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『ロマサガ2』ベテラン皇帝も新米皇帝も必読! スマホ/PS Vita版の見どころを河津秋敏氏、市川雅統氏に聞く

2016-04-04 18:09 投稿

当時クリアーできなかった人に、ぜひ再挑戦してもらいたい

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2016年3月24日に配信された、スクウェア・エニックスのスマートフォン/プレイステーション Vita向けRPG『ロマンシング サガ2』。

本作は、1993年に発売され、“フリーシナリオ”や“閃き”、“皇帝継承”といった斬新なシステムで話題を呼んだ名作『ロマンシング サ・ガ2』のリマスター版だ。

本記事では、本作のエグゼクティブプロデューサーを務める河津秋敏氏と、プロデューサーを務める市川雅統氏のインタビューをお届け。

23年の時を経て蘇った本作の見どころや、ベテラン/新米皇帝にどのようにプレイを楽しんでもらいたいかを語っていただいた。

※本インタビューは、週刊ファミ通2016年4月14日号(2016年3月31日発売)に掲載された記事に、加筆・修正を施した完全版です。

スクウェア・エニックス
(写真左から)河津秋敏氏、市川雅統氏

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ドットのイメージはそのままに高解像度のグラフィックを実現

――今回、プレイステーション Vita/スマートフォン版『ロマサガ2』を作ることになったきっかけを教えていただけますか?

市川 きっかけは河津さんですよね。

河津 『エンペラーズ サガ』が始まったころに、「スマホで『ロマサガ2』を遊べるようにしようよ」と言いました。

――『エンペラーズ サガ』が始まったころと言うと、2012年でしょうか。

市川 そうなんです。開発会社さんを何社も当たっていたのですが、こちらの望むものを作ってくださるところが、なかなか見つからなくて。

――今回のリマスター版は、アルテピアッツァさんが手掛けていますよね。

河津 『ドラゴンクエスト』(以下、『DQ』)シリーズを手掛けたメインスタッフの方が、ちょうど空くタイミングがあって、手を挙げてくれたんです。それから開発が始まったんですけど、最初のうちは、なんだか街の様子が『DQ』っぽくて(笑)。

市川 『DQ』を手掛けている会社なので、かなり先入観があったかもしれないですね。

河津 でも、だんだんと開発が進むにつれて、『ロマサガ2』のテイストが表現されたグラフィックだと感じるようになりました。

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――ドット絵風でありながら、高解像度ですよね。昨年12月の発表会で、スマートフォン版の画像をモニターに映し出していましたが、大画面で見ても遜色のないグラフィックだと感じました。

市川 そうなんです。『ロマサガ2』を移植するうえで、どういう見せかたにするか、すごく悩んだんですよね。新しいことをしないと河津さんに殺される、と思っていたので(笑)。『ロマサガ2』はドットのイメージが強いですし、佐賀県とコラボ()したときも、ドット風のデザインが好評だったので、すごくいい感じになっています。

※昨年行われたコラボ“ロマンシング佐賀2”のリポート記事まとめはこちら

河津 1ドット×1ドットだと、こんなきれいな画像にはならないんです。スーパーファミコンにおける1ドットを何倍ものサイズにして再構成していて、いい具合になっています。

市川 実際に画面で見たときに、「ドットがこんなにキレイに見えるんだ!」と驚いていただけるクオリティーになったと思っています。術や技のエフェクトもドットですので、ご注目ください。

――リマスター版では、大型の敵がアニメーションするのも見どころです。

市川 七英雄を始めとする有名な敵は、アニメーションするようになっています。とくにラストバトルは、いままでにないものになっていますので、ぜひ見ていただければ。

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ロックブーケ

皇帝たちへのアドバイスは「お金のあるところから攻めろ」!?

――グラフィックのほか、スマートフォン版では操作面も変わっていますね。

市川 『ロマサガ2』って、敵を避けて進むゲームじゃないですか。避けにくかったら、ゲームにならないと思うんですよね。スマートフォンの場合、コントローラがないというのがネックですが、オリジナル版と同じ感覚でプレイできるように、ユーザーインターフェースをかなり工夫しました。

河津 いまのスマホに合った、スグレモノのインターフェースができたと思います。

市川 移動も決定も、画面のどこを触ってもできるので、片手でプレイすることもできます。デフォルトの移動速度や、Dダッシュボタンの位置、インジケータの表示の有無などは、環境設定で変更できますので、お好みの設定にしていただければ。

河津 操作感はかなり気持ちいいですよ。あくまで操作感の話ですので、これがウリと言うわけではありませんが。

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――いえ、かなり魅力的なポイントですよ! では、そのほかの見どころは、どんな点でしょうか。

市川 2010年に配信されたフィーチャーフォン版の追加要素を収録しています。新しいクラスですとか、ダンジョンですとか。それから、“アバロンの園”という、収入が増える施設がありまして。お金が足りなくなるプレイヤーの、救済措置とも言えるものです。オリジナル版では、あるバグを利用すると、ゲーム序盤で10万クラウンを何度も入手できたのですが、そのバグは修正しましたので、ぜひアバロンの園で果実を育てて、お金を稼いでください。

――何かとお金は必要ですからね。

市川 でも、河津さんに「『ロマサガ2』をプレイしていると、お金が足りなくなりますよね」と言ったら、「そんな甘いことを言うやつが悪い」と言われまして(笑)。「お金がありそうなところから攻めていかなきゃダメだ」って言われたんですよ!

河津 自分がプレイするときは、武装商船団のところに先に行っちゃうんです。お金を持っていますから。そうすると、だいたいカンバーランドは滅んでますね。

――そうすると、トーマが亡霊になってしまうではないですか!

河津 カンバーランドが滅んでも、ホーリーオーダーは仲間になりますから。カンバーランドは見捨てる、が僕の選択です(笑)。そもそも、ワールドマップを見て、どういう経路で領地を広げていくか、どっちまわりで進んでいくかを考えるのが、このゲームの最初の選択なんですよ。個別の選択肢の前に。

市川 当時の子どもたちは、そんなこと考えてプレイしていないですよ(笑)。そこまで小学生に強いるゲームだったんですか!

河津 一度、東のほうに行くと、どんどん東の方に進んでいくことになるので。そうするとダンターグとかが残っちゃって、どんどん七英雄が強くなり、技を食らったら一撃死するようになります(笑)。七英雄をどの段階で倒すかで、難易度がえらく変わりますね、『ロマサガ2』は。

市川 どうしても先に進めなくなってしまった場合は、“強くてニューゲーム”を使っていただければと思います。クリア後でなくても、自分のセーブデータから覚えた技や道具などを引き継いで、最初からプレイできますので。それから、戦闘をこなして敵が強くなってしまったとしても、追加ダンジョンには弱い状態のままの敵が登場しますので、そこで仲間たちを鍛えていただけるといいかと思います。昔はクリアーできなかったという方も多いと思うので、今回は新要素を使って、ぜひともクリアーしてもらいたいなと。

河津 プレイしていると、だいたいの方が「こんなに難しかったっけ?」と感じると思います。そのときは新要素を使っていただければ。だいたい、敵と戦うのが面倒だ、と言って戦闘を端折ろうとすると、ハマるようにできているんですよ。ちゃんと真面目に敵と戦わないといけないんです。ロープレは、積み重ねた人が正解、というものなので。

――追加ダンジョンでは、七英雄の過去がわかるとのことですが?

市川 かつて七英雄が戦った相手の、記憶をたどることができます。それでも、七英雄の全貌はわかりませんが……。今回、テストプレイをしていて思ったのは、ボクオーンはなんで麻薬を作っているんだろう? ということです(笑)。じつは、麻薬の表現があるために、CERO Bになったんですよ。でも、ここは変えちゃダメだろうなと思って(笑)。

河津 七英雄については、そこまで深く考えていませんでしたね(笑)。当時は、時間が経つにつれて、七英雄が勢力を広げていく……という仕様にすることも考えていたのですが、そうすると難易度が上がりすぎてしまうので、実装しませんでした。

『ロマサガ2』が名作すぎて、いじるところがなかった

――フィーチャーフォン版の追加要素をありで遊ぶか、ナシで遊ぶか選べる仕様になっているのも、ファンにはうれしい要素ですね。

河津 今回の『ロマサガ2』は、ガラケー(フィーチャーフォン)版をベースにしていて、ガラケー版を作るときに若干ゲームバランスを変えました。追加要素ありで遊ぶ場合は、ガラケー版のゲームバランスになります。追加要素なしで遊ぶ場合は、オリジナル版に近いバランスで遊べるようになっています。

市川 プレイ感覚は、どちらのバージョンでもあまり変わらないですけどね。

――リマスター版で、新たにバランス調整を加えた箇所はあるのですか?

市川 パラメーターや閃きの確率、イベントフラグなどは変えていません。装備品の数値で、バグと思われるものはいくつか直していますが、基本的にはそのままです。

河津 ガラケー版を作るときにも、バグは直したんですが、「それはバグじゃないから」と言い張って、変えていないところもあります(笑)。

市川 開発当初、いろいろと変えようか、ゲームバランスをやさしめにしようか、という話もあったんですけど……変えられないんですよ。難しいところも味だし。当時から完成されていて、足すべきところがない。本当に、名作すぎて困るんですよ、このゲーム!(笑) 『ロマサガ2』で人生が変わった人もいますし、人生をかけている人もいますし。そんなタイトルを扱うことには相当なプレッシャーがありました。でも一方で、制作中のゲームを、こんなにニヤニヤしながら遊ぶのも初めての経験で。デバッグ担当のスタッフも、「久々に『ロマサガ2』を遊べる!」って、ワクワクしながらテストするんですよ。こんな開発風景ってあるんだなあ……と思いました。

――まさに『ロマサガ2』世代の方が、当時のことを思い出しながら開発されたのですね。

河津 今回の移植のコンセプトは、当時のものを、ほぼそのままプレイステーション Vitaとスマートフォンで遊べるようにすることでした。移植版って、全面的に変えたものを出すタイトルも多いじゃないですか。でも、『サガ』でそれをやると、違うゲームになっちゃうんです。じゃあ、ベタ移植にするのかというと、それならバーチャルコンソールで遊べばいいじゃないか、ということになる。そうして考えた結果、今回のリマスター版ができたんです。

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そのほかの『サガ』シリーズ作品が移植される可能性は?

――今回『ロマサガ2』が配信されたことで、ほかの『サガ』シリーズ作品も移植されるのでは!? と期待しているファンも多いかと思いますが、いかがでしょうか。

河津 『ロマサガ3』は、いままで一度も移植されていないので、やりたいという気持ちがあります。もうちょっと作り込みたかったところもありますし。コマンダーモードですとか。

――『ロマサガ2』の反響次第では、新たな展開もあるかも!?

市川 やりたいと思ってますし、ほかにもいろいろな形で『サガ』シリーズを盛り上げていきたいと画策していますので、引き続き応援していただければと思います。

河津 まずはプレイステーション Vitaとスマートフォンで『ロマサガ2』を遊んでいただければと。クリアーするのはちょっとたいへんだと思いますけど(笑)、ラスボスまでたどり着いてください。

市川 100時間は遊べるボリュームになっていると思います。ぜひ、昔とは違うスタイルで遊んで、「こんなプレイのしかたもあったんだ!」と発見しながら楽しんでください。

――今回は、クイックタイムを使わずにクリアーしたいと思います!

河津 そういえば、クイックタイムを使うと曲のテンポが速くなる仕様については、当時イトケン(作曲家の伊藤賢治氏)が激怒してましたね(笑)。多くのユーザーが、ラストバトルの曲はああいうスピードなんだと勘違いしちゃって。自分も、当時はクイックタイムを使って戦ったことがなかったので、そういう仕様になっていると知らなかったんですよ。

市川 ちなみに、今回のリマスター版でも、その仕様はそのままです。

河津 ラスボス戦は、テンプテーションを見切っていなくても勝てますよ。時間はかかりますけど。

市川 見切っていないから、もう終わりだ! と思わずに、河津さんからの挑戦状だと思ってがんばってみてください。

河津 ボロボロでも、意外となんとかなるものです。

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▲「当時とは異なるスタイルで遊ぶぞ!」とテストプレイを始めたという市川氏。これまで、コムルーン火山の噴火は必ず食い止めてきたが、今回はあえて噴火させてみたところ、後味の悪さが半端なく、改めて『ロマサガ2』のすごさを思い知ったとのこと。なお、河津氏は当時、冥術は取らずにサラマンダーを使っていたそうだ。サラマンダーは、冥術と天秤にかけさせているくらいなので、強めに設定されているという。

 

ロマンシング サガ2

メーカー
スクウェア・エニックス
配信日
配信中
価格
特別価格:1800[税込](通常価格:2200[税込])
対応機種
iOS、Android、PlayStation Vita

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