『ファイナルファンタジーXV』がスマホで遊べる!さらに広がり続ける『FFXV』の今後を田畑Dに訊いた!

2017-08-28 14:29 投稿

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ファイナルファンタジーXV ポケットエディション

まだまだ走り続ける今後の『FFXV』の展開とは?田畑Dへインタビュー

ヨーロッパ最大規模のゲームショウgamescom 2017がドイツ・ケルンのケルンメッセにおいて2017年8月22日~26日の日程で開催された。

その中でも世界中から注目されるタイトルのひとつといえば、『ファイナルファンタジーXV』(以下、『FFXV』)。

とくにスマホユーザーにとっては『FFXV』を手軽に体験できる『ファイナルファンタジーXV ポケットエディション』の発表は大きなところ。iPhone、Android、Windows 10(Windows ストア)向けに2017年秋配信予定となる。

▼実際に遊んでみた!

1i『ファイナルファンタジーXV』とどこが違う?『FFXV ポケットエディション』試遊リポート【gamescom 2017】

そのほか、PC版の発表や『アサシン クリード』とのコラボなど、気になる情報も満載!

ここでは『FFXV』を統括するディレクターの田畑 端氏へのインタビューをお届けする。

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▲スクウェア・エニックス 第2ビジネス・ディビジョン ディビジョン・エグゼクティブ 『FFXV』ディレクター 田畑 端氏。

『FFXV』のモバイル展開について

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『ファイナルファンタジーXV ポケットエディション』はもっともカジュアルな『FFXV』

――まずは『ファイナルファンタジーXV ポケットエディション』(以下、『ポケットエディション』)作ることになったきっかけを教えてください。

田畑 端ディレクター(以下、田畑)  『FFXV』のプロジェクトを始めたときから、モバイル向けの『FFXV』を作ろうと準備していました。まずはコンソールという優先順位はありましたが、仲間といっしょに旅をする楽しさを、サクサク遊べる形でスマホのユーザーにも提供するため、なんならコンソールと同時発売するぞ!という前のめりな意思をもって開発を進めてきました。

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――『ポケットエディション』はデフォルメキャラクターになっていますが、最初からそうしようという考えだったのでしょうか?

田畑 コンソール版をベースに考えるのではなく、スマホユーザーの皆さんにどういったルックスで提供するのがいちばんよいのかを考えた結果、いまの形になりました。

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――バトルシステムなどもスマホ向けに最適化されていたようですが、こだわりなどはあったのでしょうか?

田畑 コンソール版をそのままスマホに落とし込むという発想ではありません。コンソール版とスマホ版で同じコンセプトを持ち、それぞれをいちばん最適な形でどう表現するかを考えながら作りました。

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――なるほど。単純に移植というわけではなく、コンソールはコンソール、スマホはスマホと開発時点でまったく別の視点から開発が始まっていたのですね。ストーリーについてはコンソール版と同じなのでしょうか。

田畑 基本的にはコンソール版と同じメインストーリーを追っていきます。いつでもやめられるようになっているので、とにかくサクサク遊べる、カジュアルな『FFXV』という感じですね。

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――コンソール版のようにフィールドがあったりモブハントがあったりするのでしょうか?

田畑 モブハントはありません。『ポケットエディション』はステージ制になっていて、クエストをこなすためにそのエリアに入って冒険する形となっていています。コンソール版は遊んでいないけど、スマホで手軽に、面倒なく遊べるんだったらやってみたいというユーザーさんへ向けた作品ですね。ボリューム的にも20時間ほどでクリアーできるようになっています。

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――コンソール版と比べるとだいぶお手軽に『FFXV』が楽しめるんですね。ちなみにお値段はどんな感じになりそうですか?

田畑 買い切り型で、ストーリーを10エピソードに分割して提供します。価格はストア掲載時まで確定できませんが、予定としては1エピソード360円です。最初のエピソードは無料になります。もちろん、全部がパックになったものもあり、そちらの方がお得になるような値段設定を考えています。

『ファイナルファンタジーXV:新たなる王国』が目指したものとは?

――『ファイナルファンタジーXV:新たなる王国』(以下、『新たなる王国』)についてお聞きします。この作品はどういった意図で出されたのでしょうか?

田畑  こちらも、スマホ版と同じで、『FFXV』を遊ぶ機会のなかった人たちに向けて提供しているという意味合いが大きいです。『FFXV』ファンの皆さんからきびしい意見をいただくこともあります。しかし楽しんでくれてる方もいます。なにより『FF』というブランドを、ファンの人以外にも知ってもらいたい、という願いがありました。支えてくれるファンをいちばんに考え、大切にするのは当然です。しかしそれは我々本隊チームがやるべきこと。今回はMz社といっしょに仕事をする機会をいただき、ふだん我々が接点のないユーザーさんに『FFXV』を知ってもらうチャンスができたのだと思っています。

――テレビCMはもちろん、あらゆるところで露出されてますよね。

田畑 はい。どのサイトを見ても(『新たなる王国』の)広告が出ていますし、テレビCMもバンバン流れていて、その投下量は予想以上です。僕の母親は『新たなる王国』のCMで『FFXV』を認識しましたから(苦笑)。少なくともワールドワイドでの認知度向上に大きな役割を果たしてくれました。この認知度向上によって得られるメリットを、今後はファンの皆さんに向けた取り組みで還元していきたいです。

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『キングスナイト』も絶賛開発中

――『キングスナイト』の進捗はいかがですか?

田畑 『ジャスティス モンスターズ ファイヴ』のときに、技術的な課題を残したままリリースしてしまって失敗した経験から、今回は、課題をすべてつぶしたうえでリリースしたい思っています。その甲斐あってかなり遊びやすくなりました。素直に皆さんにも触ってもらって評価してもらいたいなと思います。協力や対戦といったマルチプレイも予定しているので、ぜひ体験してみてください。

▼『キングスナイト』のインタビューはこちら

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コンシューマ版本編、PC版の展開について

PC版『ファイナルファンタジーXV WINDOWS EDTION』は一人称視点を搭載

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――2018年にPC版が出るとの発表がありました。グラフィックはかなり綺麗になっていますが、それ以外でコンソール版と違う要素などはありますか?

田畑 PC版はファーストパーソン(一人称視点)で遊べるようになっています。PCゲームを好きな方たちから「PCに出すならファーストパーソンで遊びたい」という声が多かったんです。ただ、ファーストパーソンゲームなら通常、スティックを後ろに倒すとバックしてくれるのですが、『FFXV』だと後ろを振り返っちゃうんです。それを、おかしく感じないような改良など、地味に色々と苦労しましたが、きちんと遊べるようになりました。僕個人としてもファーストパーソンで遊ぶのは、すごく好きです。

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――ファーストパーソンだと、ほかのキャラクターとの距離感も近くなりそうですね。

田畑 そうですね。キャラクターたちが自分に向かって話してるように感じられると思います。PC版は本当に映像がキレイで、あの世界を自分の目線でみるとVRとはまた違う抜け感があります。オープンワールドを楽しむならぜひファーストパーソンモードを試してみてください。ファーストパーソンにするとノクティスがフィールドではまったく出てこなくなりますけど(笑)。

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PS VRゲーム『モンスター オブ ザ ディープ: ファイナルファンタジーXV 』は釣りゲーとしても魅力的なものに

――VR作品となる本作は9月発売予定とのことですが、進捗はいかがですか?

田畑 まだ僕たちがVRゲームをマスター(完成)したことがないんです。ふつうのゲームならこれくらいに完成するという指標が作れたのですが、VRはそうもいかなくて、申し訳ありませんが、クオリティアップのため発売を11月21日に延期しました。内容自体は『FFXV』ファンの方も、そうでない方も、楽しんでいただけるものになっていますが、まだまだVRゲームとしてブラッシュアップすべき部分があると考え、延期しました。よりおもしろいものに仕上げて、皆さんの元にお届けします。

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――では、さらなる期待を込めて発売を待ちます! すこし内容についてもお伺いしたいのですが、アバターが作れるようになるんですよね?

田畑  プレイヤーはアバターを作成して、ひとりのハンターとなってストーリーを進めていきます。『FFXV』本編でいうと、オルティシエにつく前の時系列になっていて、あるモンスターを追っているという設定です。その過程で釣りの世界に身を投じ、ノクト達と仲良くなっていきます。ストーリーだけでなく、ユーザー同士で楽しめる大会なども開く予定です。

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――魚の種類は増えるのでしょうか?

田畑 本編に出てきた魚が全部出ます。サボテンダーなんかも釣れるようになっています(笑)。

――それはおもしろそうですね! 実際のゲームの流れについて教えてください。

田畑 拠点でストーリーを進めるか、フリーで釣りするかを選びます。ストーリーは条件をクリアーすることで進行していきます。ルアーやリール、ロッドを集めて、道具をカスタマイズすることで魚が釣れやすくなります。ロケーションが変わると釣れる魚も変わっていきます。

 
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――ボリュームとしてはどのくらいになりそうでしょうか。

田畑 メインストーリーをクリアーするのは6時間くらいです。のんびり釣りを楽しみたい人はフリーで好きなだけ遊べますし、プレイヤー同士で記録を競い合う大会などもありますので、楽しんでいただければと思います。

――プレイヤーが第三者となってキャラクターたちとどう絡んでいくのかは、ファンとしては気になるところですね。

田畑 自分が独立したキャラクターとして『FFXV』のキャラクターと接するのは、本作の特徴のひとつですね。釣りをしているとキャラクターが喋りかけてくるなど、ファンの皆さんが楽しめると仕掛けを用意しています。ボイスも新たに録りました。ノクティスを演じる鈴木達央さんは、初のVRの芝居ということで、目の前にいるプレイヤーと話すことを意識して、かなり試行錯誤して収録してくれたそうです。達央さんのファンの方は、そのVRならではの芝居をぜひ体験してみてください。

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『FFXV』本編の今後の展開について

――『FFXV オンライン拡張パック:戦友』クローズドテストでの反響はいかがでしたか?

田畑 ひと言で言うと非常によかったですよ。とくにキャラクタークリエイトについてはとても好評でした。もともと本編の開発で使用したNPCを作るツールを、拡張して搭載しています。こだわって作れば、自分そのものを作ることもできると思います。
また、4人でシフトができるという新しい要素(※)もあったのですが、皆さんすんなりと入って行けたようで安心しました。※シフトリンク:パーティメンバーがシフトブレイクを繰り返すことでダメージ量がアップする仕組み。

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――概ね好評だったとようですね。予想外の意見などはありましたか?

田畑 想定外だったのが難易度ですね。『FFXV』のユーザーさんの傾向として、マルチプレイをバリバリやるタイプは多くないと思っています。そのためオフラインを遊ぶ感覚で手軽にマルチプレイができるように難易度を調整したつもりなのですが、ふたつ目のクエストのクリアー率が50%と予想外に低かったんです。それを受けて難易度の調整を再度行っています。

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――個人的にオンラインゲームでは足を引っ張りがちなので、難易度が低くなるのはうれしいですね。配信はいつごろになりそうですか?

田畑 秋の予定です。具体的な配信日は東京ゲームショウでアナウンスしたいと思います。この『戦友』は、単にマルチプレイを遊ぶシステムではなくて、本編で描かれなかった空白の10年を物語化しています。プレイヤーは王の剣という特別な立場で、空白の10年に起きた戦いに身を投じることになります。新たに描かれるストーリーを自分自身として体験するのが、この『戦友』のコンセプトです。ぜひ楽しみにしてください。

――続いて『FFXV』の本編のアップデートについて教えてください。

田畑 8月末のアップデートで、チャプターが選べるようになりました。これはもともと構想には入っていたのですが、なかなか実現には至らなかったのですが、ようやく実装することができました。お待たせしました。

――『アサシン クリード』とのコラボが発表されましたが、どのような内容になりそうでしょうか?

田畑 『FFXV』世界で開催されるイベントのひとつとして“アサシンズ・フェスティバル”があり、その中でいろいろな出来事が起こります。

――『FFXV』ファンとしてはなぜ『アサシン クリード』?と疑問に思ったのですが、どのような経緯でコラボに至ったのでしょうか?

田畑 もともと、本編でノクティスの好きなゲームを『アサシン クリード』に設定したいと思っていて、ユービーアイソフトさんにその話を持ちかけました。快くオーケーをいただき、せっかくならもっとお互いのゲームのよさを伝えようと話が盛り上がり、コラボが実現しました。

――かなり前からコラボへの取り組みはあったんですね。『アサシン クリード』コラボへの布石などは今まであったのでしょうか?

田畑 じつは“Omen”というトレーラーの中に『アサシン クリード』のマークが登場しているんです。『アサシン クリード オリジンズ』のトレーラーには、アーデンやアンブラも登場しますよ。

【FINAL FANTASY XV 「Omen」 / ファイナルファンタジー15】

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▲画面右のニフルハイム兵が読む新聞に『アサシン クリード』のロゴが! これは気づかなかった……!

――田畑さんは『アサシン クリード』のファンなんですか?

田畑  はい、とくに1作目が好きでよく遊びました。今回のコラボは『アサシン クリード』ファンのスタッフが集まって作ったので、当初予定していたものの3倍増しの内容になっています。『アサシン クリード』の象徴的なアクションでイーグルダイブというものがあるのですが、それもノクティスがアクションしてくれます。よくぞここまでやったね、と言ってもらえるとうれしいです。

▲『アサシン クリード』といえば、イーグルダイブ! ノクトがイーグルダイブをする映像は、鳥肌モノ。

――ボリューム的にはどのくらいになりそうでしょうか?

田畑 3時間ほどを想定しています。とてもかっこいいものに仕上がって、『アサシン クリード』のチームにも満足していただけていますね。

――今後もこのようなコンテンツの追加は期待してもいいのでしょうか?

田畑 アップデートやダウンロードコンテンツなどコンソール版でやっている発売後の施策をしっかりやってきたおかげで、ゲームを長く遊んでいただける人が増えています。引き続き、この先の開発を全力で進めていきますので、それらを遊べる日を楽しみに待っていてください。

――たくさんの情報ありがとうございました!

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ファイナルファンタジーXV ポケットエディション
(C) 2016, 2017 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.

ファイナルファンタジーXV WINDOWS EDTION
(C) SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
MAIN CHARACTER DESIGN:TETSUYA NOMURA

ファイナルファンタジーXV オンライン拡張パック:戦友
(C)2016 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
MAIN CHARACTER DESIGN:TETSUYA NOMURA

※画面は開発中のものです。

ファイナルファンタジーXV ポケットエディション

対応機種iOS/Android
価格無料(アプリ内課金あり)
このゲームの詳細を見る
ジャンルRPG
メーカースクウェア・エニックス
公式サイトhttp://www.jp.square-enix.com/ff15pocket/
配信日配信中
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