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gumi新作『ブレオデ』は『ヴァルキリープロファイル』を意識していた!?SP対談第3弾はトライエースの五反田氏を直撃!

2016-08-05 12:00 投稿

立ち上げから『ヴァルキリープロファイル』を意識していた

gumiから2016年夏配信予定の新作RPG『ブレイジング オデッセイ』(以下、『ブレオデ』)。

【『ブレイジング オデッセイ』事前登録】

『ブレオデ』のバトルは画面下のキャラアイコンをタップすることでキャラクターが敵を攻撃。キャラクターのモーションには、リミテッド・アニメーションという手法が採用されており、コンシューマ畑のベテランクリエイターが手がける、ケレン味溢れるバトルシーンはまさに職人技だ。

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そんな本作で、企画段階から意識したというタイトルが、コンシューマゲームのデベロッパーとして第一線を走り続けるトライエースが生んだ名作RPG『ヴァルキリープロファイル』。『ブレオデ』の魅力を紐解くスペシャル対談第3弾では、開発元のFenris 統括 髙田誠氏が熱望したトライエースの代表取締役 五反田義治氏がゲストで登場。『ヴァルキリープロファイル』の作り手の目に『ブレオデ』はどう映ったのか?

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▲トライエース 代表取締役 五反田義治氏(左)、Fenris 統括 髙田誠氏(右)

出自を同じくするふたりが再会

――まずは、ふたりの出会いからお願いします。

髙田:僕と五反田さんは出自が同じで、ウルフチームという開発会社にいたんです。

五反田:でも、その頃には遭遇していないんですよね。

髙田:僕は五反田さんが入る前に辞めているので。記憶がちょっと曖昧なところもありますけどね。もう前世紀のお話なので(笑)。

――おふたりが実際にデスクを並べていた時期はなかったということですね。

髙田:はい。それで、トライエースさんの初代社長がウルフチーム時代の先輩なんですけど、その人を通じてオフィスにお邪魔したことがあったんです。スーファミで『スターオーシャン』の1作目をリリースする直前くらいだったかな。五反田さんとはそのタイミングで軽く挨拶した記憶がありますね。それからしばらく付き合いはありませんでした。いっしょにご飯を食べに行ったのが会ってから15年くらい経ったあとです。正直、僕も行方不明に近い状態だったので(笑)。

――『ブレイジングオデッセイ』に触れてみてどうでしたか?

髙田:聞くの怖いなぁ……。

五反田:『ヴァルキリープロファイル』っぽいとは聞いていたのですけど、そこまで似てはいないと思いました。確かに見た目は残っているんですけど、ゲーム性で言えばかなり遊びやすくなっているというか。

髙田:企画を立ち上げた頃から『ヴァルキリープロファイル』を意識していて……でも、いまとなっては見た目しか残っていないですね(笑)。当初はもっと半アクションみたいな感じだったんですけど。いろいろとあってアクション要素は減らして、RPGに持っていったんです。

――複数のキャラが敵に切り込んでいく気持ちよさは『ヴァルキリープロファイル』の匂いを感じました!

髙田:そこは残っていますよね。最初からそういう感じにしたいと思っていて。ウチの若手が20代後半くらいで、ちょうど子供の頃に『ヴァルキリープロファイル』を遊んでいた世代なんですよ。

五反田:下手すると小学生じゃないですか?

髙田:小学校高学年くらいですかね? これっていちばんゲームを遊んでいる年頃なので、やっぱり印象が強かったんだと思います。ウチの企画連中は若いんですよ。

――トライエースさんでは若手の企画を採用することはあるのですか?

五反田:いや、若くても30代からですね。

髙田:ウチは30代があまりいないんです。40代のおっちゃんと20代の若手って感じですね(笑)。結果的にこうなったんですけど、理想的かなと思っています。ターゲット的にも20代の後半から30代くらいが中心になると思うので、同じ感覚を持った人間が引っ張るのはいいことですよね。本当にたまたまですけど!

――本来はコンシューマ畑の髙田さんがスマホゲームを引っ提げて現れたわけですけれど、五反田さんはどう思いました? 『ブレオデ』はスマホのゲームとしてはコンシューマの作品に近い空気がありますよね。

五反田:最近は境が曖昧になっているので、特に違和感はありませんでした。それがコンシューマっぽいと思うのは僕らの経験に基づくものですよ。たとえば、スマホのゲームしか触っていない人からすれば、逆に新しいゲームに見えるかも。プラットホームがスマホに変わっても、ユーザーがおもしろいと感じる部分が変わるわけじゃないですから。時代にあったゲームとして、こういう作品が出て来たんだと思います。

髙田:確かにそうだと思います。

五反田:コンシューマだって最初からいまの形だったわけではないので。いまの人が初期のファミコン作品を見てもコンシューマっぽいとは思わないですよね。単純にタイミングの問題で、ハードの性能だったり、市場で受け入れられるかどうかだったり、そういう話ですよ。スマホはコンシューマの何倍も変化が早いんで、そういう意味では『ブレオデ』みたいなタイトルも増えていくと思います。

髙田:確かにコンシューマも変わっていくと思うし、スマホゲームもスマホゲームで変わるんだと思います。それは五反田さんの言う通り、時代とかタイミングなんじゃないかな。

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プラットホームにこだわっているわけじゃない

五反田:僕がウルフチームに入ったとき、PCのゲームを作りたかったんですよね。でも、最初に渡されたのがスーファミの開発機で、それがすごく嫌で。あれは女子供のやるものみたいな(笑)。だからといって、いまになってPCのゲームを作りたいかと言ったら、そうじゃない。極端な話、プラットホームなんてどうでもいいと思う。本当の意味で自分の作りたいものを作るんだったら、仕事にする必要すらありませんよ。僕も……いま風に言うとインディーズゲームを作っていましたけれど、いまの時代は作るの楽じゃないですか。

髙田:いまはツールがあって、誰にでも出せますからね。

五反田:それでもこうやって仕事としてゲームを作っている。遊んでくれるユーザーのパイが大きいほうがプロとしては楽しいじゃないですか。プラットホームそのものにこだわっているわけじゃないんです。

髙田:当然、自分の作りたいもの、みんなといっしょに作っていきたいものってありますよね。でも、プラットホームは状況によって選択するものだと思います。

五反田:たとえば、ニンテンドー3DSでゲームを作るのとプレイステーション Vita(以下、Vita)でゲームを作るのはかなり違います。ウチも何本か関わっていますけど、プラットフォームによって当然ユーザー層が違うわけで。そう考えると、ゲーム機だからスマホだからどうってことじゃなくて、僕らのゲームを遊んでくれるユーザーがそこにいるのかどうかってこと。

髙田:そういう意味では『ブレオデ』はVitaでも作ってみたいですね。もし出すのだったら、相当変えないとキツいだろうなって思いますけど。

五反田:Vitaへの移植ならすぐにできるんじゃないですか?

髙田:はい、超高解像度で作っているので! そんなに要らないだろうってレベルですから(笑)。例えば、Vitaで『ブレオデ』を出すのだったらキャラクターをもっと掘り下げたほうがいいでしょうし、多くても10体くらいかな。もしかしたらアクション性が高まるかもしれませんね。「これ、『ヴァルキリープロファイル』じゃん」と言われるくらいに(笑)。

――解像度と言えば、髙田さんのチームは2Dグラフィックに相当なこだわりがあるとか。

髙田:そうなんですよ。結果的に2Dが好きなスタッフが残ったというのが大きいです。ただ、彼らもキャリアの最後には3Dをやっていました。ドリームキャストの『ロードス島戦記 邪神降臨』ってタイトルが初めて手がけた3Dだったのですが、もう15年くらい経ちますね。それからは2Dの作品はやっていなかったのですけれど、『ブレオデ』で集まったスタッフの中でベストパフォーマンスを発揮しようとプロトタイプを作ったら、2Dのゲームになったんです。やり過ぎてキャラの背面まで作ってしまったくらいで、コストもバカにならないんですけど、みんな生き生きと作ってます!

――手間がかかるのはどんな部分ですか?

髙田:モーションですね。ディレクターがキャラの原案を出して、それをアートディレクターがイラスト化して、設計図に落とし込むんですけど、全身をパーツ化するんですよ。最初は300パーツでやっていて、1体作るのに2、3ヶ月かかっていたんです。これで量産は無理だと(笑)。それで仕様を変更して、いま最大でも150パーツくらい。それでもキャラの発注からプランナーが組み込むところまで持っていくには1ヶ月半はかかります。固有のモーションを持つキャラは特にかかりますね。基本のモーションが使い回せるようになればぐっと縮みますけど、キャラのサイズの問題もあるので、使い回せる幅は決まってます。もっと効率化しなきゃいけないんですけどね。一応、運営の計画は立てていますけど、しんどいのは間違いないです。3Dでやっておけばよかったのかもしれないですけど、中間をつけないリミテッドアニメーションをやりたかったし、気づけばそういうのが好きな連中しかいなかったんですよ。

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▲ステータス画面でもキャラが動く! しかも瞬きまでするから驚き。スマホでここまでこだわるゲームは見たことがないレベル。

50代のゲーマーなんて、昔はいなかった

――キャラクターはデザインと設定のどちら考えるんですか?

髙田:誰に殺されたとかの設定が最初で、そこからデザインを考えます。RPGの設定って、作っていていちばん楽しいところですよね。五反田さんは原案もやっていますよね。プロットからですか?

五反田:『スターオーシャン』だとそうですね。本筋のストーリーとは別にあるプライベートアクションまではさすがにやってないですけど。

髙田:それはそうですよね、相当数ありますもん(笑)。

五反田:そこはベースとなるキャラ設定を用意したので、あとはよろしくねって。

髙田:でも、プログラマーがそこまでやるのも珍しいですよね。

五反田:『スターオーシャン5』はプロットを書くのに半年くらいかかりましたよ。

――プロットはどのように考えるんですか?

五反田:作品にもよるんですけど、作り始めるときにはもうアイデアが固まっているんです。書き始める数年前からネタを仕込んでいるので、本当の意味での取っ掛かりはわからないですね。

――前作を出したとき、既に5作目の構想はあったんですか?

五反田:前作は僕の担当ではなかったので、『スターオーシャン3』から数えると10年ぶりくらいになりますね。まずは思い出すところから始めないといけなかった。設定資料集を自分で読み込んだり(笑)。キャラ設定と世界設定は別にあるんですけど、純粋なストーリーのプロット部分だけでも、原稿用紙で800枚くらい書いてますよ。長編小説2冊分くらい……大変でした。

髙田:物理的に大変ですよね(笑)。

五反田:それに、そればっかりもやってられないじゃないですか。

髙田:プログラムディレクターとしてのお仕事もありますよね?

五反田:はい。経営者としての業務もあります。

髙田:それはすごいな。絶対できない!

五反田:もちろん脚本に落とし込む段階でプロに頼みますけど、今回は結構削除されましたね(笑)。ボリュームがあり過ぎて予算的や期間的にに作れないから。このセリフは変えたくないとか、やり取りして進めるんです。現場の判断で町を減らすみたいなこともあります。そうすると、ゲーム中に名前だけが残っていたりね(笑)。他の作品にもあると思いますけど、キャラとかマップとかって、最初は大風呂敷を広げるものなんです。

髙田:最初のプロット通りに全部やろうとしたら破綻しますけど、途中から広げるのは無理ですからね。プロットって、ワクワクさせるところを作っているわけだから楽しいですよね。

五反田:いや、昔はどうだったか覚えてないんですけど、女性のセリフを考えるとか、恥ずかしいですよね。セリフを考えている自分の姿を客観視すると……不気味じゃないですか!

髙田:それはしょうがないです(笑)。

五反田:ウルフチームにいたときは18歳くらいだったので、ある意味、自分で書いたストーリーって若かりし頃の恥ずかしい文章なわけですよ。いまは年齢も重ねて、同じようには考えられないですね。いまとなっては昔の作品を見られないですよ(笑)。

髙田:年をとるのはしょうがないですよ。成長もするし。でも、変えちゃいけないところもあると思います。

五反田:僕らが若い頃に比べると、年を重ねたユーザーも増えていますよね。若いころにプレイしていた僕らの世代がそのまま40代とか50代になったから。僕らの若いころにはいなかったですよ、50代のゲーマーなんて。たとえば、その人たちがジュブナイル的なRPGをプレイするとキツいんです。逆に、以前は大人向けの話をやっても、ユーザーには実感がなかったかもしれない。そう考えると、同じRPGでもユーザー層は幅が広くなっているから、世界観やお話の方向性も以前より幅広くなっている

髙田:大人になると腑に落ちるポイントが変わってくるし、それは世代によって違いますよね。色々と経験をして、幅が広がってくると納得できる内容もあるでしょうし、若い子はまた別の解釈をするかもしれない。でも、今の子供は情報が早いですから、僕らが子供の頃とは違うかもしれませんね。そう考えると、多少は大人向きでも許されるのかも。

五反田:でも、体験を通して感覚的に得られる部分は変わっていないと思うんです。むしろ、鈍感になっているかもしれない。

髙田:現代は情報過多ですからね。わかったつもりになってしまう。

五反田:たとえば、皆さんもそうだったと思うんですけど、子供の頃って大人に反抗しますよね? 身近であれば、親や先生に。でも、大人になると逆の立場になるから、どうして反抗していたのか、理解できるじゃないですか。これって、ネットで体験談をいっぱい見たとしても、その気持ちがわかる子供はあまりいないと思うんです。ゲームにしても、頭で楽しさを理解する人はそんなにいないと思う。感情的に、直感的に、おもしろいって感じるものであって、そういうのって情報云々とは無関係の気がするんです。

髙田:なるほど、腑に落ちました!

――最後に今後の展望など踏まえつつメッセージなどいただければと思います。

髙田:スマホのゲームに対して、暇つぶしの延長って言葉があるんですけど、僕はそれが好きじゃなくって。そんなこと言ったら、ゲーム全般は暇つぶしです。暇つぶしって、そんなにつまらないものじゃないですよ。人生のどれくらいの割合になるか、それはわからないですけど、自分にとって大事な時間を使うってところは一緒じゃないですか。だからこそ、満足できるものを作ろうって思っていますし、がんばります。いま、ちょうど追い込みなので!

五反田:まだ未発表のタイトルも仕込んでいます。まぁ、ここで言ってしまうとネットで噂になっちゃうんで、具体的な話は何も言えないですけど(笑)。がんばって作ります!

――ありがとうございました!

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▼これまでの対談はこちら
第1弾:gumiの新作RPG『ブレオデ』に期待せずにはいられないワケ
第2弾:スマホで表現するコンシューマらしさとは?gumiの新作『ブレオデ』をスクエニの時田氏が遊んでみた!

▼召魂アイドル“ブレオデ”が編集部に!
かわいくて危険な召魂アイドル“ブレオデ”が編集部に!王様の興奮度はMAX!

ブレイジング オデッセイ

メーカー
gumi
配信日
2016年夏配信予定
対応機種
iOS Android

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