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【FFBE】全世界配信を記念して『FF』生みの親である坂口博信氏にスペシャルインタビュー

2016-06-18 20:00 投稿

全世界配信に『FF』生みの親からも熱いエール!

スクウェア・エニックスは、2016年の夏より、スマホアプリ『ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス』(以下『FFBE』、『ファイナルファンタジー』は『FF』)を全世界に向けて配信することを発表した。

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『FFBE』はスマホでの完全新作タイトルながら、温かみのある懐かしいドット絵や、クリスタルをめぐるストーリーなど、往年の『FF』シリーズの魅力を凝縮。歴代の『FF』キャラクターたちも多数登場する。さらに本作には、フィールドや街の探索によって味わえる冒険感や、戦闘時の召喚獣演出など、RPGとしてのこだわりも随所に反映されている。

今回は、『FF』シリーズの生みの親である坂口博信氏に、本作の全世界配信を記念してメッセージをもらうとともに、特別インタビューを実施。自身もかなりやりこんでいるという『FFBE』に対し、どんな思いが飛び出すのだろうか?

坂口氏がゲストとして登場した第7回『FFBE』公式ニコ生の配信直前にインタビューをさせてもらった。

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坂口氏_正面
▲『FF』シリーズの生みの親である坂口博信氏(文中は坂口)。ミストウォーカーコーポレーションCEO、『テラバトル』の開発と運営を手掛けている。

『FFBE』という作品への思い入れ

――坂口さんは、『FFBE』のことを、配信される前から見守られていましたよね。
坂口 開発を担当している早貸さん(早貸久敏氏。エイリムの元代表取締役社長CEO。『FFBE』ではエグゼクティブ・ディレクターとして立ち上げに関わっていた。現在はアイディス代表取締役社長)や、高橋さん(高橋英士氏。現在はエイリム代表取締役社長)は、『FFBE』が配信される前からの知り合いなんです。僕の古い付き合いの広告代理店の知人経由で紹介されて、いっしょに焼き肉を食べたのがきっかけですね。

スマホゲームのメーカーの30~40代にかけての経営者や作り手はすごくエネルギーがあって、昔のスクウェア時代……いわゆる自分が若かったころを思い出すんですよね。なんだかふたりと話していると楽しくなってしまい、それから何回か会うようになりました。

ふたりは『FF』ファンであり、音楽ファンでした。「植松さんの音楽はすばらしい、自分たちの作品も音楽にこだわっています」という話の流れで「『FF』を題材にゲームを作りたい」と言われました。最初はそれを聞いて「何を言っているんだこいつら」と思ったけど(笑)。

一同 (笑)

坂口 で、「途中まで作ったら見せてみなよ、クソミソ言ってやるから」と言ったら、開発途中で見せてくれたので、いろいろダメ出しをしました。ダメ出しというか、僕なりの意見ね(笑)。だって、ウィンドーを開いたら、草が絡みついたような枠のデザインだったの。「これは『FF』じゃないよね!?」って(笑)。

そんな感じで、作り出しのころから僕は『FFBE』という作品に接する機会が多かったので、自分も制作の中に加わったような感覚でした。

――その後配信されてからも、かなり遊ばれていますよね。
坂口 これは自慢になりますけど、ランク100のままずっと止まっていました。すぐにランク解放してくれていたら、とっくにランク200ぐらいまで行っていたと思います(笑)。

最近ようやく150まで解放されたので、いま(※5月30日時点)は104ですね。星6のキャラクターも全員います。どれだけやりこんでいるのかと思われちゃいますけど(笑)。僕は『テラバトル』を運営しているということもあって、課金をするとこのゲームはどう変化するんだろう、というのを知りたくて、最初は課金せずに遊んでみて、つぎにちょっと課金して遊んでみて、最後に重課金して遊んでみるという……あくまで仕事ですよ?(笑)

――それにしてもランク100オーバーは相当やりこまれてますね(笑)。
坂口 だいたいのゲームはそうやって研究し尽くすと辞めてしまうのですが、『FFBE』はずっとプレイしています。それは、この『FFBE』がゲームとしておもしろいというのもありますけど、『FF』歴代の、僕にとってはなつかしいキャラクターがたくさん出てくるのがいいですよね。悪役たちがクローズアップして出てくるのもうれしいです。だから『FFBE』はいちユーザーとしても楽しませてもらっているし、最初からエイリムのふたりと付き合いもあったということで、自分も加わっているような気持ちもあって、身近に感じるんでしょうね。

――作品の中で気になるところはありますか?
坂口 「ここ変えてほしい」っていうのはいっぱいあるんですけどね(笑)。「ここ操作性はどうなんだ」とか「ここスクロールが引っかかるよね」とか……まあ、それはニコ生で言います(笑)。

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坂口 僕は細かいところ見ちゃうんですけど、たとえば“水都に秘められた想い”のイベントで、サンドウォーム(ソウルアスピレーター)が消えるとき、四角い枠が見えちゃうんですよ。それまでは紫できれいに消えているんだけど、消えていくときにスプライトの枠が2個見えるんですよね。「時間なかったでしょ」とか思っちゃう。僕すぐ見つけちゃうから(笑)。

――なるほど! きびしいご意見もありますが、好きだからこそのご意見ですよね。『FFBE』のいちばん好きなところはどこですか?
坂口 
やっぱり僕にとってなじみのあるキャラクターがつぎからつぎへと出てくるところですよね。ドット絵だからというのもあるかもしれないですが、手に取ってなじみがある、感触としてちゃんと昔の『FF』を感じることができる作品だと思います。作っている人たちの『FF』愛がそうしているのでしょうね。

イベントもわざと昔の『FF』みたいに動くでしょう? 「いまどき、もうちょっとテンポよくならないの?」と思うんだけど「そっか、昔の『FF』ってこうだったわ! これ、俺の作りかた再現しているんだ! テンポわるっ!」って気づく。(笑)

懐かしさをうまく演出しているところが、僕はいいなと思っています。

坂口氏_インタビューカット2

――印象に残っているシーンはどこですか?
坂口 
クリスタルの砕けるところがいいですよね。クリスタルの砕けかたを見たとき、僕はナリケン(成田賢氏。『FF』シリーズではプログラムを担当。現在はガンホー・オンライン・エンターテイメント執行役員)を超えたなと思いましたね。

当時「ナリケンさあ、クリスタルが割れるときは専用にプログラム組んできちんと割れよ」って言ったら、「マジっすか、どうやって割るんですか」なんて言うもんだから、僕がガキャーンとかパカーンとかやるんだよって言ったら「これが限界。ほかにもやることあるんですよ」なんて言われてね(笑)。そうやって作ったんだけど『FFBE』はそれを遥かに超えていたと。ファミコンの性能ではあれが限界だったから、もちろん性能差もあるけれど、いいなって思いましたね。

坂口氏の『FFBE』のやりこみ具合を披露

――坂口さん、エクスカリバーのにとうりゅうを達成されましたよね?
坂口 はい。以前放送に出させていただいたときは、そこまで深くはやりこんでいなくて、ガーランド2体でウハウハ言っていたんですよ。でもそのとき、みんなはセシルを5体集めて、土の神殿回っているんだと開発スタッフに聞いたんですよ。「なんで土の神殿なんですか」って聞いたら、「消費スタミナ1でぐるぐる回れるじゃないですか、そこでみんなトラストマスターをあげているんですよ」って聞いて、「マジ!? 俺もやる!」って(笑)。

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坂口 そこでいつかエクスカリバーを2本手に入れて、“にとうりゅう”のアビリティを手に入れて、「そうしたらニコ生出させて」ってお願いしたいんですよ。それから土の神殿通いましたよ!(笑) しかも2本ですからね、けっこう辛かったなあ。いまならトラストモーグリとかいるけど、ちょうど達成したのは1ヵ月以上前だったので、トラストモーグリもいなくて。

そうそう、帰ってくる飛行機の中の8時間と、昨日の夜で作ったの、これ。

(ここで坂口氏が自分の『FFBE』のゲーム画面を見せてくれた。)

坂口氏_魔人フィーナ4

――魔人フィーナが4人いますね!
坂口 
しかもいちばん強い魔人フィーナの魔力は667。なぜかというと、“すべてのぼう”を“にとうりゅう”で持っているから。

――うわあ(笑)。
坂口 
フィーナが“にとうりゅう”ってかっこよくない? あと、“ロードオブロード”と、“魔力+30%”が3つ付いているからね。

――シャントットがその中に……!
坂口 
あのちっちゃい子を何人ついやしたかっていう(笑)。全部魔人フィーナの糧になっている(笑)。ほかの魔人フィーナの魔力も566、520、534。全員“ロードオブロード”装備(笑)。

坂口氏_魔人フィーナにとうりゅう

――すごい! そもそも魔人フィーナ4体持っているところが……(笑)。
坂口 バカだよねえ(笑)。あとほら、僕のライトニング、もちろんオールライトニングパーティー(笑)。チェインがすさまじいですよ。このライトニング、5人全員“みだれうち”持っているんですけど、みだれうちすると、戻ってこない!(笑) もう敵のHPないのに殴り続けているんだもん。

――つぎの目標はあるんでしょうか?
坂口 いまはデスブリンガーを作っています。だいぶたまってきたから、デスブリンガーにとうりゅう達成したら、もう1回ニコ生に出させてください(笑)。

――このペースだと、すぐにでも達成しちゃいそうですね(笑)。
坂口 
がんばっています。今日はニコ生に出るので、アリーナもがんばりました。朝は2位でした。いまは5位に下がっちゃったんですけど、本番までにがんばらないと。

――ええ!? トラマスやりながらアリーナまで!? 正直、ドン引きです(笑)。
坂口 ドン引きだよね。ふつうの“好き”を超越しているよね(笑)。「これ、開発版じゃないの?」って自分の端末見て思っちゃうよ(笑)。

坂口氏_ランカー

でも、“水都に秘められた想い”のボスの魔人フィーナはバランスパーティーでしか倒せなかった。たいていライトニング5人いれば力技で1ターンで倒せるんだけど、今回は倒せなかったんですよね。だから壁役入れて、フルブレイク役入れて、ステータス異常に強いルーネスを入れて倒しました。なんでもライトニング5人いれば倒せてしまったら、ゲームとしてつまらないじゃない? だからそれで倒せなかったときに、「(開発チームに対して)よくやったな」って思いましたよ。バランスもいいと思います。

坂口氏_インタビューカット4

『FFBE』の海外展開にあたって

坂口 じつは『FF』シリーズってドット絵のときは海外で売れなかったんですよ。3頭身~4頭身のものはどこか子どものものだ、というイメージがあったのでしょうね。当時ファミコンはローティーンやハイティーンがターゲットだったんですけど、これは小学校低学年向けのものというイメージで、受けなかったんですよ。やっぱり年齢層が上のユーザーに受けないと、爆発的にはヒットしないんですよね。それが、『FFVII』でCGになって頭身が変わったこともあって欧米に受け入れられたんです。

でも不思議なんですが、最近になって植松さんのコンサートとかで海外にいくと、「僕がいちばん好きなのは『FFVI』です」とか言われるんです。「ドット絵こそ『FF』だ!」とか。リメイクとかでプレイしたのかもしれないけれど、「君たちあのときは買わなかったよね?」って(笑)。

一同 (笑)

坂口 ゲーム業界全体としてもドット絵自体がリバイバル的な感じで流行りだして、わざとドット絵にするゲームもあるでしょう。エイリムの『ブレイブ フロンティア』もそういう中で出てきたゲームですよね。そこに昔の『FF』のドット絵が乗るというのもおもしろいでしょうし、海外にはドット絵ファンもいっぱいいるので、そういう子たちは楽しみに待っているようなゲームなんじゃないかなと思います。

開発者が『FF』ファンなだけあって、手に取ってもらったら『FF』のエッセンスが強く入っていますので、すごく楽しめるんじゃないかと思います。

――ドット絵はもはや職人技ですもんね。ドッターを募集しているスマホメーカーさんも多いです。
坂口 そうですね。もうそんなに職人がいない、匠の技みたいになっちゃいましたよね。ドット絵ならではの影の入れかたなどの特殊な技術があって、一朝一夕には描けない。『FFBE』は渋谷さん(渋谷員子氏。スクウェア・エニックスのアートディレクター。『FF』シリーズの開発に携わっている、ドット絵の名人)が監修してるから、渋谷さんの味も出ているんだろうね。渋谷さんに今度『テラバトル』のモンスターの絵をドット絵で描いてもらうんです。その中で渋谷さんと何十年かぶりにいっしょに仕事をするんですよ。

――それは楽しみですね!
坂口 彼女も最初はドット絵しか描かせてもらえなかったんですよ。ふつうの絵描きだったんだけど、「いいからドットで描け!」って言われて。「ええ~なんですかコレ。色これしか使えないの~?」みたいなこと言いながら描いていましたが、いまやドット絵の巨匠ですからね。「やっててよかったじゃん!」って言いたいね。人生何がいいほうに転ぶか分からないですね。

ちなみに僕もドット絵、描けますよ。昔はなんでもやらされていたからね。ドッター募集している会社に応募しちゃおうかな(笑)。「すごいドット絵がうまい人入ったよ! 絶対表には出てこないんだけど、50代らしいよ」とか噂されたりして(笑)。

(後日、渋谷員子氏本人にこの話を伺ったところ、「えぇーー…?」というコメントをいただいた。)

――業界で問題になっちゃいます(笑)。絵といえば、E3の際に、天野さんの新しいビジュアルが公開されます。
坂口 おお。天野さんの絵はやっぱりすばらしいですね。

FFBE_天野絵_魔人フィーナ
▲魔人フィーナ。
FFBE_天野絵_ヴェリアス
▲ヴェリアスたち。

――天野さんを『FF』のイラストレーターに期用された経緯をおうかがいできますか?
坂口 僕らはPCのRPGを作っていましたので、『FF』にはターゲットの年齢層を上に見せられるようなエッセンスを入れたかったというのがあります。天野さんのイラストは、ハイエンドファンタジー的な感じでピッタリじゃないですか。

だけど最初、僕は石井(石井浩一氏。『FF』シリーズのチョコボの生みの親。現在はグレッゾの代表取締役)が「天野さんなんかいいんじゃないですか」って言っていたときに、「誰よそれ聞いたことない。却下却下」とか言っていたんですが、そのあと自分で絵を見ているときに「この人とかいいじゃん!最高じゃん!」とか言っていたら、「それが天野さんです」って言われて(笑)。

一同 (爆笑)

それで天野さんに会いにいきましたね。もちろん会いにいったときは「大ファンです!」って言いました(笑)。

――当時は描いてほしいイメージなどは伝えていたんですか?
坂口 
最初はドット絵調で描いてきたんですよ。墨っぽいインクでわざと四角く描いて、ドット絵っぽく見える絵を描いてきたんです。「こう描かないといけないんでしょ?」っておっしゃって。「そうじゃなくて、ふつうに描いていただければいいんですよ」って伝えました。いまにして思えばあれは宝物になったと思います。とっておけばよかった。

――そんなことがあったんですか。
坂口 モンスターなどもかなり描いていただいて、それを渋谷さんたちがドット絵にして……『I』は贅沢な作りをしていましたね。天野さんのモンスターの原画が存在するんだから。

お互い手さぐりだったところもあって、天野さんも「これでいいの?」という感じでたくさん描いてくださったのと、天野さんは初めての分野だと刺激を受けて楽しむ方なので、ゲームというものを面白がってくれて、力を入れてくださいました。楽しかったですね。

――広野プロデューサーは、『FFBE』で天野さんに描いていただくイラストの枚数を、『I』を超えていくことが目標だと言っていましたが。
坂口 天野さんは『テラバトル』でも描いていただいていますので、つぎはそれを超えた枚数をオーダーさせてもらいます。『I』をいくら超えてもムダです(笑)。

――天野さんが忙しくなりそうですね(笑)。もちろん開発チームの方もたいへんでしょうし。

坂口 僕も『テラバトル』の運営をやっていて思いますけど、スマホのゲームは単にリリースして終わりではなく、それ以降のサービスを、僕も含めてユーザーは楽しんでいるじゃないですか。開発者にかかるエネルギーも大きくて、大変なんですよね。リリースしたあとも休めないのに、いつ終わるともしれない運営という修羅の道が待っているので、疲れているとは思うんですよ。たまには休みながらも、ぜひがんばってほしいですね。楽しみにしているので。

――それでは最後に、今後海外展開をしていく『FFBE』に期待することなどはありますか?
坂口 ドット絵時代の『FF』が好きな方が多いので、皆さん楽しみに待っていることと思います。とはいえ、海外にはなかなか情報が伝わりにくいので、知らない方々もいるかもしれません。より多くの人にこのゲームを知ってもらえたらと思います。触ってもらうことができたら、きっと満足すると思いますよ。

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ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス

対応機種iOS/Android
価格無料(アプリ内課金あり)
このゲームの詳細を見る
メーカースクウェア・エニックス
公式サイトhttp://www.jp.square-enix.com/FFBE/
配信日配信中

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