると、かなりカジュアルになるイメージがありますが、なるべくそのまま、というのは珍しいですよね。

横山 はい。ただ、遊びのコアな部分となるゲーム性はなるべくSwitch版と同じにしながらも、スマホアプリとして気軽に長く遊び続けていただけるように、プレイの快適さにはとくに気を使って落とし込んでいます。

――具体的にはどういったところを変えましたか?

横山 いちばん大きなところだと、キャラクター移動の操作性ですね。Switch版の『オクトパス』には、広大なオルステラ大陸を旅する楽しさがありますが、それをスマホ版に落とし込む際に、移動に関するストレスはなるべくなくすという目標がありました。その目標を達成するために、スマホ版ではフィールドにレールのようなものを加え、画面をフリックするだけで移動できるようにしました。その結果、入力は簡単だけれども『オクトパス』らしい“旅感”を味わえるようになっています。

浅野 ずいぶんといろいろな工夫をして、試行錯誤の末にいまの形にたどり着きましたね。

1枚目フィールド

▲Switch版の『オクトパス』に見劣りしない仕上がりになったスマホ版。

――Switch版の『オクトパス』の開発と同時進行で、スマホでそのグラフィックを表現するというのは、想像するだけでもかなりたいへんそうに感じます。

横山 スマホ版でしか登場しない新しい街など、新規のものも作る必要があり、とてもたいへんでした(笑)。それでも、Switch版の『オクトパス』はかなり完成に近づいていたので、つねにゴールを見据えることができました。

ファンにとっても新鮮な最大8人の迫力のバトル

――『大陸の覇者』ではバトルもアレンジされているそうですね。

横山 Switch版はバトルの“弱点を突いてブレイクさせる”、“コマンドをブーストさせて強化する”といった要素が遊びとしてもおもしろかったので、そういった要素はそのまま活かしています。そこにさらに『大陸の覇者』ならではの要素をプラスしようと考えました。

――そして生まれた『大陸の覇者』独自の要素とは?

横山 “8人編成コマンドバトル”です。もともと『オクトパス』には8つのジョブがあり、それら8つの特徴がさらに活きる形のバトルシステムを模索し、結果、この形にたどり着きました。Switch版ではドットで表現された最大4人で展開されるバトルも評判でしたが、その倍の最大8人のキャラクターたちがバトルに参加する、インパクトのあるビジュアルになっていると思います!

浅野 出発地点は「できるだけSwitch版と同じようなものを」というものだったので、最初は8人をパーティーに編成して、その中から4人の戦闘メンバーを入れ換えながら戦うという仕組みでした。でも、実際に8人が並んだバトル画面を見たときにすごくおもしろいものになりそうだなと。

――Switch版で『オクトパス』を遊んだプレイヤーも新鮮な感覚で楽しめるものになっているのですね。

浅野 はい。元タイトルの良いところはそのままに、スマホならではの良さを追加してもらえたかと思います。

2枚目バトル

▲大人数で挑むバトルであるものの、ビジュアルはすっきりとまとまっている。

『大陸の覇者』のストーリーではボスにスポットが当たる

――Switch版ではバトルシステムと並んで主人公ごとのストーリーも好評でしたが、『大陸の覇者』ではどのようなストーリーが描かれるのでしょうか?

横山 Switch版の『オクトパス』で描かれた舞台から数年前のオルステラ大陸に遡り、“富”、“権力”、“名声”を主軸にした3つのルートのストーリーが進んでいきます。舞台はオルステラ大陸なので、Switch版の主人公たちも存在する世界です。

浅野 『オクトパス』は“地に足のついたファンタジー世界”であることを意識していました。それは『大陸の覇者』でも同様です。キャラクターたちに人間として納得感のある行動原理・価値観を設定しています。それが、富、権力、名声です。

横山 主人公にフィーチャーしたSwitch版の『オクトパス』とは対照的に、今回はボスに焦点を当てていて、それぞれのルートにはそのルートを象徴する“富を極めし者”といったボスキャラクターが登場します。メインストーリーはSwitch版と同じように章立てになっていて、たとえば、複数のストーリーを同時進行で攻略するということもできます。

浅野 特定のひとりが主人公になるのは『オクトパス』らしくないので、仲間になるキャラクターの全員が主人公だと感じてもらえるようにしています。

――キャラクターは初期実装だと何人の予定ですか?

横山 リリース段階では出身地方に偏りがないよう8地方に8人ずつという感じですね。そのひとりひとりが主人公なので、もちろんそれぞれにしっかりとストーリーも用意していて、主人公たちも富、権力、名声にまつわる背景を持っています。

浅野 今回も、Switch版でストーリーを書いてくださった普津澤画乃新さんとF.E.A.R.(ファーイースト・アミューズメント・リサーチ)さんにも参加していただいています。

3枚目イベント

▲富ルートのストーリーパートの一部。どんな物語が待っているのだろうか。

――キャラクターのビジュアルはどなたが担当されているのでしょうか?

横山 キービジュアルはSwitch版でもキャラクターデザインを担当された生島(直樹)さんが描かれています。こちらは、後日公開を予定しておりますので、楽しみにお待ちいただけますと幸いです。そのほかのキャラクターなどのイラストは、Switch版ではボスキャラクターを描いていたアクワイアさんに担当していただいていて、生島さんが監修しています。

――いちファンとしては配信までにキャラクターについて知れる場所があるとよりうれしいのですが……。

横山 公式サイトのほうで今後、初期実装の主人公キャラクターを全員紹介しようと考えています。ちなみに、キャラクターのイラストはストーリーの中のワンシーンをイメージしたものになっています。

浅野 Switch版の『オクトパス』でも、キャラクターイラストは正面を向いてポーズをとっているようなものではなく、いわゆるシチュエーションイラストにしていたのですが、今回もそのコンセプトにのっとっています。

キャラ紹介イメージ

▲制作中のキャラクターイラスト。公開が楽しみだ!

マルチは無し。シングルプレイのRPGとしてのおもしろさを追及

――体験版の配信を実施する予定はあるのでしょうか?

横山 はい。スマホ版の体験版はサーバーの負荷試験を兼ねる必要があるため、全てのお客様に遊んでいただくことは難しいのですが、タイトルの発表から早いタイミングで実施したいと思っています。すでにたくさんの方に遊んでいただいたSwitch版『オクトパス』が、スマホ版でどう落とし込まれるのか、気になる方も多いと思うんです。なので、3月12日より参加プレイヤーの募集を行い、できるだけ早めに体験版の配信を実施して皆さんに触っていただけるよう準備を進めています。

――ユーザーとともによりよいものを作り上げていくという浅野さんのチームの伝統が今回も踏襲されるのですね。

横山 そうですね。いただいたご意見をもとに、よりゲーム内容に磨きをかけていきたいと思っています。ですので、我々として目標としているリリースのタイミングはありますが、まずはいただいたフィードバックへの対応を第一に考えているため、現時点で詳細なリリース日はまだ決まっていません。

――リリース前から気が早いようではありますが、富、権力、名声ルートの後にも、何か展開があったり……?

横山 今回はスマホ向けタイトルではありますが、シングルプレイのおもしろさをしっかりと押し出していきたいと考えていて、リリース後にはメインストーリーを毎月追加していきたいと思っています。そのペースだと、運営しながら考えた場合にストーリーの追加が追い付かなくなってしまうので、現時点ですでにかなり先の構想も練っていますよ。ただ、リリース段階の時点でも満足感を味わっていただくために、区切りとしてエンディングを用意しています。

――シングルプレイにこだわったということは、マルチ要素は実装されていないのでしょうか?

横山 リリース段階では実装していなくて、今後も今のところ追加する予定はありません。RPGを体験するなかでマルチの要素が必要かと考えたときに「スマホ向けだから入れよう」という安易な考えかたはよくないと思ったんです。まずはシングルプレイでメインストーリーを楽しんでいただこうと。ただ、メインストーリー以外の遊びも順次追加していく予定です。

――それはどんなものを想定していらっしゃいますか?

横山 リリース段階でも、フィールドにはシンボルエンカウントで戦う、各フィールドのボスのような敵も用意していて、それを倒す討伐クエストがあるので、ストーリーをクリアーした後も楽しめるようにしています。

――やり込みプレイが好きなユーザーも安心ですね。スマホから初めて『オクトパス』の世界に触れる方から見て、『大陸の覇者』にはどんな魅力があると思いますか?

浅野 まずはビジュアル面ですね。ドット絵のテイストをベースにしつつも、最新のテクノロジーで光や影を加えています。他であまり見たことのないユニークな絵作りができていると思うので、ぜひ見ていただきたいですね。また、Switch版を知っている方はスマホの画面で見ると、画面サイズが小さくなる分、より緻密に感じられるかもしれません。

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▲ぬくもりのあるドットながらに、息を飲むような美しいグラフィックはスマホでも健在。

横山 『オクトパストラベラー』はバトルの戦略性を重視しているので、あえてオート機能は実装していません。頭を使うようなバトルを楽しんでいただけると思います。

――ますます早く遊びたくなってきました!

浅野 我々としても、多くの方にオルステラの世界で遊んでいただけるようなチャンスを作れてうれしいです。また、この記事を読んでくださっている方の中には、家庭用機での新作を期待されている方も多いと思うのですが、それを私たち浅野チームがやらなければならないと思っていればこそ、スマホでの展開は信頼できるチームに任せていますので、ご安心いただければと思います!

横山 Switch版で『オクトパス』をプレイして好きになっていただいた方にも楽しめるものになっていますし、そもそもスマホでゲームを遊ばないという方でも楽しめるように意識して開発しています。プレイ感はSwitch版のものに近いので、「遊びたかったけど遊べなかった」という方にもプレイしていただきたいですね。そしてもし、『大陸の覇者』をプレイしてオルステラ大陸での冒険を好きになっていただけたら、ぜひSwitch版の『オクトパス』も手にとっていただきたいです。

OTSP_Logo

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OCTOPATH TRAVELER 大陸の覇者

対応機種iOS/Android
価格無料(アプリ内課金あり)
このゲームの詳細を見る
ジャンルRPG
メーカースクウェア・エニックス
公式サイトhttps://www.jp.square-enix.com/octopathtraveler_SP/
配信日2019年
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