【モンハンエクスプロア攻略】辻本良三氏&関野P&岡野Dに直撃!Ver7.0大型アップデートインタビュー

2017-09-26 14:00 投稿

この記事に関連するゲーム ゲーム詳細

モンスターハンター エクスプロア

『MHXR』Ver7.0インタビュー

カプコンの人気スマホアプリ『モンスターハンター エクスプロア』(以下『MHXR』)で、2017年9月27日に7.0大型アップデートが行われる。

今回は、『モンスターハンター』シリーズプロデューサーである辻本良三氏、『MHXR』プロデューサーの関野亮央氏、『MHXR』ディレクターの岡野勇樹氏にインタビューを行った。

⇒【インタビュー後半】Ver7.0大型アップデートの詳細を訊く!
⇒爆速の新武器種”アクセルアックス”登場!Ver7.0大型アップデート
⇒Ver7.0アップデート特設サイト
TN4_2177

●中:辻本良三氏(文中:辻本
『モンスターハンター』シリーズプロデューサー
●右:関野亮央氏(文中:関野
『MHXR』プロデューサー
●左:岡野勇樹氏(文中:岡野
『MHXR』ディレクター

新武器種アクセルアックス誕生秘話

――最初に辻本さん、現状の『モンスターハンター』シリーズとのかかわり、業務内容などを簡単にご説明いただけますか。

辻本 基本は家庭用のタイトルが中心ですが、じつはその裏では『MHXR』や『オトモンドロップ モンスターハンター ストーリーズ』といったアプリタイトルの相談に乗っているんです。

――『MHXR』ではどのような監修の仕方をしているのですか?

辻本 最近でいうと、まさにVer7.0アップデートの内容の確認ですね。

関野 全般的な内容及び、実装される装備やモンスターのデザインなどが中心です。シリーズ的な観点から、問題ないかを都度ご確認いただいております。

辻本 とくに今回の新武器種であるアクセルアックスに関しては、何度か結構相談を受けていまして。当初聞いていたものから、最終的には結構変わっているんですよ。

Ver7.0メインビジュアル

岡野 根本的な遊びは変わっていないのですが、『モンハン』ならではのモチーフや魅せかたについて、たくさんのアドバイスをいただきました。

辻本 その辺は僕もそうですけど、藤岡(※1)もシリーズとしてはいろいろと世界観を見ているので、相談しながら調整しました。
※1 『モンスターハンター:ワールド』エグゼクティブ・ディレクター/アートディレクター藤岡要氏のこと。

――その結果、いまのアクセルアックスが誕生したと。

辻本 「新武器種を入れるときには、既存の武器種とは遊び心地を絶対に変えないといけない」という話をしたんです。「今回はこれを楽しんでもらいたい!」というブレないコンセプトがひとつあったうえで、遊んでいて楽しい武器種を考えてほしいと伝えました。アクセルアックスでは、機動力であったりとか、近~中距離の立ち回りであったりという話をもらって、「ほかの武器種と食い合わないならやってみたら?」、と。

――ほかにはない、もの凄く機動力のある武器種になりましたね。

岡野 長距離をダッシュする新たなアクションを入れて、高速かつ軽快な動きを実現しました。スマホに合わせた部分を特化させるというところで、辻本さんからはOKをいただいたという感じです。

――やはり『MHXR』だと、操作性、触り心地など、スマホアプリならではの調整をしたうえで、新たな方向性をつけるのは難しかったですか?

岡野 最初はやりたいこと盛り盛りで持っていって、辻本さんに「結局何をやらせたいのかを明確にしないと、ブレてしまう」っていうアドバイスをいただきました。アクセルアックスも辻本さんには1年くらい前から相談していて、ようやく実現にこぎつけました(笑)。

辻本 最初見たとき「これ最強ちゃう!?」って思ったからなぁ(笑)。

岡野 そうですね。「何でもできます」みたいな(笑)。

関野 距離とスピード感をX軸、Y軸に当てはめて、全武器種(14種類。アクセルアックスを入れて15種類)で散布図のようなものを作ってみたんです。その中で明らかに抜けている部分があって、「中レンジで重量級の武器種がいまの『MHXR』にはない」という結論に至ったんです。

岡野 『MHXR』は、スマホでの操作に最適化したので、家庭用の『モンハン』シリーズと比べると、行えるアクションは当然減っているんです。操作のしやすさが本作の魅力のひとつでもあるので、アクセルアックスでは”操作は難しくせずに多彩なアクションを出せること”が重要でした。それを実現するアイデアのひとつが、モンスターとハンターの距離によって攻撃方法が変わることです。距離に応じて自動で切り替わるので操作は簡単だけどいろんなことができる、というところを目指したんです。

辻本 新しい武器種を入れるなら、やはり新たな遊びが体験できないと意味がない。それは『MHXR』を含めて、すべての『モンハン』シリーズで重要視しているところでもあります。

TN4_2216

『MHXR』2年の歩み

――辻本さんから見て、『MHXR』は『モンハン』シリーズにおいてどういった位置づけにあると考えられていますか。

辻本 ある一定の年齢までいくと誰でも持っているスマホで遊べるというのが最大の魅力ですね。つねに身近にあるもので『モンハン』が楽しめるわけですから。『モンハン』を知らない方でも「こんなモンスターがいるんや!」とか「こんな武器あるんや!」ということを少しでも知ってもらえたら嬉しいです。また、家庭用の『モンハン』シリーズをプレイしている人も、毎日数分だけとかでも『MHXR』に触れてもらうこともできると思います。『モンハン』シリーズを広げる上での、ひとつの重要なポジションを担っています。

――スマホユーザーが手軽に遊べる『モンハン』というわけですね。

辻本 これはいつも言っているのですが、タイトル毎にコンセプトを持って、「何を遊ばせたいか?」を重視してゲームを作っていくという考えかたを持っています。同じ『モンハン』で遊びが似ているところもあると思いますが、それは『モンハン』ならではのテイストとして残している部分で。時代や環境、ハードによってどのタイトルも最適にカスタマイズしていくことが大事です。

――『MHXR』は運営型のスマホアプリということもありまして、2年やってきた中で遊びかたも変わってきた印象があります。

岡野 僕自身も『MHXR』の前は家庭用ゲームを作っていたので、最初は手探りな部分も多かったですね。そこからソーシャルゲームというのがどういうもので、どういうのが受け入れられるのかというのを、辻本さんらと相談しながらここまで来られました。

――ちなみに、今回のVer7.0大型アップデートがこのタイミングになった狙いは?

関野 やはり2周年のタイミングで大きなアップデートは実施したいという気持ちがありました。ユーザーの皆様にとっても、我々にとっても2周年というのは大きな節目ですからね。

――1周年のときは、完全新規モンスターのネフ・ガルムドの登場と、操虫棍の実装が目玉でしたね。
⇒操虫棍&新モンスター”ネフ・ガルムド”登場!アップデートVer5.0

関野 当然、ユーザーの皆様も「今年も何かデカイことを仕込んでいるだろうな」と期待していただいているでしょうから、その期待に応えられるような内容にするべくがんばりました。

――『MHXR』の2周年はあっという間だった印象がありますが、『モンハン』シリーズはすでに10年以上展開していますよね。

辻本 2004年からなので、今年で13年ですね。いろいろな世代の方に『モンハン』シリーズを遊んでいただいていますが、『MHXR』が初の『モンハン』で、そこからほかのシリーズに入るというプレイヤーもいるでしょうね。

――『MHXR』のユーザーは、もともと『モンハン』シリーズを遊んでいた人が多いのでしょうか?

関野 やはり大勢いらっしゃいますね。それこそ『モンスターハンター 2nd』、『モンスターハンター 2nd G』の世代の人もいますし、『モンスターハンター クロス』をプレイしてから『MHXR』を始めたという方もいるようですね。

辻本 ちなみに、今回は『MHXR』2周年のアップデートなので、いまから入る人にもケアをしてほしいというお願いをしたんだけど、そういった要素も入っているんだよね。

関野 『MHXR』を始めたばかり人がどうしていいのかわからなかったりとか、途中で抜けてしまったり。それこそ「最初のタイミングで小型モンスターを狩り続ける毎日は辛い」といったところを見直し、まずはそういった序盤の課題を解決してから新武器種を入れようという流れになりました。新武器種のアクセルアックス見たさにゲームを始めていただいても、ハンターランクを上げたり、装備を集めたり、基本的なプレイ部分が辛いと続けてくれない。基本の土壌をしっかり作ったうえで、新武器種をフックに遊んでいただきたいと思いました。

――そういったこともあって、Ver6.4初心者入門クエストの導入やクエストの大幅リニューアルが行われたんですね。
⇒Ver6.4アップデートでナルガクルガ烈水種や覇玉武器太刀が登場

関野 実際、試しに新規アカウントで始めたユーザーさんもいらっしゃって、「1日でクシャルダオラまで到達した」という報告があったりもしました。

――初心者や復帰プレイヤーにとって、相当うれしい変更ですね。ソロでも簡単にできるところもポイントが高いですね。

岡野 辻本さんもずっとソロでプレイされているんですよね。

辻本 そうなんですよ。

――正直なところ、『MHXR』をソロで進めるのはなかなかハードですよね。

岡野 そうなんです。制作側としては、マルチで楽しむことに重きをおいて提供してきたのですが、ソロで遊びたいユーザーさんも多いなと改めて認識しまして。辻本さんのアドバイスを参考に、Ver6.4でそちら向けの調整にも力を入れました。

――実際、ゲームを遊んでいると新人ハンターが入ってきている印象があります。結構強めの強襲モンスターで、HR70台の人とかをちょいちょい見かけます。

関野 日々のプレイ中の体感だけでも、この前のVer6.4で、新規の方が入って続けてくれていると感じています。新規プレイヤーからベテランまで、改善内容は好意的に受け入れていただけているなと。このいい流れの中で、Ver7.0を迎えたいですね。

TN4_2300

Ver7.0の見どころは?

――改めて、Ver7.0大型アップデートの見どころを教えてください。

岡野 Ver7.0では、新しいコンテンツが複数入ります。最大の目玉は、やはり新武器種のアクセルアックスですね。こちらはコアユーザーから新規ユーザーにも訴求できる内容です。ほかにも、16人の新しいイベント”十六人衝突戦”が入りまして、そちらは初心者でも楽しめる内容になっています。また、どんなユーザーでも手軽に遊べるという設計で新しく悠久の島も登場します。

スライド19

――十六人衝突戦は、『MHXR』ならではの要素のひとつですよね。『モンハン』シリーズは、PvP(プレイヤー対プレイヤー)的な要素はあまりないですよね。

辻本 『モンスターハンター2(ドス)』のときに、大闘技会がありましたね。

関野 『モンスターハンター フロンティア』でも遊べるやつですね。

岡野 16人衝突戦もPvPではなくて、あくまでも討伐対象はモンスターになります。モンスターを討伐するなかで、4人×4組それぞれが獲得ポイントで争うといった内容ですね。

辻本 『モンハン』の世界では、”4人”でクエストに行くことそのものに設定があるんです。なので、そこは守った上で作ってほしいという相談はしています。

――なるほど。なので十六人討伐戦は、表記が”4人×4組 十六人討伐戦”という表記だったですね。

岡野 そうなんです。そしてこの十六人衝突戦では、ハンターが直接別のハンターを攻撃するのではなく、あくまでモンスターに対して攻撃している中で、別のチームを巻き込むこともできるといった形になっています。

辻本 対戦要素を遊んでもらいたいということで、『モンスターハンター ストーリーズ』では対戦の色を強くしたのですが、こちらはライダーという民族を出してオトモンで対戦するという形にしています。

――ハンター同士は基本的に争わないと。十六人衝突戦のロゴですが、大タル爆弾のようなものがあるのですが、大タル爆弾が使えるのですか?

スライド15

岡野 これは大タル爆弾ではなくて、ちょっとしたアイテムですね。『MHXR』には武技の要素があるので、”全体に影響がある武技のようなものを臨時発動できるアイテム”というのがイメージとしては近いかと。

辻本 武技で言うと、あれやね。思い出したけど、名前変えてもらったね。

岡野 そうですね。『モンスターハンター クロス』のときにありましたね(笑)。実は『MHXR』も最初は狩技という名前だったんです。

辻本 企画の相談を受けた時にふとみたら狩技ってなっていて、「あれこれ同じやん!」って(笑)。

岡野 その結果『MHXR』では武技になりました。

――ちなみに、『MHXR』では、『モンスターハンター クロス』のモンスターを導入されているじゃないですか。今後もほかの『モンハン』シリーズから何かしらの要素を取り入れたりすることはあるのでしょうか?

辻本 可能性としてはもちろんあります。いずれにしても、『MHXR』のゲーム内に入れ込んだときに、ゲーム性がキチンと成り立つかどうか、遊んでいて楽しいかどうかが一番重要です。

TN4_2205

――そういった調整は難しそうですが、『MHXR』の設定的には受け入れる間口は広そうですね。

岡野 島の追加などで世界設定は広げやすいですね。実際に導入する際は、モンスターによってはアクションを大きく変えている場合もあります。ラギアクルスやチャナガブルといった水中でも活動できるモンスターなどがそうですね。チャナガブルがいる場合は、水辺を用意したり。

――言われてみるとそうだって気がしてきました。

岡野 そういうところはちゃんと守っているんですよ。固い地面を潜るとかなったらマズい。『モンハン』シリーズは、世界観を大事にしているユーザーさんが大勢いらっしゃいますので。

辻本 コラボ系は、けっこう弾けたことやっちゃいますけどね(笑)。

――『進撃の巨人』、『ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス』、『エヴァンゲリオン』などなど、コラボクエストで登場するモンスターは、どれもすごいことになっていました(笑)。

岡野 『MHXR』では、裂界域という、家庭用の『モンハン』とは違った独自の世界観と生態系という設定を最初にきちんと説明するようにしているんです。

辻本 そうやね。それも話し合ったな。キチンと言わないと、ユーザーさんからも「これはおかしいのでは?」という突っ込みが入ってしまいますので。

――それでも、ブラキディオス爆氷種は謎が多いですね。「頭と手が燃えているのに氷は溶けないの?」という疑問が湧きます。溶けないんですか?(笑)

岡野 溶けないんです、大丈夫です。ブラキディオス爆氷種は、エネルギーを体の中に持っているんですよ。同時に冷やしているので氷は溶けないんです。

辻本 ものすごい構造やな(笑)。

関野 僕も最初に聞いたとき、「どういうこと、爆氷って?」って思いました(笑)。「共存できないよね、この属性って」みたいなのを真面目に話して、「でもこうなんです」という説明をひとつひとつ受けました。結局、でき上がったものを見て「爆氷ってこういうことね」と納得しました。

――先に登場しているナルガクルガ烈水種などを見るに、今回の出てくるモンスターは5属性すべて、新しい何かしらのモンスターになると考えてよろしいのでしょうか?

岡野 そうですね。リオレウス豪火種のように、特殊種系のモンスターになりますので楽しみにしていてください。

――今後の『モンハン』シリーズの展開についてもお話しできる範囲でお願いいたします。

辻本 『モンスターハンター ストーリーズ』、『MHXR』、『モンスターハンター フロンティア』、そして家庭用ゲーム機などなど、『モンハン』シリーズは幅広いです。毎回そのときのタイトルのコンセプトを持って、同じ『モンハン』でありながらも、それぞれ”何を遊んでほしいのか“というコンセプトをしっかり決めています。「こんなの作れたらおもしろいやん」、「こんな『モンハン』あったらおもしろいやん」っていうのはこれからもやっていくと思います。スマホならではの楽しさがある『MHXR』では、スマホというアップデートが行えるハードで運営を続けてきたなかで、これからも関野や岡野が進化させてくれると思います。そして、いまの最新技術を駆使している『モンスターハンター ワールド』では、リアルな表現や練り込まれた設定などで、モンスターを本当の生物のように感じていただけるので楽しみにしていてください。今後とも、『モンハン』シリーズの応援をよろしくお願いいたします。

画像
⇒【インタビュー後半】Ver7.0大型アップデートの詳細を訊く!

モンスターハンター エクスプロア

対応機種iOS/Android
価格無料(アプリ内課金あり)
このゲームの詳細を見る
ジャンルアクション
メーカーカプコン
公式サイトhttp://www.mh-xr.jp/pc/
公式Twitterhttps://twitter.com/mh_xr_JP
配信日配信終了
コピーライト

Amazon人気商品ランキング 一覧を見る

最新記事

この記事と同じカテゴリの最新記事一覧